隣の一等星   作:Re:GHOST

2 / 34

UAの伸び方と、お気に入り登録の数を見て、改めてBanG Dream!というコンテンツの偉大さに気づきました。

これからも邁進してまいりますので、付いてきてくれると、とても嬉しいです。

さて、挨拶はこの辺にして。

2話目、はっじまるよ〜!



さようなら日常、初めまして非日常

 

 前回までのあらすじ!

 

 夢の中で出会った美少女と、天体観測デート!

 

 良い雰囲気になった所で目が覚めてしまい、気分はブルー.........

 

 仕方ないと気持ちを切りかえ、学校までの通学路を歩いていると。

 

 なんと、昨日の夢で会った美少女が現実にいた!?

 

 そんな美少女に一緒に学校へ行こうと言われ、内心超ウキウキな俺なのであった!

 ↑今ココ

 

 いや、回想してもなんもわかんねぇわ。どういうこと?変態の一言日記詰め合わせみたいになってるぞ。

 

 幸いにも、俺の右隣を歩いている彼女に、気持ち悪い回想を知られてるということは全くなく、悩みなど一切無さそうな、満面の笑みで歩行している。

 

「ねーねー 1年の時はクラスどこだったの?」

 

 彼女が不意に、俺に問いかける。手を後ろで組み、小首を傾げながら俺の顔を覗き込むという、実に可愛らしい仕草だ。

 

 1年の時は、担任がお堅いおじ様でつまらなかったと、記憶している。だってあのじいさん、顔が怖ぇんだもん!恐怖でしかなかったわ。

 

 そんな地獄のクラスと言えば「1ーB」で有名だ。俺は「1ーB」出身なのだが、1年生最後の登校日には、同じクラスの奴とは出所だ、出所だ!と騒ぎ、違うクラスの奴には、英雄の凱旋などと、まぁ御大層な言い方をされたものだ。

 

「1年の時は1ーBだったよ」

 

 なんの含みも持たせず、ただ淡々と事実を伝える。ここで1年の時まじ辛かったわ笑とか言ったら蹴られる。というか俺なら蹴る。本当の出身者なら、神妙な顔持ちで、辛そうに言うからな!ソースは俺。

 

 因みに昨日の夜、2年生のクラスは楽しくしてくださいと神に30分祈りを捧げた。寝る前にやっていたので、多分お祈り中に寝落ちして、あの夢を見たのだろう。

 

 今日は、春休み明けの初登校日、つまり決戦の日だ。

 

 1年間が楽しいか楽しくないか、6割決まる、クラス発表は今日なのだ!

 

「ふーん あたしは1ーCだったんだ!」

 

 意外。

 

 俺の頭は意外で埋め尽くされていた。彼女は他人にあまり興味がないタイプなのだろう。大抵の人は、俺のクラスを知ると、ご愁傷さまみたいな視線を送ってくるのだが、この子はそんなのどうでもいいと言わんばかりに、元気よく自分のクラスを告げる。

 

「そう言えば、まだ自己紹介してなかったね。あたしの名前は氷川日菜って言うんだ!よろしくね!」

 

 笑いながらそう言う彼女に見惚れた。とても、美しい.........時が止まったような錯覚さえ覚えてしまったくらいだ。

 

 氷川日菜.........まるで、昔からその名を知っていたかと思うくらい、納得してしまう。名は体を表すとはよく言った物だ。名前からも、美しさが滲み出ている。

 

 しかし、返答に困るなぁ.........これでよろしく!と返しても引かれてしまうかもしれないし、しどろもどろしながら返答すると、気持ち悪がられてしまう。あれ?これ詰んでね?夢は所詮夢ってことなのか。なにそれ悲しい。

 

 いつまでも固まっていても仕方ないので、勇気を持って話をすることにした。頑張れ、俺!

 

「そうなんだ、よろしくね氷川さん」

 

 よっしゃ行けた。不自然さ0で行けた。興味無さそうで実はあります感をとても演出できたと思う。がっついてると思われると恥ずかしいし。

 

 こんなパーフェクトな受け答えが出来た俺を、不思議そうな目で見ている日菜さんがいた。目をぱちくりさせ、キョトンとした表情だ。控えめに言ってとても可愛い。

 

「同学年なのに敬語なんていらないよ〜 しかも、喋り方も素じゃないでしょ?」

 

 やっべ恥ずかしい。めっさ見抜かれてるじゃん。

 

 気持ち悪い、取ってつけたような喋り方も、恥ずかしいからと使った敬語も、彼女にはどうやら、お見通しのようだ。

 

「それと、あたしには双子のお姉ちゃんがいるから、苗字じゃなくて名前で.........日菜って呼んで?」

 

 これは夢の続きか?名前呼びとか嘘だろ。無理ゲーだよ無理無理。

 

 神よ.........高校生で付き合ってもいないのに、名前呼びなど許されるのですか?

 

 あまりの衝撃に神に問いかけてしまったが、ここで一度冷静になろうか。実は俺の名前は「雹崎冬夜」と言う。

 

 ひょうと冬とかどんだけ寒いの好きなんだよ両親.........と、よく愚痴っているが、いい名前だと自負している。一応。

 

 ここで考えて欲しいのは、クラスの席順の事である。普通席順というのは出席番号というものを振り分けられ、それは名前順で1から振られていく。俺の名前は雹崎。彼女は氷川。つまり、よっぽどの事がなければ、俺は彼女の後ろで授業を受けることになる。

 

 日菜さんの後ろで授業を受けるとかこれもう結婚じゃね?(錯乱)

 

 ん?なんでクラスが同じという前提なんだって?それは言うな。俺の夢を壊すな!

