ゲームの世界に転生のライトノベルの世界に転生   作:ビョン

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夏休みのある日

「あー暇、マジで暇。」

 

部屋で一人呟く。

あの合宿から3日、学校がない日の退屈さを今まさに体感している。

 

宿題も異様に少なく感じる。

いや、実際この世界では頭の悪い奴が夏休み最終日に一夜漬けで終わる量なのだから少ないのだ。

俺はスケジュールを組み一週間で終わるようにする。

 

しかしそのスケジュール通り宿題をやったら、朝9時までには終わってしまう。

その後ゲームをしたが、それも飽きた。

故に昼12時。

お腹もすいたし外に出ようと、髭を剃り、髪を整え、外着を着てドアを開けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あっちぃ~」

 

いくらゲームの世界と言えども夏は暑い。

あの合宿の日々が懐かしく感じる。

 

とりあえず栄えている駅の方までふらふらフラミンゴと歩いていく。

 

「あれ?こんなところあったかな?」 

いつも通る駅へ続く道に見慣れない道が繋がっている。

横の家を見るとあぁなるほど。

ここはこの辺でも有名な変わり者のじいさんが好き勝手やってる家で、道まで溢れ出す位の葉を携えた木や不気味なオブジェ、騒音などで近隣住民や警察何かとよくバトルしていたらしい。

そんなじいさんに絡まれても困るのでこの家の前ではなるべく前を見て、足早に歩いていた。

 

しかしそんな家もいつの間にか木は刈られ、オブジェは消え音一つ無い普通の空き家になっていた。

「遂におっ死んだか。」

ま、相当なじいさんだったらしいしな。

 

しかし、RPGみたいに新しく開けたこの道にすごく興味が出てきた。(まあゲームなんだが。)

どんな所に繋がっているのか気になり、この道に足を踏み入れることにした。

 

 

 

 

中々に細い道を抜け車一台通れるぐらいの道に出る。

かげろうに揺れる向こう側に見たことある店が見える。

「あ、駅のこっち側から出たい場合はこの道通れば良いのか。」

意外な近道を発見し嬉しくなった。

 

じゃああとは、あの道から駅に行こうかな。

そう思いまた歩き始めると、前に見たことあるような小さな喫茶店を見つけた。

店の前に置かれたボードには『セットランチ カレーライス+サラダ+コーヒー(ホット・アイス) 900円』と書かれている。

 

カレーライスか……。

こないだの合宿で食ったけどまた食いたいな。

それにアイスコーヒーも飲みたい。

 

よっしゃここに来たのも何かの縁。

今日の昼は喫茶店でお洒落にランチだな。

 

カランカランカラン

店に入ると綺麗な女性が気だるげに

「いらっしゃい。そこのバカ共がうるさいですけどお好きな席にどうぞ」と言った。

 

「原?」

 

「あれ?相模じゃん。」

 

数人の男子高校生が座っていた奥のボックス席の中から相模が顔を出す。

 

 


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