TSハンター   作:TS死ん者

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友人がコロナで苦しんでるそうなのでおみまいの代わりにがんばってかきました。


2. 加藤 静香

 

『次のニュースです。二日前、箱留(ぱこる)十乱栖(とらんす)町で発生した謎の大爆発は依然として原因が特定できておらず自衛隊が捜査を続けています。国防省はテロの可能性も捨てきれないと発表し、より一層国内の警備を強化――』

 

 ピッと音を鳴らしリモコンがテレビのスイッチを切る。無慈悲にニュースキャスターの声が中断されその後室内に訪れたのは静寂だった。

 

「くだらない。私には関係ないわね」

 

 朝のシャワーから上がった少女は濡れたばかりの髪を拭きつつソファーに座り込む。

 ムダ毛処理を怠っていないスラリとした手足。濡れた黒髪は日光に照らされ艶とハリが際立つ。カップに注いだスムージーをひと飲み、「ふぅ」とついた息が幼さの中にも妖艶さを孕んでいた。

 

「今日も頑張らなくっちゃね。私を応援してくれるファンのためにも」

 

 クスリとほほ笑む怪しい笑みは男たちの扱いを心得る魔女のよう。

 その通り。彼女はただの女性ではない。

 その正体はTS者。女以上に男の本質を知る、元男なのである……!

 

 

 

「エリナちゃ~ん!!」

「エリナちゃん! 結婚してくれ~!!」

 

 轟く盛況、群がるファン! 黒い送迎者が到着する先に待っていたのはおびただしい数の声援であった!

 エリナが軽く手を振りにこやかにほほ笑む。彼女の一挙一投足がファンを熱狂の渦へといざなうのだ!

 

「ウほォ~ッ! エリナちゃんが俺に手を振ってくれたァ~!!」

「黙れクソデブニート!! 死ね!! 死んでしまえ!!」

「なにコラタココラ!!」

「なんだコラ!!」

「噛み付くんだなコラ!!」

 

 ファンの乱闘騒ぎが勃発するもエリナには一切関係ない。むしろ彼女はその姿を見て笑いをこらえるのに必死だ!

 

(争え争え、醜いブタども! お前らなんかハナから相手にしてねェ~んだヨぉ~!! せいぜい醜く争って、下等生物らしくくたばっちまえ)

 

「エリナ、今日のコンディションはどうだい」

「バッチリよマネージャー。任せておいて」

「お前には期待してるぜ。なんといっても、今を時めくトップアイドルだからな!」

 

 車を降り一直線にテレビ局内へと向かう二人。マネージャーもまたファンの暴動には慣れたものだ。そちらへは目もくれず開かれた自らの社会の窓をおもむろに、閉めるッ! その紳士ぶりは伊達ではない。

 トップアイドルの彼女にとって一刻は(きん)に等しい。少しでも多くの者に美を振りまくことは己に課せられた使命とでも言わんばかりだ。

 

(美を極める僕と言えどそれは永遠ではない。今のうちに稼げるだけ稼ぎ、果ては世界の大富豪と結婚し玉の輿を狙う! 一生生活に困ることなく遊んで暮らすんだ!)

 

 生まれながらの美貌と運動神経の高さ。歌の上手さは天賦の才。踊りと美声を併せ持つアイドルになるために生まれてきたかのような美少女は、しかし誰にも言えない秘密を抱えていた。

 

 

 それは悪魔の契約だった!

 

 かつてその者、加藤 清太(せいた)は全く冴えない社会不適合者であった!

 学校でイジメにあい高校を中退。働き始めるも一週間も続かないアルバイト生活。そして引きこもりネット三昧。そんな彼を両親は腫物のように扱い、いつしか彼は全ての人間たちから忘れられようとしていた。

 

 食べては寝ての不摂生。繰り返す欲望の果てに食欲の魔物と化した彼に、変化は突然訪れた!

