彼は月迅竜である。   作:一般的な犬

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一話辺り1000字しかないのに書くの時間かけすぎてね?

10/9 誤字訂正 および 糸目→こちらを圧倒するような細目に変更

糸目で目の色見えんのおかしくね?って思った。

10/15 内容変更 最初から刀は持ってなかったことに


そして人になる

蒼身がかった月白(げっぱく)色の妖怪──おそらく大妖怪クラス ──の後を付いていくと、寝床らしき洞穴が見えてきた。

それに伴い、例の果実がなる木がちらほら見えるようになる。

 

「や、八意様  これは……」

「えぇ、とても質が良いものよ。あの妖怪の縄張りにだれも近づかなかったのが原因かしらね」

 

果実のなる木は養分として周りの妖力を吸い取る為、妖怪が少ない入口と違い、多く居る深部の方が質がよく多いのは道理である。さらにここにはそうそう妖怪が近づかないのであろうか、少しもぎ取られた跡はあれども必要分には十二分に足りる。

 

「隊長 あなた達は果実の回収、選定を行いなさい。 必要量以上は取らないように」

「了解しました。八意様はどうなさいます?」

「私? 私は───」

 

洞穴の方に目を向けると、あの妖怪が入っていくところが見えた。

 

「───あの妖怪ともう少しおはなししてくるわ。大丈夫よ、危害を加えるつもりなら今更だし、逆鱗に触れないように慎重にするわ。」

 

隊長は呆れたような、諦めたような顔をしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ─────────────────────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

洞穴の中は思ったより浅く、一番奥にはあの妖怪が丸まっていた。

改めてその姿を観察する。

眼が赤く、全身は蒼っぽい滑らかな白色。四足歩行で姿形はトカゲのようだが、足にはしっかり関節があり、鱗だけでなく毛も生えている。前足が発達し、V字のようなトゲがはえ、翼のように皮膜が張っている。さらに一番外側のトゲの側面は刃物のように鋭い。尻尾は長く、先端に行くほど細くなり、途中で小さなトゲが先端に向かって何本も生えている。

 

と、そこまで観察しているとその妖怪が首を上げて視線をこちらに向けてくる。その視線は他の妖怪のように獲物を狙うような視線ではなく、どちらかと言うとこちらに興味津々と言った感じだ。

 

その時ふと思い出したことがある。大抵の大妖怪は人語を理解し会話をすることが出来、人の形を取ることも出来るらしい。会話が出来れば森の情勢や私たちが知らないことが知れるかもしれない。一度聞いてみる価値はあるだろう。

 

「失礼ですが、貴方様は人化……人の形を取ることが出来るのでしょうか?」

 

なるべく失礼にならないように低姿勢で伺う。

 

すると妖怪は"?"っと感じで首を傾げたあと"?!"と驚愕していた。もしかして人化を知らなかったのか?

 

少しの静寂が流れたあと、妖怪の身体に異変が現れた。少しずつ縮み、歪に変形し、やがて人の形をになり、やがて完全に人になってしまった。人になる所は初めて見たため戸惑ってしまったが、どうやら人化は成功したようだ。

 

目は妖怪の時と同じ赤色で、こちらを圧倒するような細目。顔立ちは整っていて、髪は私と同じ銀色、肩よりも少し下まで生えておりちょっとボサボサだ。簡易的な紺の服。全体的にシャープで、どこか存在感が希薄な男性だ。

 

さて、彼の第一声はなんなのか。

 

彼は口を開いた。

 

 

 

 

 




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