ゲームの世界に転生のライトノベルの世界に転生   作:ビョン

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一年生 春休み
一年生 春休み


春休み

俺らにとっては初めての連休だ。

そんな二日目

俺は何となく街を練り歩いていた。

この世界の流行っている曲はなんだろう?この世界で流行っている本は?家電は?

元の世界との微細な違いが俺の好奇心を刺激する。

 

「今日はどこ行こうかなー……ってあれ?」

 

周りの雑多とした色合いの中に、それは確実に一番目立つ色をしていた。

純金を散らしたような黄色が目につく。よく見知った派手な奴だ。

 

「よ!花園!」

 

「あら、原さん。ごきげんよう。」

 

「お嬢様がこんなところで何してんだ?」

 

「あれを見てくださいまし。」

 

指差す方を見るとそこには、小田とセリカが仲睦まじく歩いていた。

 

「あの野郎がセリカ様に変なことをしないか監視してる所ですの。」

 

「なるほどな……。俺もついていっていいか?」

 

「いいですけど……もしかしてセリカ様のことを?」

 

「ちげえよ。俺はラブコメを欲しているのです。」

 

「あぁ……そう。」

 

花園は下らないものを見るような目で俺を見る。

とりあえず、俺と花園の尾行が始まった。

 

 

 

 

 

小田とセリカがまず向かった先は、元の世界だと割りと探しても見つからない単館の映画館だった。

 

「あいつら映画見に行くのか……」

 

「映画?映画って家で見るものじゃないですの?」

 

「は?あぁ……家で見る映画もあるけど最新のはここで見るんだ。」

 

お嬢様キャラだから、世の事を知らない設定なのだろう。

だが、俺はそんなことも百も承知。混乱などせず、あいつらを見逃さないように下手な説明もせず、エスコートしてやることが可能だ。

 

「なるほど……では、セリカ様たちは何を見るんですの?」

 

「ちょっと待て。今はチケット買うのもパネルの時代だ。隠れてみるには……アヤノ。」

 

「何だ?」

 

俺が奴の名前を呼び右腕を広げると、その上にいつの間にか重さを全く感じないアヤノが待機している。

よしよし、これでいい。

 

「いきなり、何ですの!?」

 

本来非常識キャラの花園の方が驚いてる始末だ。

 

「こいつは同級生の、甲賀アヤノだ。」

 

「よろしく。」

 

「は、花園レイです。よろしくお願いします。」

 

とりあえず挨拶をする花園。

こいつに好き勝手させてたまるか。

 

「アヤノ、あの二人が何の映画観るか見てきてくれ。勿論隠れてな。」

 

「承知!」

 

「いや流石忍ですのね、本当にたちまち消え……」

 

「奴等は『サメ大行進』を観ようとしているな。席はG-8と9だ。」

 

「早いですの!!」

 

「サメ映画とか趣味悪すぎだろ!?」

 

「どこに驚いてんですの!?目の前であり得ないことが起きたんですよ!?」

 

「もう慣れろよ。鬱陶しい。」

 

「これ私が悪いんですの!?」

 

花園はさっきからギャーギャー騒がしい。

何とかアヤノが防音の結界を常に張り巡らせ何とか聞こえていないがこれもそろそろ限界だろう。

 

「……で、あいつらと同じの見に行くのか?」

 

「でもサメなんて……」

 

「ちなみに映画館は絶好のキススポットだぞ。」

 

「さあ早くチケットを買いましょう。」

 

「私の変わり身の術よりも意見変わるのが早いな。」

 

アヤノがうんうんと感心する。

 

「アヤノも見に行くか?チケット買うぜ。」

 

「いいのか!?是非ともご一緒させて欲しい!!」

 

「了解。」

 

俺はヒロイン二人と共に小田とセリカの遥か後方……つまり何をしてるのか見える位置に席を取った

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