ウォーターワールド   作:スイスイ

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第1話

俺は……あ、私は転生者だ。

 

トラックに轢かれる

実は神様の手違いでしたー

お詫びに能力与えて転生させてあげるね。

 

 

この程度でもだいたいのあらましが理解出来てしまうほどのテンプレ転生。

 

転生先は僕アカの世界らしい。

だけど原作内容はよく知らない。

後なんか女の子になってるし。

 

まぁ、そんな状態でスタートした転生人生。

 

両親はヒーロー。夫婦でウォーターホースって名前で売ってる

 

親の従兄妹にはワイルド・ワイルド・プッシーキャッツのマンダレイもいるヒーローの家系。

 

ちょっと目付き悪いけど可愛い年の離れた弟は、洸汰っていう名前で、ちょっと目付きが悪いけどめっちゃ可愛い。

今年で3歳になる。

 

最初こそ転生で女で……少し戸惑う事もあったけど、超常社会においては少し戸惑う位がまともな感じ。

 

そうそう、私の名前は出水 瀬奈。現役のJC

 

個性は水を出したり操ったりする個性

 

弟の洸汰みたいに量は出ないタイプだけど、その分操作に対する自由度が高い。

高圧で噴射も出来るし、鞭のようにうねうねと動かす事もできる。

出した水を凍らせたり蒸発させたりと自由自在。

ちなみに弟の洸汰は2歳の時に発動して、それはそれはびっくりするくらいの量の水を出した!

さすが洸汰よ!

 

ただし2人とも調子に乗って使いすぎると肌がカッサカサになる。

 

お肌の保湿ちょーだいじ。

 

 

今日は両親がオフデーなので私は両親に個性の特訓をして貰っている。

洸汰はしーねーちゃん達プッシーキャツの面々が面倒みてくれるみたいだ。

しーねーちゃんとはマンダレイの事。間違ってもおばさんなんて言ってはいけない(震え声)

ちなみに、もし地雷を踏んだら、私有地でもある山の中にポイされる(体験談)

 

 

 

んでまぁ、特訓に戻るわけなんですが、特訓の内容と言っても個性有りの組み手をするだけ。

基礎的な事は全部教わったし、両親のアドバイスと前世に残る微かなファンタジー知識から自分なりの必殺技も編み出した。

 

 

「瀬奈は強いわねぇ……

 

 

組み手が終わると親バカモードの両親に適当に相槌打って、今日の特訓は終了。

しーねーちゃんの所から帰ってきた洸汰と一緒に晩ご飯にお出掛け。

 

ヒーローの両親は稼ぎもヒーローなので、それはそれは美味しいお寿司です。回りません。回らないお寿司なんです。

 

お寿司を食べて帰宅途中……

 

「「来週は2日も休みが取れたから、みんなでU◎Jいこうか(きましょう)!」」

 

お父さん達からナイスーな提案。

 

「「やったー!!」

 

私たち家族は、両親ともに多忙な日々を過ごしているけど、仲が良く、ずっとこんな日が続くと良いなって思ってた。

 

 

明日からお父さん達はお休みで、U◎Jに行くから弟の面倒をみながら準備をしていた時、1本の電話が鳴った。

 

「洸汰、ちょっと待っててね。」

 

「はーい」

 

電話を取る。

 

「はい、もしもし。出水ですが……」

 

『瀬奈?私よ。よく聞いて……』

 

しーねーちゃんからだ。何の要件だろう?

 

「うん。何……?」

 

『ーーーー』

 

「ーーー!!」

 

『ーー』

 

「ー」

 

 

ガチャン。

力なく、受話器を置いた。

 

「おねーちゃん。何だったの?」

 

不意に、力いっぱい洸汰胸に抱いた。

 

「おねーちゃん痛いよ…」

 

「あのね、洸汰……明日U◎J行けなくなった……かもしれない…」

 

「え?何で?何でなのおねーちゃん!」

 

より一層強く抱きしめる。

 

 

「お父さんとお母さん。ウォーターホースは……死んじゃった。」

 

 

 

 

 

 

 

しーねーちゃんから来た連絡。それはマスキュラーという敵にお父さんもお母さんも殺された事。

 

ウォーターホースの殉職の知らせだった。

 

 

 

 

 


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