魔法少女リリカルなのは?ああ、転生者がホイホイ来るアレね   作:みすちー

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重大なお知らせが後書きにありますん


繋ぐ=人

 

SIDE is 風鳴(カゼナリ) (ツバサ)

 

 

 

クリームや生地の焼ける甘い匂い、自然と耳へ流れてくるセンスの良いクラシック。

窓の外はややオレンジに染まっており、今口にしているシュークリームがそれらに合わさり更に美味に感じられる。

 

ある程度シュークリームを食べた所で目の前のテーブルに置かれた洒落たカップにあるこれまた良い匂いのする……ふむ、この酸味の効いた匂いはレモンティーか。

それを飲み、『ふぅ』と息を着き再びティーカップをテーブルへ戻す…。

 

身体をふかふかしたソファーに預け、瞼を閉じ極楽の気分で私は呟いた。

 

 

「嗚呼、良きかな良きかな……。」

 

 

だが、それに対して目の前の少女はやや困った顔を浮かべていた。

 

 

「あのー、翼さん…?」

 

「…ん?」

 

 

片目を開ける。

私は彼女に声をかけられ、ようやく今ここに居る理由を思い出した。

 

そうだった…。

確か目の前の彼女、“高町なのは”に『相談があるので聞いてくれませんか?』とお願いを受けていたのだ。この喫茶店、『翠屋』にて。

彼女との馴れ初めは今度語るとする。

 

それにしてもこれは悪い事をしてしまったな。

 

 

「すまない高町。それで…相談の内容とは何だ?私はたかが防人だけど出来る限り役に立てる様にするわよ。」

 

「あ、はいっ。えっと…なんと言いますか…う〜んと…。」

 

「色恋沙汰?お小遣い?」

 

「いいえ。友達と….…いえ、クラスメイトの子なんですが…。」

 

 

話の途中途中からどんどん高町はしょんぼりとした表情へと変わり、ついには彼女のショートツインテールすらもが垂れ落ちてしまった。

 

それにしてもクラスメイトがどうしたのだろうか。

 

 

「具体的には?」

 

「そのクラスメイトの子、なんだか皆からいじめられてるみたいで…。今日たまたま見たんだけど彼のお弁当がぐしゃぐしゃにされてたんです」

 

「ふむふむ」

 

「それで私は彼に話かけたんだけど彼が『関わるな』って睨んできて…その後も何回か聞いたんだけど無視されちゃって…とうとう怒鳴られちゃって…」

 

「…なるほど」

 

 

『彼』というからにはいじめられているのは男子でいいのだろう。

 

……ん?別にこれは私に話す事なのだろうか?

高町の通っている学校には私は通っていない、つまり私にはどうしようもない話だ。

高町の事だ、もう先生に話し済みだろう。

 

という事を高町に返すと、更に高町は落ち込み、こう話してきた。

 

 

「はい、一応もう先生には相談したんですが……実は彼にこう言われたの、です」

 

 

だんだん言葉に力が無くなってきている。

レモンティーを飲むそぶりを見せ目元を盗み見るとその目はやや赤く染まっており、今にも泣き出しそうだ。一体何を言われたのだろうか?

 

 

「『お前みたいな安全安心な場所から見降ろして助け糸だしてる奴が関われる事じゃあないんだよ、二度と話かけんな。』って……ひぐっ、ひぐっ……」

 

「………。」

 

 

恐らく一字一句間違えていないその言葉を聞き私は絶句した。

 

確かにそうなのかもしれないがものには言い方があるだろう。

まだ幼い高町にはきつい言葉だ。私も人の事を言える義理ではないが。

 

 

「それで私…ひぐっ、なんだか自分が嫌になっちゃっひぐっ、私は天辻君とお話しして謝りひぐっ、ひぐっ、ひぐっ……うぇえぇええ!!!!」

 

「お、おい高町!?気をしっかり保ちなさい!」

 

「うぇえぇええん!!!うぇえぇええ!!!!」

 

 

ついに高町は泣き出してしまった。

ああどうしよう…。

私がオロオロと防人らしからぬ生き恥を晒していると、意外にも高町はしばらくすると落ち着いたのか泣き止み、自身の紅茶をヤケ飲みし始めたではないか。

 

正直目尻を赤く腫らしている少女が紅茶をヤケ飲みという風景は私も少々ギョッとしたものだ。

 

 

「…翼さん!!!」

 

「ひゃい!?」

 

 

突然過ぎる高町の大声に、狼狽えてしまった。周囲の人が居ないのが幸いだ。

高町は涙を袖でゴシゴシと拭き、決意を秘めた瞳を私に向ける。

 

 

「私、天辻君ときちんとお話しします!」

 

「あ、あぁ…」

 

「無視されても!怒鳴られても諦めませんっ!」

 

「そ、そうか。」

 

「行ってきますっ!!最速で、最短で、真っ直ぐに!一直線に!!!」

 

 

ーーバンッッッ!!ダダダダダダダダダダダッッッッッ!!!!!!