 肥満により血糖値が上昇、コレステロール過多による動脈硬化! 脳を激痛が襲い自室にて清太は倒れこんだ。しかし将来性を失った彼を想う者はただの一人もおらず、慈悲を願う枯れた叫びが両親に届く事も無く。

 敢えなき人生に終わりを告げるべく三途の川を渡らんとしたそのとき、悪魔が彼に囁いた!

 

 

 ――力が欲しいか!!

 

   ――……くれ!!

 

 ――あー。たまってる……ってやつなのかな?

 

   ――助けてくれ!!

 

 ――しょうがないにゃあ……。いいよ。

 

 

 そして目が覚めたそこは見覚えのない部屋。彼は鏡で自分の見て驚愕する。

 そう、美少女に転生していたのだ……! 下等生物加藤くんはここに潰えたのだ!!

 

 

(加藤 静香として生まれ変わった僕は一味も二味も違うぞ。僕を見下してきた奴らをあざ笑ってやる! 誰よりも成功者となって誰もがうらやむ生活を手に入れてやるのさ!)

 

 風になびく黒髪。純日本人的な佇まい。『立てば芍薬座れば牡丹、歩く姿は百合の花』。古風な日本の諺を体現する彼女の姿はすぐさまアイドル事務所へスカウトされた!

 芸名を華氷(かひょう) エリナと命名した静香は自分を見捨てたこの国と国民を恨んでいた。

 生まれ変わった自分の魅力でこの国を魅了し、この国に住まう老若男女を蔑むことこそ、彼女の知られざる悲願なのである!!

 

(今まで俺を馬鹿にしてきたやつらめ! 俺を見る自分たちの顔を見てみるがいい! 鼻の下を伸ばしペニスをボッキさせ、毎日シコシコと馬鹿の一つ覚えのようにマスを掻く下等生物!! お前たちの姿は以前の俺以下のゴミだ、クズだ、カスだ!!)

 

 やがて収録本番となり現場へと入場するエリナ。スタッフたちはすでにメロメロ、彼女の妖艶さは年齢に見合わぬ大人の魅力を振りまいていた!

 

「エリナちゃん、今日も素敵だね~! いやぁ、私も年甲斐もなくメロメロさァ~!」

「やだ、下根田(しもねだ)さんったら。楽しい事は、後にとってお・き・ま・しょ♪」

「んっほォ~!! ライブ後が楽しみだネェ~!!」

 

 なんと! 彼女は顔に見合わず不純異性交遊を楽しんでいるのだ!!

 その毒牙にかかった者は数知れず! 某有名企業、スポンサーたちはおろか大物芸能人の精を食い尽くす魔物。まさに淫乱の魔女、黒き雌豹!!

 当然妊娠した回数は数知れず。しかし彼女にはお抱えの産婦人科医がおり、世間に公表される前に何度も堕胎手術を行わせていた。

 

 いずれ彼女はその美貌を以って、かの王女クレオパトラのように全ての男性を虜とするだろう! そうなれば日本の秩序は崩壊、魔女の下僕の国家が生まれるのは時間の問題だ!!

 

 

 見過ごせぬ!!

 美しき規律はこの国の誇りなのだから!!

 

 生足を見せつけ喜ぶ変態にモラルなどない!

 ペニスをボッキさせる事に生きがいを感じるビッチを、蔓延らせてしまうは漢が廃る!

 

 

「ゆえに、私は許さない! 人間たちをたぶらかす悪しきその存在を!! 男どもを魅了しほくそ笑むその醜悪さを!!」

「だ、誰!?」

 

 気付けばエリナの隣に白マスクの男! 恐竜を思わせる荒々しくも野生美触れる両腕を組み、その者は下根田を後方13mまで突き飛ばしていた!

 

 あえて見せよう大胸筋! 驚き喚け大腿四頭筋! 照明にきらめく黒スキン!

 肉離れとは無縁の筋肉の塊がブリーフを見せびらかし会場入りを果たした!!

