隣の一等星   作:Re:GHOST

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なんか雨ばっかりで気分が落ち込みますね.........まぁ執筆時間は確保できるんでいいですけど。

ついに部活、始動.........!!

2桁到達の10話です!



見えないものを見ようとした結果

「なぁ、いつまでくっついてるの?」

 

「いつまでも!ってのは無理だからあと5分お願い〜」

 

「さいですか」

 

 あと5分ってなんだよ、俺は遅刻しそうな息子を起こす母ちゃんか。

 

 外を見てみると、星が顔を出し、夕陽が沈みそうになっている。天体観測を始めるには絶好の時間だ。

 

「屋上行ったらくっついていいから、取り敢えず移動しよう」

 

「わかった〜」

 

 俺たちは屋上へ向かうことにした。そういえば最近、屋上には霊が出るという噂を聞いたけど.........なんでも、黒髪に血のついた女の霊が、授業時間中に出るとの事らしい。い、今は放課後だから大丈夫だよね?

 

 若干の不安を覚えつつ、屋上への階段を登って行く。あれ?でも確か.........

 

「屋上って鍵閉まってるんじゃなかったっけ?」

 

 そうだ。昼食の時間は一般開放されているが、授業中と放課後は鍵がかかっているはず。

 

 ん?じゃあどうやって女の霊は屋上へ入ったんだ?目撃情報は授業中だよな。やっぱり壁とかすり抜けんのかな?おぉー怖い怖い。

 

「それはね.........じゃじゃーん!天文部は鍵を渡されてるんだ!」

 

 日菜のポケットから、青色の羊毛フェルトで作られた熊のストラップ付きの鍵が出てきた。

 

「なるほど」

 

 どうやら階段の道のりはここで終わりみたいだ。少し先には椅子と机が山積みされている踊り場が見える。

 

 というかよく見たら扉の上に取り付けされている窓をすり抜けられるように机が積まれている。

 

 実は霊なんていなくて、授業中にサボりに来たやつが、窓をすり抜けて屋上にいたのではないか.........そう思うとこにしよう。怖いから。

 

 ってか授業中にその霊が目撃されるってことは何らかの方法で入れるってことじゃん。じゃあ窓すり抜けで確定っぽいな。脅かすなよなぁ.........

 

「じゃあ開けるね!」

 

 霊なんていないぜ!証明をしていたら、日菜が扉の前で鍵を開けようとしている。いよいよ部活開始か.........おらワックワクすんぞ!

 

 扉が開かれ、肌寒い風が吹き込んでくる。4月上旬の、冬の名残がある風だ。

 

「よし、じゃあ行くか」

 

「れっつらごー!」

 

 外へと歩みを進める。防寒着か何か持ってくれば良かったと、後悔したが遅かった。だって、この景色を見て戻ろうなんて考えは全く出てこなかったから。

 

「すっげー!」

 

「わぁー!今日はいつもより綺麗だー!」

 

 上に広がっていたのは星の瞬き。空をキャンパスにした、色とりどりの輝きだ。

 

 それから俺たちは、天体観測を始めた。日菜の星に対する考え、夢なんかも聞いた。天体望遠鏡を持ってきて、スケッチしたりもした。

 

 ってか日菜の夢ビック過ぎでしょ。火星に行くって。常人じゃ思いつかないよ。でも俺は応援してるから、頑張れ。

 

「ねぇねぇ」

 

「ん?どうしたの?」

 

「冬夜君にはさ、夢ってある?」

 

 時刻も8時半になり、そろそろ帰ろうと思っていたら、思いがけない質問をされた。

 

「夢はないかな、でもやりたいことはある」

 

「なになに〜?気になるな!」

 

「日菜とこうやって、いつまでも友達で、一緒に居るってこと」

 

 今日を通してわかった。俺はこの子とずっと一緒に居たいということ。これを恋とか愛とか呼ぶのかはわからないが、少なくとも好意的な感情であることは間違いない。

 

「それはいいね。でも、あたし達に出来るかなぁ?」

 

「出来るさ、きっと」

 

 根拠はないが確信はあった。俺は信じてる、この関係が崩れない事を。

 

「あはは、そうだね!よし、それじゃあ帰ろっか!」

 

 寄っかかっていた手すりから身を離す。もう真っ暗なので日菜を家まで送っていこう。

 

「そうだな、暗いから送ってくよ」

 

「やったー!冬夜君と帰るの楽しみだなー」

 

 そんな会話をし、現在帰宅中。暗い道を歩いているので、光源が街灯しかなく、少し危ない。

 

「暗いからコケないようにね」

 

「わかってるよ!」

 

 本当にわかってんのかしら。さっきからくるくると俺の周りを回ってるけど。

 

「あ!あれ、おねーちゃんだ!」

 

 日菜が前方を指さす。

 

 お姉さん?俺には真っ暗で何も見えないが.........日菜には見えているというのか!?

 

「.........お姉さんあそこにいるの?」

 

「うん!間違いないよ!」

 

 .........いくら目を擦ってもわからないし見えない。お姉さんセンサーでもついてんのかな。

 

「じゃああたし、おねーちゃんと帰るからここまででいいよ!」

 

「そっか。じゃあ、また明日ね」

 

「ばいばーい!」

 

 そう言うと、前へ全力ダッシュしていった。え、早くね?運動神経もいいのかよ。チーターやんけ!

 

「おねーちゃん!」

 

「日菜!いつも言ってるでしょ、外でくっつかないで」

 

「えぇー?じゃあ、お家に帰ったらいいんだー」

 

 声だけしか聞こえないので、顔は見えないがきっと日菜は今ニヤついているはずだ。お姉さんと仲が良さそうで何よりです。

 

「っ!そういう訳じゃないわよ!」

 

「照れてるおねーちゃんも可愛い〜!」

 

「日菜!全く.........今日は貴女の好きなハンバーグを作ろうと思ってたのだけれど、どうやら要らないみたいね」

 

「えっ!?うそうそ、許しておねーちゃん!」

 

「はぁ.........わかったわ。だから早く帰りましょう」

 

「うん!おねーちゃん大好き!」

 

 顔は見えないがお姉さんもとても可愛いのだろう。だってあの日菜の姉だよ!?可愛くないわけがないじゃん!

 

 と、1人寂しく氷川姉妹の会話に聞き耳を立てながら帰る俺であった。




屋上に出るという霊はあふたーなぐろうのボーカルの子ですかね笑

筆者は日菜と同じくらい紗夜さんが大好きです。さよひな流行れ。

それではこの辺で。

今回もお読みいただきありがとうございました!
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