 

「わかったよ、日菜。これでおっけー?」

 

 俺は、頑張って名前呼びをすることにした。いや、まじで小中高と、あまり女子と喋ってこなかった俺には難しいのだ。業務連絡くらいしかしてこなかったからなー。

 

「おっけーおっけー!」

 

 彼女が、ご機嫌な様子で答える。

 

「キミの名前はなんて言うの?」

 

 興味津々といった顔で聞いてくる日菜。どんな顔をしてても雑誌の表紙を飾れそうな彼女だ。ドキドキするから心臓に悪い。

 

「俺の名前は雹崎冬夜」

 

「ひょーざき.........とーや.........うーん」

 

 何やら日菜が悩んでいる。俺のあだ名でも決めているのだろうか?俺のあだ名は小中はザキトーだったが。今思うとブリ〇ー感ハンパないな。高校?あだ名で呼び合う友達なんていねぇよ、悪いか!

 

「とー君とやー君どっちがいい!?」

 

 予想の斜め上をいく、回答が来た。

 

 何かすっごくトムヤムクンみたいになっちゃってるよ。とー君に至っては遊戯王かよ。

 

「普通に冬夜って呼んでくれ」

 

「わかった、冬夜君!」

 

 君付けは確定なのね......しかしまぁ、元気がよろしいこと。

 

 そんなこんなで、学校までの道のりはとても楽しかった。

 

 2人で白線ごっこをしたり、しりとりをしながら歩いた。キャッキャウフフ状態である。

 

「クラス、同じになるといいね」

 

 もう学校に着くであろう、そんな時に日菜が呟いた。

 

 天使かな?もうこれだけで好きになるわ。

 

 何やかんやで羽丘学園に到着。校門を抜けた先の広場に、クラスが貼り出されており、生徒達で賑わっている。

 

 俺たちもクラス表を見に、前に行こうとするが、如何せん人の波がスゴすぎる。これは仕方ないか。

 

「人が多すぎるから少し待つか。早めに家出たお陰でホームルームにはまだ余裕あるし」

 

 ここは待ちの戦法一択だ。彼女も同調してくれたようで、スマホを見ながら小刻みに動いている。

 

 5分くらい立っただろうか、人の並が減ってきた。俺たちはその隙を見逃さず、ささっとクラスの張り紙を確認しに行く。

 

 そこで、俺が見たものは.........

 

「2ーA クラス名簿」

 

 ―――――――――――――――――――――――

 

 ―――――――――――――――――――――――

 

「29 氷川日菜」

 

「30 雹崎冬夜」

 

 ―――――――――――――――――――――――

 

 隣合う、俺たちの名前だった。

 

 え、嘘?まじで奇跡起きたわ!高校生活勝ち組の仲間入りぃ!

 

 俺は興奮を抑えきれず、堪らず日菜の方を向いた。

 

 日菜も同じ気持ちだったようで、同時に顔を見合わせた。

 

「「いぇーい!」」

 

 柄にもなくはしゃいでしまった。2人でハイタッチしてしまうなんて。

 

「やったね!冬夜君!」

 

「ああ、良かったよ!」

 

「じゃあ早速、クラスに行こう!」

 

 彼女の提案で、クラスに向かうことにした。少なくなったとはいえ、まだまだいる生徒たち。邪魔にならないように移動するとしよう。

 

 昇降口で上履きに履き替える。これが地味にめんどくさい。今はそんなでもないが、授業を受けた後や、文化祭準備で帰るのが遅くなった時は辛たんだ。

 

 2ーAは2階の一番奥なので、2人で階段を上る。なんか、同じクラスに向かう友達がいるっていいな.........しみじみとそう思う。

 

 廊下を歩いていると、リノリウムを踏み鳴らす音が沢山聞こえるが、隣を歩く日菜の足音は特別なものに聞こえた。

 

 しばらく歩いていると、赤い扉が見えてきた。ってかこの高校広すぎだろ、廊下を歩くので疲れるぞ。そんなことを思っていたら、2ーAのクラス前に到着した。日菜が扉をガラガラと開けたので、後ろに続いて入る。

 

 教室内を見渡して見ると、とても美人なギャルがいた。何あれ可愛い。他の人?有象無象みたいなもんだから紹介しないでもいいだろ。

 

 取り敢えず黒板の前に貼ってある、席順を確認し、自分の席に着く。日菜は俺の前の席だし、先に座っても大丈夫だろう。

 

 何の変哲もない自分の席に座り、カバンを横のフックに引っ掛ける。歩いてる人にぶつからないようにしっかりと内側にしまうことも忘れない。

 

 俺が自分の席で一息ついていると、前に日菜が座った。そのまま後ろを向き、俺の席に肘をつく。

 

「ねぇねぇ冬夜君」

 

 俺に呼びかけてくる。

 

「これからよろしくね!」

 

 この言葉で確信した。俺は今までの日常と別れ、非日常と暮らすのだろう。日菜という人間は、凄くて、可愛くて、人を巻き込むような人だ。友達になるからには、生半可な覚悟ではダメだ。そう、直感した。

 

 だから俺はこう返す。

 

「ああ、もちろん。こちらこそ、友達になってくれて、ありがとう」

 

 俺を日常から連れ出し、明るく、キラキラした世界へ連れてきてくれた友達に、感謝の気持ちを伝えるのだ。

 





少しキリが悪い気もしますが、これにて2話目は終了です。

これから先、冬夜にどんなことが起こるのか、楽しみにしていてください。

それでは今回もお読みいただきありがとうございました。

また次回、会いましょう。

(作者としては、天文部でイチャコラさせたい欲がとても強いナリ)
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。