 

「竜の(まなこ)に色彩欠くば、画竜点睛、乳首で描け! 世の男たちをたぶらかす色魔を挫く秩序と規律の使者……、

 それがこの俺、TSハンター『トランセックス』!!!!」

 

 局内の誰もが口を開けて呆ける。無理もあるまい、彼らからすればそのパンツの食い込みは四次元に達する黄金比だ。

 今のご時世に全国放送をためらわず肉体美を惜しげもなく披露するブリーフマンだ。そんな者が他にどこにいるという? いやいるはずがない!! いてはならない!!

 

「華氷 エリナ、否、加藤 静香! 貴様は元男でありながらTSによって美少女と化し全国のファンを裏切った! 無辜な日本国民を弄び続けた不遜な振る舞い、殺生失くして罪は拭えぬ!!」

「な、なんだ貴様は!! 突然出てきてエリナに失礼な事を! 彼女がトップアイドルだと知っての事か!」

「失せろ短小がああああああああああ!!!!!!」

 

 トランセックスの奥義が一つ、ペニスパークが発動!!

 筋肉の化身である彼はブリーフをこすり合わせる事により静電気を発生させる。その電力は雷を凌駕し雷神と形容するに相応しい威力を有する!

 

「イぎビぉエッッッ」

 

 ペニスパークを全身に浴びたマネージャーは森羅万象に帰した。皮膚と言う皮膚が一瞬にして極大の酸化還元反応を起こし灰へとなり果てる!

 瞬きをする間もなく短小マネージャーの灰色オブジェがそこにはあった。彼は死んだのだ。

 

「ま、マネージャ――ッッ!!」

「次は貴様の番だ。悪魔に祈れ、加藤 静香!!」

「チィィ! 筋肉ダルマが、調子に乗るなッ!!」

 

 パチンッ。エリナが指を鳴らすと同時にテレビ局のスタッフが戦闘態勢に入る!

 すでに彼らはエリナの従順なペットへと昇華したソルジャー! 日々激務で鍛え上げられたソウルはフルメタルなジャケットのごとくだ。

 

「いけ!! 奴を殺した者は生ハメオッケェイだし!」

「シャーッ!」

 

 ディレクターによってこき使われる事により屈強な体をモノとしたADたちが突撃する!

 前方を壁役のADが受け持ち、後方に位置するカメラマンたちがスーパースロー映像でトランセックスの動きを見極める算段だろう。

 

「哀れな家畜どもよ。その穢れた精神を更生させる方法はただ一つ……肉体言語によるカウセリングだあああああああああ!!!!!!」

 

 弾丸のごとく突進してきたADたちを腕バットで打ち返す! 一、二塁間をえぐる勢いで抜けていく様はナイター中継ならば熱狂間違いなしだ。

 ADがファウルのごとく外野に飛ばされていく中、スタジオの上空から何かが光る!

 

「ひゃッハぁぁー!! くたばッちまいナぁ~~!!」

 

 猫足場(キャットウォーク)から投擲される工具の雨! 陰に潜んでいた美術たちはトランセックスめがけ職人の魂を武器として使うつもりなのだ!

 おお、なんと卑怯な者たちか! そんな性根腐り果てた者たちを秩序と規律の使者は許しはしない!!

 

「女の腐ったような理解ある彼くん共め! そんな玩具でこの筋肉がやれると思うか!!」

 

 パンッッッパン!!に膨れ上がった両腕をいきり回すトランセックス!! 振り回された両肩が大気をかきまわし、全てを飲み込むハリケーンと化した! 大嵐に吸い込まれた工具は乱反射し周囲を血の海に染めてゆく。

 これぞトランセックス奥義が一つ、グルグルパンチ・ハリケーン!! その吸引力はダイ○ンの化学力を上回るただ一つの掃除機だ!