ガタンッ!!

 

 

そう叫ぶやいなや高町は席を立ち、彼女らしくなく恐ろしい勢いで走り出し店を出て行ってしまった。

 

……私、あまり役に立っていなかったな…。

とりあえず残っているレモンティーに口をつけ、飲み干す。

 

 

「……冷めてしまっているな…、あ、申し訳ありませんがレモンティーのお代わりを頂けますか?」

 

店の人を呼び、追加の注文をする。

 

仕切り直しだな、一人で午後を楽しむとしよう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

SIDE is (トドロキ) 飛鳥(アスカ)

 

 

 

俺は修行を一旦中止し、エクストリームに原作が始まった場所へ案内してもらい、野次馬に混じって現場を観ていた。

 

 

「なんでも昨日、この辺りで事故があったんだって」

 

「怖いわねぇ…」

 

 

横からモブ(主婦二人)の会話が聞こえる。

それにしてもこりゃすげぇな…アスファルトは抉れてるし電柱は上半分ぐらいが吹っ飛んでいる。

 

だが“違う”。

 

 

『《おかしいですね、“原作が始まる場所は病院の近く”の筈です》』

 

『そうだな、これは…』

 

 

エクストリームとの念話でもう確信がある。

 

この破壊された跡からしてジュエルシードの思念体はこの辺りで暴れていたのだろう。

だがここは町の外れ、病院などどこにもない。

となるとーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

『原作ブレイクッ!!誰かが原作をぶっ壊したに違いないッッ!!!』

 

 

俺の嫁兼主人公である高町なのはがここで戦っただとかユーノがどうとかはわからないが物語が原作と離れてきているのは間違いない。

これはいけないな、イレギュラーはこれ以上要らん。

 

 

『行くぞッエクストリーム!“誰か”を探してブッ潰すッ!!』

 

『《了解しました、調査を開始いたします》』

 

 

モブの野次馬から離れ、俺達は原作をぶっ壊したトンチキを探しに辺りを見回る事にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

SIDE is 風鳴 翼

 

 

 

「(…しまったな、高町に『変わった子はいないか?』と転生者についての情報を聞いておけば良かった……。)」

 

私は家に帰り風呂中、身体を洗った後ぐらいにやっとその事について思い出していた。

 

 

ーー…ジャァァァァァァァ

 

 

髪に付いたシャンプーをシャワーで流す。

髪が長いと結構手入れが大変なものだがもう慣れっこだ。

 

 

「(それにしてももう約一ヶ月程経ったのだな…私の転生生活は)」

 

 

リンスを手に垂らし髪へと馴染みこませていく、そろそろシャンプーもリンスもボトルが空だな、明日辺り薬局へ購入に行かなければな…。

 

そういえば高町は仲直り…というより話し合いに成功したのだろうか?

気になる所だ、今度会ったら聞いておかねばならないな。

 

 

ーージャァァァァァァ…

 

 

馴染みこませて余ったリンスを再びシャワーで洗い流す、シャワーの温かさについつい気持ち良くなってしまうのは毎回の事だ……。

 

だがもっと気持ち良いものがある。

 

 

すぐ横にある、温泉の元混入済みの風呂だ。

 

 

ーー…チャプッ…チャポンッ……

 

 

「嗚呼、いい湯だ…。」

 

 

身も心も蕩けてしまいそうだというのはまさにこの様な気分を表しているのだろう。

身体が解れてゆく様な感覚、極楽極楽だな……。店員に勧められて買った温泉の元だがこれは良い物だ、次回からもこれを使うことにする。

 

ふと、窓の外を見るとーーーー

 

 

 

ーーー満天の星空がそこにはあった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




みすちー「短いさ……3000文字ないんだぜ…」
翼「何故私のHUROBAを書いたのか…」
みすちー「ああそうそう、白銀の勇者さんの『魔法少女リリカルなのは〜転生者達の波瀾万丈な物語』とコラボさせてもらうことになったんだよ」
翼「また謎行動を…」
みすちー「そういう訳で次回、『防人少女ズババババン翼』はコラボ特別編でお送りします!」
翼「……もういい、私は帰るぞ」

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