兵藤一誠の使い魔   作:Aqua@D

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フェニックス編(全二話)始まります。



不死(笑)との邂逅

 

 

 

 

 

オカルト研究部室。

 

そこには、私ことリアス・グレモリーとその眷属である姫島朱乃、塔城小猫。そして、兵藤一誠とその使い魔である沙耶に加え、私のお兄様の「女王」であり妻のグレイフィア・ルキフグスがいる。

 

現状は、イッセーたちが来るまで変わりはしないが空気に関しては自分で言うのもなんだけど余りよろしくない。

 

その前にグレイフィアと沙耶が一言二言会話していたが、そこまで気に留めていなかったので、聞き漏らしていた。

 

……沙耶に関しては、本当にわからない。

彼女の能力で教えて貰ったのは、変身能力に吸収能力。

変身能力は、文字の如く変身する能力で、吸収能力は生物は基本的(・・・)に吸収不可という制約はあれど、大抵の無機物や魔法は吸収が可能。

しかし、許容量はあるようで大量には吸収出来ず、私の滅びの魔力に関しては沙耶曰く不可らしい。

 

吸収したものには、簡単に変身が可能らしく現在も、いつもの姿に加えてワンピースではなくメイド服を着ている。

メイド服に関しては、とあるイッセーのお得意様から貰ったものらしい。

 

どこでその知識を知ったのか不明まけど、意外とメイドが様になっているのが凄い。私の実家のメイドや、グレイフィアと比べても遜色ないほどに洗礼された動き……。

本当にただのスライム……?

 

沙耶の事について、思考しているとイッセーたちが部室に入ってきた。

それをみて、沙耶の事は一旦片隅においといて、口を開く。

 

「全員揃ったわね。では、部活前に話したいことがあるの」

「お嬢様、私がお話しましょうか?」

 

私は、グレイフィアの申し出を手を振っていなす。こればかしは、自分で言わないとね……。

 

「実はね……」

 

これから話が始まるその時、という所で、床に描かれていた魔法陣が光る。

嫌な予感を感じる私に裕斗が呟く。

 

「フェニックス……」

 

……タイミング悪過ぎじゃないの?

 

顔を顰めてそう思っていると、魔法陣から凄まじい炎が撒き上がった。

 

そして、そこには赤いスーツの男……ライザー・フェニックス、私の許嫁である男がいた。

 

「ふぅ、人間界は久しぶりだ」

 

そんな台詞を吐いたのちに、部屋を見渡して私の姿を見つけると、口元をにやけさせた。

 

「探したぜ、愛しのリアス」

 

そう言って私の元へと近づいてくるが、私は半眼でライザーを睨む。

 

チラとイッセーたちを見ると困惑しているイッセーとアーシアが見えた。

 

……さて、説明しないとね。

 

 

 

 

 

ライザー・フェニックスは私の婚約者である。しかし、それは御家で勝手に決められたことであって、私はライザーとの結婚を認めていない。

 

また、本来ならば結婚に関しては卒業後に話し合う予定であるのにも関わらず、両家の圧力等の原因により結婚の時期が早まったことによって、ライザーも時期を早めてこちらに来た。

 

グレイフィアは今回の件に関しての立会人といて、この場にいる。

 

……というのが、現状で結婚したくない私と結婚したいライザーの決して交わらない平行線上の会話が続く。

 

「この結婚には悪魔、いや、冥界の未来がかかっているんだ。嫌ならお前のを眷属を焼き尽してでも連れて帰るぞ」

 

すると、ライザーが軽く炎を出して此方に言う。

 

炎を見て、アーシアはイッセーの後ろに隠れる。

一方で、沙耶の方はというと涼しい顔で私の近くに控えている。

 

そういえば、ライザー彼女も私の眷属だと勘違いしたのよね。

ライザーに淹れたお茶も彼女が出したものだしね。

 

「失礼ながら、質問をよろしいでしょうか?」

 

すると、沙耶が手を挙げて発言する。

ライザーが怪訝な顔をするのがわかるが、グレイフィアはそれに応える。

 

「なんでしょうか?」

 

「はい、この双方の意思が平行線上にある場合はどうされるのでしょうか? 流石に、高貴なフェニックスの血を継ぐお方なら無理矢理婚約を強いるなんて事はありませんよね?」

 

と、軽く口元を釣り上げて微笑みながらグレイフィアに言う沙耶。

 

……これは先程のライザーの台詞を批判する言い方だ。

しかし、この質問はグレイフィアに対してである上に、形式上ではフェニックスを持ち上げている。

 

これは、ライザーは反論できないし炎を出すのを抑えるしかない。

ライザーは、舌打ちをして炎を収めた。

 

「そうですね、これ以上の話し合いが無駄なら……最終手段【レーティングゲーム】で決着をつけるのはどうでしょう? グレモリーとフェニックス両家とも承知しています」

 

……ようは自分の運命は自分の力で勝ち取れ……というわけね。

 

「ほう、どうするリアス?」

 

ライザーが問いかけてくるが、答えは決まってる……!