 

「なんだこの変態!?(驚愕)」

「タマタマでっけぇなぁ~……」

「申し訳ないが人外はNG」

 

 カメラマンが驚くのも無理はあるまい。その速さはスーパースローなどで捕らえられるほど鈍くはない。秩序と規律を愛する男の一瞬はカメラの画素数に収まるほど軽くないのだ。

 

「面倒だ! まとめてかかってこい!」

「悪を裁くために自分がそれ以上の悪になったら本ま」

「黙れインド人風情がああああああ!!!!!!」

 

 ゴタゴタと小言を抜かす先細りディレクターに愛と悲しみの大雪山おろし!! TS者にうつつを抜かしながら正論を垂れようとする冒涜者を諭すベンケイの泣き所がクリーンヒット!

 叩き落される衝撃がテレビ局を揺るがす。死の波動が電波へ波及し周辺に存在する生命を脅かした!

 

「ゲェアアアア!!」

「たまらねぇぜえええええ!!」

 

 アンテナから放たれる周波数が万物を蝕む! 鉄骨が砕け、液体が揮発し、時空が歪む。トランセックスの鼓動を感じるかぁ!?

 

「……下僕は片づけたぞ。加藤 静香」

「ぬぅ……っ!」

 

 あれほどの毒電波を浴びたにも関わらず、加藤 静香はケロリとしていた。それはトランセックスの護身術『マイルドミキシング』によるものである。

 『マイルドミキシング』を発動された物質は如何な周波数をもサンプリングによって無害なテクノポップに変えてしまう。勘違いしてはならない、それは決して慈愛ゆえではないのだ。

 

「貴様に与する悪徳芸能関係者は居なくなった。偽りとて業界の頂点に立つ者であれば、そのプライドを以って俺に抗って見せろ」

 

 彼はTS者を許さない。青少年に歪んだ性癖を植え付ける諸悪の根源を断つためならば、悪魔よりも非情な姿勢で徹底的に懲らしめるのだ。

 

「お、お願い! どうか命だけは許してください! 私のカラダが目当てだというのであれば何でも致しますから!!」

 

 げに恐ろしきTS者の(ごう)! 脳みそまで梅毒に犯された売春婦は男には決して理解出来ぬ慈悲を請い始めた!

 太ももを露わにしドサクサに紛れて胸をはだけさせる。性欲に溺れた雄猿(パパ)たちならばリスクを忘れて女体へ組み付いたであろう。

 しかし彼女の前に立つ男は秩序と規律を愛する男! 精液に塗れた売女(ばいた)に心を許す様な軟い意思は持っていない。

 

「まだ言うか腐れ羊水がああああああ!!!! 貴様が芸能界、ひいては日本中にとって害悪あることがまだわからんか!! 己が少子化の禍根だと知れ!!」

 

 正義の顕現による国を代表する重みある至言。裏金と言い訳作りに必死な反社政府と無能ゴミ野党議員たちに代わり全男性の怒りを邪淫の権化に突きつける。

 しかしその反応はトランセックスの予想に反した。ケラケラと笑う静香はやおら立ち上がると自らの身長を遥かに超える彼を見下した。

 

「はぁー……。馬鹿じゃねーのお前? 俺が害悪? 禍根? テメーのドタマに詰まってんのは筋肉か?」

 

 両手を広げて静香は反論する。彼女の一挙一投足は絶体絶命なこの状況においてなお輝いて見えた。

 目の前に相対するのがトランセックスでなければ万人が見惚れ奉っていたであろう。

 

「俺がこの国のオス共にどれほど夢を見させてやってきたと思ってんだああああ!!?? 俺のファンなんぞ総じて子孫を残す価値もない弱者男性!!!! むしろ俺がいなければV〇uberをオカズにしてるようなゴミクズ共だ!! むしろ人間(おれ)をズリネタとして見せられている分、俺は正しい性教育に貢献してやってるんだよォォォォ!!!!」

 

 およそそ常人には理解できない異次元の少子化対策を語る静香。成程、確かに人間の創作物に恋をさせるよりも実在する人間のカタチをした者に恋をさせるのは正しい性教育の方向性として肯定せざるを得ないところだ。

 

 だがもう一度よく考えてみてほしい。

 静香は元男であるという事は、それすなわち『男性』が『男性』に恋をするという事なのだ。

 愛には色々な形があれど、同性愛に生殖本能を向けさせることは果ては人類という種の滅亡の布石なのではないか。

 

