彼は月迅竜である。   作:一般的な犬

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またまた久しぶり

失踪はしてませんが自分の文章みててちょっと恥ずかしくなったり落ち込んだりしてました。

あと私生活やらbo4やらで忙しくて……

スマブラSPも来ますね。リドリー楽しみです

1931字


人喰い幼女と氷の幼女

人里のてゐに薬を全て預け、現在霧の湖へ向かって空を飛んでいる俺達。

 

「やっぱり人里はてんわやんわだったな」

 

最初こそ妖力に触れて活発になった妖精が悪戯してくる、程度だったのだが、次第に体の弱いものが倒れ始めるとパニックが広がって行った。特に稗田の家の当主が倒れてからは酷かったとか。

 

「そりゃそうさ。空は不気味な紅に染まり、妖精が飛び回り、弱い人間は倒れる。君だって親しい隣人や愛しい家族が倒れたら焦るだろう?」

 

「…まあ、蓬莱人と妖怪ばかりだからそういうのはない……はず」

 

蓬莱人とは不老不死であり、あらゆる毒や薬に妖怪かそれ以上の耐性を付けている。であるから、たとえ風邪を治そうとしても永琳特性の濃縮薬でもないと効果はない。そもそも蓬莱人は普通の風邪なんてかからないが。

 

妖怪は……まあ大丈夫だろ。鈴仙とてゐだし。

 

「いんや、蓬莱人でもあるさ。体力を使い切ったり、心を折られたり。不死であるだけに、肉体的な攻撃よりも精神的な攻撃には弱いんだからさ、君も支えてやんなよ?」

 

「……それは経験談によるアドバイスか?」

 

「…………ノーコメントで」

 

なんだか遠い目をする赫であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「あ、赫だー」

 

「ん? あぁ、ルーミア」

 

しばらく飛行していると、金髪の幼女がふわふわとこっちへ飛んできた。

 

既に太陽は身を潜め、辺りは暗い。こんな時間に外出する人間の幼女は居ないだろうし十中八九妖怪だろう。それに黒白の洋服を着た幼女を人里で見た事はない。いや、同じ条件に当てはまる少女ならいたような気がする。

 

「そっちの人類は食べても良い人類?」

 

「残念だけどそっちの彼は同類だよ。食べたらきっとお腹御壊すだろうね。代わりに僕特性の野苺の飴玉をあげよう」

 

わーい、と赫から飴を受け取った幼女はそそくさと口に入れてモゴモゴとしていた。んー、なんだか赫にあまり真面目なイメージを抱けない影響か、微笑ましい光景なのに少し事案じみてくる。

 

「あまくておいしー」

 

喜びを全身で表すように両手を広げて幸せそうな笑顔を浮かべる。なるほど、その仕草といい笑顔といいさぞそっちのお兄さん方には人気だろう。そういえば赫は子供の頃の妹紅をとても大切にしていた。つまり……

 

 

 

 

「赫、ロリコンはダメだぞ。いくら幻想郷に法はないとはいえ、友人としてはそれは見過ごせない。あと浮気もダメだ。最悪妹紅にマンガ肉にされてしまうかもしれん」

 

「ロリコンじゃねーし!浮気でもないよ!」

 

あたりに赫の魂の叫び(ツッコミ)が響いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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あの後、金髪幼女こと宵闇の妖怪ルーミアと別れ、引き続き霧の湖へと飛んでゆく。

 

「まったく、朧君は」

 

怒ってますよ!というポーズをとる赫を適当にあしらっていると、やがて濃い霧のかかった湖が見えてきた。

 

 

「おぉ……こんな日じゃなかったら永琳とピクニックにでも来たいな」

 

霧が濃いといってもそれなりに見渡せはするし、美しい湖と相まって幻想的な雰囲気を醸し出している。まあ空が紅いので台無しだが。

 

「そうだねぇ、僕も妹紅と……ってなんだか寒くないかい?」

 

そういえば微妙に寒い気がする。いくら夜霧がでている湖周辺とて、真夏ならここまで寒くはならないだろう。

 

と、そこに小さな影が一つ

 

「やい!お前達!アタイのナワバリになんのようだー!」

 

いさんで出るは薄い水色髪の幼女であった。なんだか今日は幼女が多い。まだ増えるのだろうか?

 

「あ、氷精だ。この時期は氷室で篭ってなかったっけ?妖力に当てられて出てきたのかな」

 

氷精、つまりは氷の妖精か。妖精とは、大袈裟に捉えるなら自然の化身である。木や花、岩や氷など根源になったものの性質を受け継いで生まれる。根源が根こそぎ無くなれば妖精は消滅するが、根源が一時的に無くなる季節や時期は住処に篭ったり、元気が無くなるらしい。

 

妖精は基本的に子供っぽく悪戯好きなのだが、大の大人であれば簡単に撃退出来る……のだが、目の前の氷精からは妖精としては規格外の妖力を有している。

 

「ふん!アタイのことをしっているとは、アタイもなかなか有名になったわね!赤いのはなかなか見所があるから子分にしてやってもいいわ!」

 

両手を腰に当てて、偉そうにふんぞり返っている。なかなか可愛げがあるために、悪感情は湧かないだろう。

 

「うーん、残念だけど遠慮させてもらうね。代わりに飴玉をあげるから見逃してくれるかい?」

 

「ふん!しょうがないから受け取ってあげるわ!アタイの気が変わらないうちに行きなさい!」

 

と、飴玉一つで見逃してくれるらしい。やっぱり根は子供なのだろうな。

 

あと赫、やっぱりロリコンの気があるんじゃ?

 

「ないよ……いつまでそのネタ引っ張るんだよ」

 

おっと、声に出ていたようだ。

 

 

 




誤字確認ヨシ!

次回は早めになるように頑張ります
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