「失礼しまーす!今日アポイント取ってた生徒会業務補佐活動部です!」
「78番ハッチが突破されたぞー!」
中に入ると突然銃を構えたようなポーズを取ったキノコ頭にメガネをかけた男子生徒が大声を上げる。
意味がわからず思わずフリーズする二人。看板を見た時点であのファンの中でもやべー奴らが集まってるのかわかった俺が動くしかない。
「はいはい。ゲリラとか仕掛けてないから落ち着いて。」
「大佐のネタわかるんですか!?……ってあなたは、スーパーなパイロットさんじゃないですか!?」
髪の毛を伸ばしている男子生徒が横から割り込んでくる。
しかしスーパーなパイロット…?
「え?……あぁ、卒業式の歌か。」
「あの曲僕も好きなんですよね!!あの作品だと君の中の~とか!届かせて~とか!遥かな空~とか!」
「あはは、そうなの?」
「他の作品だと、王道の速すぎる~とか!誰かを~とか!勝ち取りたい!とか!それにそれにいくつもの星の名前~とか!」
「少尉!貴様まだ21世紀厨なのか!20世紀にも目を向けなさいよ!名曲はたくさんあるぞ!」
横から先程叫んでいたキノコ部員が割り込んでくる。
「もう泣かないで~とか!束の間の安らぎを~とか!平和より自由より~とか!あなたがいるから~とか!ここらへんを上げない貴様はクズだ!生きてちゃいけない奴なんだ!」
「うるさいなぁ……。それを決めるのはお前じゃないんだよ……。」
「俺のこの手が光って唸る!生意気な後輩を倒せと輝き叫ぶ!」
「また戦争がしたいのか!あんたは!」
「はいストップストップ!!」
目の前でホウキとファイティングポーズを構える二人の間に入り仲裁する。
「ここでいきなり喧嘩しない!二人ともホウキと拳を下ろせ!」
先程大佐と呼ばれてた方が拳を下ろす。
「はぁ…。そのエクスカリバーをおろせ。」
少尉と呼ばれていた方がホウキを下ろす。
「えっと……原これどういうこと?」
フリーズから解けた小田が俺に質問をする。
こいつらが何のファンなのかをなんとなく耳打ちするとなるほどと言った感じで手をポンと重ねる。
アヤノは既に我関せずを貫きたいらしく、一歩後ろに引いている。
「とりあえず部長さんどなた?」
少尉と呼ばれていた方に確認をしてみる。
「総司令お呼びですよ。」
少尉は教室の端……窓にもたれ掛かってる長身の男子生徒に呼び掛けた。
すると、総司令と呼ばれた男がゆっくりとこちらに歩いてくると、小田の前で机の上に置いてあった紙を意味もなく破いて見せた。
唖然とする小田の後ろから大佐がストロー咥えて近寄る。
何も気付かない小田の顔に向けておもいっきりストローの中に入っていた……恐らく胡椒を吹き掛けた。
「ごほっ!ごほっ!………ひ、ひどい………。」
小田が涙を流しながら咳き込む。
その涙を指で拭いながら総司令は小田に一言呟いた。
「お前を殺す。」
そのまま総司令は部室から出ていきどこかへズボンに手を突っ込みながら歩いていってしまった。
「なんなのこの人……。」
知らない筈なのに全問正解するミラクルを起こす小田。
それにしてもホントになんなのあの人……。