「そんな屁理屈が通用すると思うか。V〇uberは確かに絵だが、男たちが恋するその奥にいるのは心も体も真っ当な女の子。事実バ美肉はキモがられるしガチ恋勢に嫌悪される存在。彼らが真に求めているのは見せかけの美貌ではなく男には持ちえない安心と安らぎの魂だ」

「うるせええええええ!!!! 俺こそが正しいんだ!!!!」

「魂が男の貴様など、バ美肉同様見た目が女の性根腐り果てた醜男に過ぎないのだ!」

「ゴチャゴチャ言ってるんじゃねええええ!!」

 

 加藤 静香は般若のごとき形相で床に落ちていた工具でトランセックスに殴り掛かる。工具がトランセックスへと触れるよりも速く、彼の張り手が静香の全身を()()()のように叩きつける。

 「かっ、ハ……ッ」辛うじて死を免れた静香はしかし衝撃により息が詰まり動けない。陸に打ち上げられた魚のごとく喘ぐ彼女を正義の使者は容赦しない!

 

「トランセックス最終奥義! 『梅毒エリート』!!」

 

 静香を押さえつけたままの手のひらから妖しい紫光が放たれる。息も絶え絶えだった静香だったが突如大きく目を剥き苦しみ出す。

 

「あぎゃああああああ!!!! い、いだいいいいいい!!!! 傷が疼くだろうがああああああ!!!!」

 

 性行為を嗜む者に万遍等しく訪れる凶星。

 かつては全ての人類が恐怖し絶望した、見初められれば逃れられぬ死神の誘い。

 『梅毒エリート』……それは不埒な淫売に灸を据える遅効性の致死毒。紅斑が外部/粘膜疹が内部の組織を崩壊させる。

 あらゆる拷問を凌駕する死の宣告は子宮の生命すら浸食する、トランセックスの残酷と憤怒の業火である!

 

「その毒は未来永劫貴様の細胞を侵し続ける。現代の医学を以てしても治療不可能な病魔だ。姦淫に溺れ男を犯し続けた貴様は、今度は性病の奴隷となるがいい!」

「性病……!? そ、そんな――!」

 

 静香の悲鳴は自分自身の絶叫に飲み込まれる。発疹に細胞を破壊され尽くした皮膚を鮮血が染め上げていく。痛覚の密集する表皮に奔る激痛は残念ながら気を失う事を赦してはくれない。

 

「グギャアアアアアアアアアアアア!!!!」

 

 静香を初め、日本に蔓延る売女たちは真に理解できていなかった。何故両親が自分の身体を大事にしろと口を酸っぱくしてまで躾けるのか。大人たちが性にだらしない者たちに眉をひそめるのかを。

 性病は最も身近でありながら最も恐ろしき死の病。全身を腐らせ交わる者に感染するそれは胎内に眠る赤子すら獲物とし繁殖する。

 それすなわち、その者の長きに渡る系譜が途絶えることを意味しているという事を。

 

「ガァァァアアアアアアアアアアア――――!!!!」

 

 知性の欠片もない獣のように叫び続ける静香。もはや()()()と化した腐敗せし肉体が突然膨張する!

 全身から血の霧を噴き出し穴と言う穴から湯水のごとく体液が零れる。グジュグジュに腐り果てた静香の身体は体中の液体を放出し残されたのは人であった何かだけであった。

 

「羊水が腐る前に全身が腐り果てたか。不要な堕胎(さつじん)を繰り返す腐りきった性格の貴様には相応しい末路だったな」

 

 また一人、人の世に蔓延る悪であるTS者を葬った正義の使者トランセックス。しかし彼は憂う。日本人の貞操観念の崩壊と比例する様に衰退するこの国の未来を――。

 

 TSハンター『トランセックス』。彼の闘いはまだまだ続く。彼の歩みはTS者が潰えるまで止まることは無いのだ――!

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