 

「ええ……私達が勝てば婚約は解消。ライザー、受けて立つわ!」

 

「いいだろう。そちらが勝てば好きにすればいい。俺が勝てばリアスは俺と即結婚してもらう」

 

そして、ライザーと私は睨み合う。

そんな中、グレイフィアが言う。

 

「承知致しました。お二人のご意見は私グレイフィアが確認させて頂きました。ご両家の立会人として、私がこのゲームの指揮を執らせてもらいます。よろしいですね?」

 

私とライザーが頷くことで肯定する。

その後、ライザーが私たちを見回してから嘲笑するように言う。

 

「なぁ、リアス。まさかここにいる面子がキミの下僕なのか?」

 

「そうよ。何か?」

 

その問いに答えると、ライザーは笑い出した。

 

「これじゃ話にならないんじゃないか? キミの「女王」である「雷の巫女」ぐらいしか俺のかわいい下僕に対抗出来そうにないな」

 

そう言いながら、ライザーがパチンと指を鳴らすと、魔方陣が光り出す。

 

そのフェニックスの紋章の魔法陣から現れたのは総勢15名の下僕悪魔たち。

 

レーティングゲームに参加出来る駒の数は王を除いて最大で15名。

普通ならば、イッセーのように強力な力を持った悪魔は複数の駒を消費するため、全てのメンバーが一駒=一人なんて事は早々ない。

 

数で比べるのは可笑しいけれど、私の眷属は六名で、「僧侶」の一人で吸血鬼のギャスパーに関してはある事情で外には出れない為、今回のゲームには参加できない。

 

それにしても……全てが女性とは偏り過ぎるのも程がある。

 

正直呆れてものが言えないけど……。

 

「お、おい、リアス……。この下僕くん、俺を見て大号泣しているんだが……」

 

とまあ、ライザーですらドン引きする程にイッセーが号泣しているのである。

私もそれを見て困り顔になるが、ライザーに説明する。

 

……沙耶が何故かライザーを眺めているのが気になる。

 

「その子の夢がハーレムなの。きっと、ライザーの下僕悪魔達を見て感動したんだと思うわ」

 

それを聞いたライザーの下僕悪魔は、イッセーを嫌悪の眼差しで見つめた。

しかし、それをライザーが収める。

 

「そう言うな、俺のかわいいお前達。上流階級の者を羨望の眼差しで見てくるのは下賤な輩の常。まあ、見せつけてやろ……」

「再度、質問してもよろしいでしょうか?」

 

ライザーの台詞を沙耶が遮る。

沙耶の視線は既にグレイフィアに移っている。

 

「なんでしょうか?」

 

「はい。先程、決定したゲームに関してですが、日時などの詳細を教えていただきたいのですが」

 

多分、沙耶はライザーの台詞を遮りたかっただけだと思う。

変にライザーに動かれるのは私も嫌だから私的には良いんだけどね。

 

ライザーは置いてけぼりを食らったことに苛立ちを隠せないが、相手が女性なのか怒りの矛先を向けるような事はしなかった。その代わりに口を開く。

 

「……十日後にレーティングゲームを行おうじゃないか。無駄だろうがその間に修行でもなんなりすればいいさ。せめてものハンデをやろう」

 

そう言って、ライザーたちは去って行った。

 

「それでは、10日後に始めます。詳細は追って出しますので」

 

と、それに次いでグレイフィアも魔法陣による転移で去って行った。

 

そして、沙耶が此方を向いて口を開く。

 

「……リアス様」

 

その瞳からは、何を考えているのかわからない。

 

「どうしたの、沙耶?」

 

「使い魔も原則は出場可能でしたよね?」

 

沙耶の言いたい事を理解して驚く。

確かに、参加は基本的に可能だけど……。

 

「イッセー、沙耶も参加させていいかしら?」

 

沙耶の態度に、彼女が使い魔であることを時々忘れそうになるが、イッセーに訊ねる。

 

基本的に使い魔の参加は主人の許可が必要なのよね。

 

「え? 沙耶、戦えるのか?」

 

「少なくとも、今の主人よりは戦闘は可能です」

 

イッセーの質問に、沙耶は言葉の棘を返す。意外と毒舌なのね、彼女。

 

その言葉を聞いて、イッセーは許可を出す。

 

確かに、沙耶は使い魔の森で使い魔ハンターに見つかることなく生きていたという実績があるのよね。

 

「……わかったわ、よろしくね」

 

そして、10日後のライザー・フェニックスとのレーティング・ゲームに向けて決意を固めた私だった。

 

……沙耶の能力に関してはどこまで期待をしていいのやら……。

 




はたから見れば自重しているようなオリ主。
次回から原作無視予定。
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