チャンピオンに憧れて   作:ユンケル

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第9話ハクタイの森

 たにまの発電所を去った後ようやく難所のハクタイの森に着いた。時間はまだ幸いなのかどうなのかわからないが、夕方である。ハクタイの森は少し抜けるにも時間がかかるから、できるだけスピーディーに抜けたいが広すぎる。何より薄暗い。しばらく歩いていると一人の女の人に出会った。

 「あの・・すみませんけど、ハクタイの森の出口を探しているんですけどわからなくて。よれけば、一緒に探してくれませんか?」

 緑髪のおしとやかな大人って感じのお姉さんって感じの人だ。正直な話、今流行り(?)のハニートラップであったり、逆ナンかと思った。しかし、個人的にも出口も探したいし、連れがいるのは心強い。

 「あ、かまいませんよ。僕も探していますので。」

 そう簡単に答えると、向こうもありがとうございますと律儀に礼を言われた。

 「私はモミよ。そして、この子はラッキー。あなたは?」

 「あ、ハルトっていいます。」

 どうみても年上なので、軽い敬語で話してしまう。が、向こうはそんなこと気にしなくていいわよとクスクス言われたので、ではおかまいなく普通に話すことにした。

 こうして出口を探していくが、いかんせん広すぎる。迷うというよりか、あちらこちらに野生のポケモンが出るのが非常に厄介。とはいえ、ミミロルに関してはモウカザルのいいカモなので飛び出して来たら迎撃したけども。しかし、薄気味悪いと言いながら、本当に暗くなってきた。そろそろ夜なのか?すると、ある一軒の大きな屋敷が見えた。

 「・・?モミさんあれわかる?」

 「大きな屋敷ね。けど、なんか気味悪いよ。」

 確かに。いくら地理について勉強したとはいえ、基本は地形であるからこんな建物は知らない。しかし、妙な好奇心が湧いてきた。

 「少し覗いてみようよ!」

 好奇心のせいか、急にわくわくしてつい子供っぽい言い方となるが、モミの方はやめようよと少し引いてる。

 しかし、我ながら目がキラキラしていいながら言ってたのでモミは完全に押し負けた。目の前に小さな木があったが、こんなのはモウカザルの攻撃でなんとかなるぐらいのレベルなのでさっさと倒して中に進んでいく。その矢先であった。屋敷の上から見下ろしていた黒い鳥がいきなり襲い掛かってきた。俺は寸でのところでかわすことに成功した。モミのほうは標的にならなかったのが幸いか。

 「・・・ヤミカラスか!」

 そうヤミカラスである。ハクタイの森は夜付近になるとしばしヤミカラスが見られる。しかし、普段であれば群れるのにこいつは単独である。群れからはぐれたのかはたまた・・。

 モミも応戦するが、ラッキーだとどうしても攻撃手段がたいした技ではないのでバックアップ側に回ってしまう。だが、これは好都合かもしれない。

 モウカザルのかえんぐるまを颯爽とかわし、ドリルくちばしをしてきた。

 モウカザルもまた素早さが高いポケモンだが、ドリルくちばしが当たって致命傷を負った。

 「・・ヤミカラスがドリルくちばし・・?しかも野生で??」

 そう普通であればそんな技覚えないのだが・・。そう考える間もなく次の技がとんでくる。しかもあの構えは・・。

 「まずい!モウカザルよけろ!」

 そういったときには遅かった。ヤミカラスのブレイブバードがヒットした。

効果は抜群であり、モウカザルは耐えられないので戦闘不能となってしまった。

 「あのヤミカラス普通じゃないよ・・。ねぇ、やっぱりここからでようよ。」

 モミが心配そうに言うが、このヤミカラスはふつうじゃない。だから、調べる必要がある。どうして野生にいるのか、どうして群れてないのか。なら調べる方法は一つ

 「モミさんモウカザルを治療させて。・・・俺はあいつを捕まえる。」

 ちょっと無茶よ!と言われたが、あながちそうではない。

 さきほど放ったブレイブバードは高火力の反面自分自身にも反動がくる技だ。そのうえ倒すわけではないので、ある程度までダメージを与えたらいいのだ。

 「ヒンバス頼むぞ。こごえる風だ!ヒットさせるだけでいい。」

 ヒンバスのこごえるかぜはヤミカラスにヒットはする。相性もいいし、ダメージもそこそこ入ったか。しかし、ヤミカラスは負けじと追い打ちをしてきた。しかし、追い打ちだと大したダメージが入らない。むこうも様子みといったところか。だが、そのおかげでこちらは優位に立てる。素早い、パワフルなヤミカラスの素早さを下げたのはこっちのものだ。

