Every human being has value. 作:しまらくだ
ようやくバンドリ要素登場です。
第二の始まり
初めは夢だった。
自身で自覚をしたのは当然物心がついてからであったが、両親の話ではもっと小さな頃から言っていたらしい。
情景をみるのだ。
知らない
遊んでいたり、勉強をしていたり、仕事らしき事をしていたりと本当に内容は多種多様であった。
その夢の中では自身も一緒にいたようではあったが、鏡に映ると知らない顔があった。
夢と言う事もあり、小さい頃は比較的嬉々として話していたらしいが、物心がついてからは徐々に違和感を覚え始めた。
夢にしてははっきりとしているのだ。
その割に自身の意思で自由で動けるという訳ではないのだ。
怖いなどのそう言った感情は起きなかったが、ただの夢ではない気がしたのだ。
それが確信になり始めたのは小学生になってからだった。
小学生になって以降は夢ではなく、徐々に記憶が思い出されるような形で様々な記憶が思い出されいき、それが記憶なのではないかと意識するようになった。
そして、それから1年後の2年生になる頃には記憶はもちろん、意識的にもはっきり自覚出来ていた。
自身が
★★★★★
自身が転生者である事を自覚したからといって大した変化はなかった。
仮に初めから自覚していれば、今の両親や名前などに少なからず戸惑ったかもしれないが、幸い慣らされるような形で知った。
つまりは
前世の名前や両親の顔などもはっきり覚えてはいるが、現在の環境になって物心ついて3年程も経ち、前世にとの関係のほとんどない状態なのだ。
違和感も薄くて済むだろう。
(まぁ、その辺も考慮した上でのこういう方式なんだろうけど・・・)
彼は改めてそんな風に考えていた。
メタ的な考えにはなるが、前世より疑問に思っている事だった。
もし、自身が二次創作等でよくある転生なんてものを経験するとして、怖くはないだろうかと・・・
自分自身はまだ良いかもしれないが、周りはどうかと・・・
作品等にもよるが、転生をして、幼年期から描かれるものの中には記憶等を引き継いでいるものも少なくない。
しかし、普通は幼年の頃は本来物事を考える力がまだまだ発展途上であり、絶対ではないが、大人のように振る舞う事は難しいものだ。
それなのに、記憶を引き継ぎ考えもしっかりしていた場合、まず大人も驚くのではないか?
大人びたや大人顔負けではなく、正真正銘幼年ではないのだから・・・
そういった意味でこの方式は幼年期はきちんと年相応に過ごしている。
小学2年生でも、十分速い気はするが、それでもある程度は物事をしっかり考えられる年齢と言えるだろう。
故にそこまで深くは考えないようにし、この状況を受け入れ順応していくことに専念する事にした・・・
★★★★★
そうしてさらに時を過ごしてさらに1年、小学3年生となっていた。
元々の転生の目的は自身を見つめ直し、償っていく事。
彼自身はそう考えていた。
そのためにも転生後の自身の事はもちろんだが、世界について知ることも当然大事だろう。
少なくとも前世の世界とは異なるのは確実なのだから、前世と異なる理があるかもしれない。
それを考慮せずに行動するというのは愚行もいいところだろう。
せっかく
そう思ってそれとなく注意して過ごしていたのだが、大して記憶の限りの前世と変わりが見当たらないでいた。
ここは日本であり、少なくとも現時点で異能力等の事は確認出来ていない。
全ての地名を記憶している訳ではないが、代表的な地名は特に名称も変えずに存在していた。
さらに日常的な部分でも俗に言う年号や月日といったものにも大きな違いなく、生活環境もほぼ変わらない。
(こうなると、日常系もしくは特殊能力等が表になってない系統のもののどちらかかな・・・)
彼はそんな風に考えるようになっていた。
これもまたメタ的な考えだが本来二次元の世界に転生したからといって本来いる原作キャラ等に都合よく関わりを持てるのもご都合主義だと思っている。
二次創作物である以上そうしないと物語上面白味がない等などは理解できるが、もし本当に転生したとしてそんな都合よく知り合えるだろうか・・・
そういう特典も付けているならともかく本来現実的に考えて、知り合えるだけでも特典として成立するくらいの事のはずだ。
それならこのまま転生した世界が分からないでもおかしくはないし、それならそれで良いとも思ってはいる。
目的には関係ないのだから・・・
★★★★★
「テル~。ご飯よ~」
「は~い」
彼は両親にそう呼ばれ1階のリビングへ向かう。
両親には愛称で呼ばれているが、正確な名前は
自分が転生者と分かった時、比較的分かりやすい名前だと思わず笑ってしまったのを覚えている。
果たして名前に負けない人生が送れるかは甚だ疑問である。
「ごめん、待たせた?」
「そんな事はないわよ、さぁ、食べましょう」
「今日からお父さんは出張だっけ?」
「ええ!確か福岡だったかしら。このところお仕事が好調みたいでそう遠くない内に海外も視野に入れようかって上の方々が言ってたとかで、そのためか、お父さんも気合入っちゃってるみたいで」
「それはそれは、良い事なんじゃないかな」
そんな雑談後席につき・・・
「「いただきます」」
二人での食事をしていた最中の事だった。
ふとついていたテレビに母親が目を向け・・・
「最近この子も話題なってからは引っ張りだこね」
「この子?」
道光はそう言われテレビに目を向ければドラマが流れていた。
「この子役の子。この前出たドラマで演技が上手って事で、天才子役って話題になってるのよ。たしかあなたと同じくらいの年だったはずよ。凄いわよね~」
母親がそう言う子役の子を見た瞬間あまり映画やドラマなどは見てこなかったのもあり、初めて見るはずなのにどこか見覚えがあると思った。
「へ~、お母さん、因みにこの子の名前分かる?」
「名前?千聖ちゃんだったかしら。苗字は確か・・・白鷺・・・。そう白鷺千聖ちゃん」
という訳で申し訳ない程度のバンドリ要素登場です。
作中において千聖さんって天才子役ってだけで具体的に何歳頃って明記がなかったと思うのでこうなりました(あったらごめんなさい)
なんかイメージ的にはもっと小さい頃からやってそうですが、小学3年生は十分子役なのでww
一応ヒロインは未定ですが、大まかな話の展開と流れはもう構想あるのですが、そこまで果たして描けるのでしょうか?ww
しかし、もっと文章力が欲しいと思う今日この頃です。