ゲームの世界に転生のライトノベルの世界に転生   作:ビョン

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二年生 四月第三週目  その2

ふと目を覚ます。

学生服のシャツのまま俺は知らないベッドで眠っていた。

何やってたんだっけ?

ひたすら思い出そうとするが頭が痛むし鼻も痛い。

恐らくここは学校の保健室だろう。とりあえず身体を起こし考える。

酒で酔っても記憶全然ある俺に取って割りと初めての体験かもしれない。

 

「お、俺は一体何を……?」

 

「一体何を?じゃねーよ。」

 

ベッドの周りの仕切りの為のカーテンみたいなのが、シャーっと開くとそこには小田が立っていた。

 

「暴れてる奴相手にお前がゲームの真似して突っ込んで、椅子投げられて気失ってただけだろ。」

 

「あれ?そうだっけ?」

 

「つうかお前起きんのはええよ。今ここに運んできたばかりだぞ。」

 

「マジで?すげえ俺時間たってたと思ったんだけど。」

 

「気失いながら、熟睡してたんじゃねの?」

 

「あれ、もう起きてる!」

 

小田と下らない話をしていると俺の通学バッグを持ったカナデが顔を出した。

 

「大丈夫?」

 

「多分。あっバッグサンキュー。」

 

「いいよー。」

 

とりあえずバッグを受け取る。

段々と記憶も戻ってきた俺に小田はその後どうなったのかを話始めた。

 

「お前がぶっ倒れたあと、武器を無くしたあいつをアヤノちゃんがすぐ捕縛して駆けつけた先生に差し出したよ。で、今他の部の奴らは事の顛末を先生に詳細に聞かれてる中だな。俺はもうそんなの散々だからカナデちゃんとお前を保健室に連れてくためとか言って抜けて来ちゃった。」

 

「なるほどなー。」

 

「ま、俺はそろそろあっち戻るから調子よくなったらお前も来いよ。カナデちゃん、あとはよろしく~。」

 

 

全く。

あいつは気が利くというか何というか、たまにラブコメの主人公の親友ポジみたいなことをしれっとやっていくよな。

 

「その……悪かったな。心配かけて。」

 

「今度から気を付けなね?部活も始まったばかりなんだから、こんなことで大ケガして永久離脱とかやめてよね。」

 

「はは。そうならないように頑張るさ」

 

「………それに、凄い心配するしさ。」

 

「悪かったよ。今度から気を付けるよ。」

 

「…それならよし。ところで……その……服を……。」

 

とりあえず俺の今の状況を見る。

第2ボタンまで開けているシャツに何故か脱げている下に来ていた黒いTシャツ。

そしてこれまた何故かベルトが緩められ社会の窓上のボタンも開いていた。

 

「何じゃこりゃ!?」

 

「あれ?気づいてなかったの!?」

 

「いや、これなんだ!?」

 

ふとシャツの胸ポケットに何かメモみたいなのが入っているのに気づく。

そこには小田の文字でただ一言「コーディネート、セクシー」と書かれていた。

 

「これする意味わかんねえよ。」

 

「小田くんってそっちなのかな?」

 

「勘弁してくれよ……」

 

「スクープ!スクープ!」

 

その時保健室のドアがガラガラと開き、ショートの癖毛を跳ねさせ一眼レフのカメラを持った女子生徒がベッドの方に来た。

 

「新聞部です!今回の事件の捕縛の隙を作り唯一の被害者な原さんにぜひインタビューを……ってええ!?お二人ともこれからでした?」

 

女子生徒はこちらを見ると顔を手で覆い隠し指の隙間からしっかりこちらを見ている。

ああそうか。俺の服乱れてるからこれからお楽しみすると思われてるのか。

 

「ああ、違う違う。単純に俺の服が乱れてるだけ。」

 

「………。あ。ちちち、違うからね!!」

 

やっとわかったのかカナデも全力で否定する。

 

「そ、そうですか。では、インタビューとあと写真いいですか?」

 

「ああいいよ。」

 

これがあの部の認知度向上の為なら………

 

「じゃあまず写真を……。そうですね、今の服装ならベッドに倒れてにやけながら片手はベルトにもう片方の手はシャツのボタンに…」

 

「?……こ、こうか?」

 

「そうです!そうです!」

 

変なポーズ取らすんだな。

 

「……なら腰をもう少しくねらせて足をこの角度で……」

 

「……いいですね!桐谷さん流石です!」

 

「なあ?これ大丈夫だよな?」

 

 

 

 

 

 

翌日

 

「………」

 

「まあ落ち着けよ、な?周りざわざわしてるけど、俺はこれカッチョいいと思うぞ?あの………抱き枕っぽくて。」

 

「師匠……こけてぃっしゅです!」

 

「あんたこんな趣味あったの?」

 

学校の掲示板に貼られている新聞部が毎週作っている学園新聞。

その号外、昨日の事件について書かれていた。

そして、その新聞見出しこそ「お手柄、新設・補佐活動部!」と書かれていたが相模の写真、アヤノの写真、みんなの写真………そしてやけに色気あるポーズをしている俺の写真が貼られていた。

「犯人を挑発し事態沈静化の為に自己犠牲の道を選んだ騎士・原」

久々に俺が上げられまくっている文章だがそんなことはどうでもいい。この写真だ!

昨日は気分乗せられててポーズ撮ったがこれおかしいだろ!

 

「ごめん……やり過ぎた。」

 

カナデがそそくさと俺の横を通りすぎていく。

 

「うわ、原だ。」「新聞のやべー奴じゃん。」「何だあのポーズ?」「騎士()」「何でベルト緩めてるんだ?」

 

 

「あ、原さんおはようございます!どうです私の記事?あれのために残業しちゃいましたよ~。」

 

「ああそう……。」

 

「あれ?どうかされました?」

 

「みんなの目線が冷たい。鋭い。それが刺さるんだ。」

 

「?どういう事ですか?」

 

「(心結に)無数の刺し傷だぞ!」

 

「あ、まだ語録使いたいのね。無理があるな~。」

 

 

それから週末まで、俺はみんなの何とも言えない目線が刺さりながら学園生活を送りましたとさ。

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