 「ヒンバス3割の力で水の波動だ。」

 多少無茶な要求だが、俺とヒンバスの付き合いも長い。力加減もばっちりだ。ヤミカラスはドリルくちばしで応戦するが、こごえる風で素早さが遅くなり、また羽がやや凍ったので動作が遅れた。そして、水の波動がヒットした。

 ・・・そろそろいいか。

 俺は大量に持ってきたモンスターボールの種類のケースを出し、そこからダークボールを選んだ。ゴージャスボールでもいいが、なにせ意地っ張りな性格だろう。そうやすやすとつかまってはくれないだろう。と思うのでダークボールを選択。

 「ピッチャー振りかぶって・・・・投げました!」

 自分の実況付きだが、ヤミカラスにダークボールが当たる。そして、ヤミカラスは吸い込まれていった。一回、二回、三回・・・・・・

 揺れた後カチという音がなった。捕獲成功だ。

 「ふぅ・・・危なかった。」

 「危ないのはこっちよ!でもすごいね。あんな強いヤミカラスを捕獲するなんて。お姉さん少し見直しちゃった。」

 そう笑顔で言われのであははと照れるのをわらってごまかすしかなかった。

 モウカザルも治療のおかげで万全に回復した。屋敷入ろうかと思ったが、それよりもこのヤミカラスが気になる。早くポケモンセンターのPCで調べねば。となると、ここから出ることなのだが・・。

 「こら、あなたたちそこで何してるの!森の洋館はデートスポットじゃないよ!」

 一人のスタイルのいいおかっぱのお姉さんが現れた。ああ、この人は間違いない。ジムリーダーのナタネか。

 「あー、デートじゃないですよ。ハクタイの森に迷って、出口がわからなくてここに来ちゃったんです。ジムリーダーさんは?」

 「へえ、私のこと知ってるのね。まぁいいわ。それなら出口まで案内するからこっちにおいで。」

 そういわれると、出口を案内してもらった。・・でも、森の洋館から結構近かったじゃないか。

 出口までくると、ナタネは森の洋館の調査があるからといって去っていった。こんな夜に調査ねぇ・・。とは思ったが、こちらとしてもやることも多いので深く追及はしなかった。

 そしてモミはハクタイシティにつくとここに知り合いがいるからということで別れた。けど、再三お礼を言ってくれたし結局ただの逆ナンとかそういうわけではなかったが、帰り際に洋館に入ろうとしたとき目が輝いてて、子供みたいにかわいかったよといじられてしまった。男はワクワクするとどうしても子供みたいになるので仕方ないんだよなぁ・・・・。

 そして俺はポケモンセンターにつき、ポケモンたちを回復させてヤミカラスの生態について調べた。

 様々な情報を探すが、野生でヤミカラスがドリルくちばしであったりといった技を覚える事例は見つからない。となると、このヤミカラスはもともと野生ではなかったのか。そう考えるのが妥当である。近年ではタマゴグループというものが存在するのが発見され、同種族のポケモンではなくても、そのタマゴグループと呼ばれるものが一致すればタマゴは発見されるということが分かっている。そして、注目すべき点ではそこに本来のレベルでは覚えない技が遺伝して使えるようになるということだ。つまり、あのヤミカラスではそういった経緯を持っているのが間違いないだろう。そうすると、本来野生ではなかったため単独であったこと、異常にレベルが高く、好戦的であったこと。

 そうなると、一度誰かがこのヤミカラスを逃がしたということになる。・・おそらく逃がしたやつは相当ポケモンのことに詳しいに違いない。まぁ犯人探しはよそう。たいしたメリットもない。

 さて、もう真っ暗なのでこの辺りで就寝して明日に備えるとしよう。




今回はここまでです。ハクタイの森ということでモミが登場しました。今回の補完内容としては特にないかと思いますで、この辺りで。
では次回もまた閲覧してもらえれば幸いです…
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