結構な駄文
あぁ、どうしてこうなったのか。
私は怖い大人から逃げている。
もう足元は見えにくいぐらい辺りは暗く、何度も転びそうになる。
「待てガキ!」
すぐ後ろからそんな怒声が聞こえてくる。
遂に捕まって、頭に袋を被せられる。
もうダメだって思った時、私の家族の声が聞こえた。
「ぶっ殺す!」
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辺りは暗くとも、夜霧の中で狩りをする
「で、色々説明してくれ」
赫の背中ですやすやと寝ている少女……妹紅を起こさないように尋ねる。
「とりあえず、君がいま引きずっている男は最近京で話題の人攫いの犯人だと思うよ。多分妹紅が一人で家を出た所を狙ったんじゃないかな?」
俺は頭がない死体の服の襟首を掴んで引きずっている。首の部分は炭化しており、血は一滴も出てない。
妹紅が今まさに攫われそうな所を見て、キレた赫が頭を殴る時に多量の熱で消し飛んだ。まあ俺も永琳になにかあれば冷静でいれるかどうか分からないが。
こんな光景はたとえ夜でも目立つことこの上ないが、そこは認識阻害の妖術でカバーしている。妖術ってすげーな。
「じゃあ次、どこに向かってんだ?」
「その死体の処理 斬り殺したならともかく炭化じゃあ俺や妹紅が妖怪だって陰陽師に目を付けられると面倒臭い 京の外で、道から外れてた場所に置いとけば野良妖怪が勝手に食ってくれるだろ」
なるほど まだ死後一時間も無いし、血液もほとんど漏れてない。脳は無いが人喰いにとってはご馳走だろう。
「その次、どうやって妹紅の場所を特定したんだ?」
「企業秘密……と言いたいところだけど、まあいっか」
こいつ結構口軽いなぁ。
「妹紅に御守りを持たせてるんだけど、その中に僕の鱗の一部が入ってるんだ。それのおかげで探そうと思ったら地球の裏だって見つけれるさ」
「そうなのか。あとでやり方を教えてくれ……代わりにこいつ捨ててくるから先に帰ってていいぞ」
赫は立ち止まって右を向いた。
俺はそのまま立ち止まらずに歩いてく。
「じゃあお言葉に甘えて。時間は……そうだな、明日の昼過ぎに家に来てくれ」
俺は返事する代わりに左手を挙げた。
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「ん……」
目が覚めると、家のお布団で寝ていた。
周りを見渡しても怖い大人は見えなかったけど、赫の姿が見えなくて不安だった。
「あ、起きたか?」
そんなことを考えていたら土間の方から赫がやってきた。
なんて謝ろうか。怒られるんじゃないか。見捨てられるんじゃないか。
そんな暗いことを考えていたら涙が出てきた。とにかく謝らなくちゃ。
「ひっぐ……かく、ごめん……なさい……」
赫はこっちに来て手を上げた。叩かれるとおもって思わず身構えたけど、頭を撫でてくれた。
「僕が悪かった。寄り道なんてせずにさっさと帰れば良かったんだ。そうしとけば妹紅を怖い目に合わせることも無かった」
「赫は……悪くな……いもん。私が、勝手に家を……でたのが悪い……もん」
赫は私を膝の上に座らせて、目線を合わせる。
「でも妹紅は僕を心配してくれたんだろう? 僕は嬉しいよ。さあ、もう夜も遅いし寝ような」
私は納得してなかったけど、体は正直でもうウトウトとし始めた。
せめてもの抵抗に、赫の服をがっしり掴んでから眠りに落ちた。
今更だけど一日三つも投稿してやんの