インドの奮戦と敗北、そして…   作:空社長

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アメリカ合衆国の制度とか調べるのに苦労しました( ̄▽ ̄;)


番外編2④ 東方危機⑴

 

 

 

 

 

 

 

 

 

5月23日正午

 

 

 

ー アメリカ合衆国首都:ワシントンD.C. ー

 

ー ホワイトハウス:大統領執務室 ー

 

 

 

「大統領、食事中失礼します。」

 

国防長官のマティアス・レアードがノックするのを忘れ、顔に汗を浮かべたまま入ってきた

 

 

大統領であるケント・フリッツはフォークを置き、タオルで口を拭いたあと、口を開いた

 

 

「どうした?」

 

 

「はっ、それが……

 

 

 

新ソビエトの黒海艦隊が動き出しました。」

 

 

 

その時、フリッツ大統領は目をひそめ、

 

 

「補佐官、すぐにPEOCに全閣僚を集めてくれ。急を要するぞ。」

 

 

「はっ!」

 

補佐官はすぐに部屋から立ち去った

 

 

 

 

数十分後

 

 

 

 

ー ホワイトハウス地下 ー

 

ー 大統領危機管理センター【PEOC】 ー

 

 

 

「国防長官、国防総省(ペンタゴン)からの詳細の情報を求める。」

 

 

国家安全保障会議(NSC)が始まった

 

 

NSCとはアメリカ合衆国の国家安全保障と外交政策における最高意思決定機関の一つである

閑話休題

 

 

その直後、最も早くフリッツ大統領が口を開く

そして、全閣僚の視線がレアード国防長官に向いた

 

 

「はっ、大統領に報告する数分前、ちょうど黒海上空にいた偵察衛星が新ソビエト連邦ノヴォロシースク軍港より出港する新ソビエト海軍黒海艦隊を確認しました。」

 

「既に黒海艦隊はボスフォラス海峡に向けて前進を開始しています。」

 

 

「艦隊の編成はどうなっている?」

 

フリッツ大統領がレアード国防長官に質問を投げかける

 

 

「は……ザカフカース級が20隻近く確認されており、『ソビエツカヤ・ウクライナ』、『ソビエツカヤ・ベロルーシヤ』と新規建造艦と思われる艦艇の計3隻のソビエツキー・ソユーズ級、そして……」

 

 

「『ブレジネフ』が確認されました」

 

 

 

その一言で会議の空気が一変

全員が息を飲んだ

 

 

その最中、ある1人の人物が手を上げる

 

 

「国務長官のヴェール・ロンスです。」

 

 

ロンス長官は名乗った後矢継ぎ早に言葉を繰り出す

 

「トルコ政府より連絡がありました。トルコ政府は新ソビエト連邦艦隊の通行を黙認している、と。」

 

 

その言葉に会議場からはため息のような音が聞こえ、さらに

 

「ただでさえトルコにとって新ソビエトの通常戦力は脅威なのに、あの化物兵器を繰り出されたら……致し方ない対応だな……」

といった発言が閣僚の中から見受けられた

 

 

 

「NSA顧問、これは先日の出来事に連動しているな?」

 

 

突然、フリッツ大統領は視線を思いっきり右に向け、立ちながら聞いている人物に質問を投げかけた

 

 

「はい、我々の諜報員からの連絡にあった新ソビエト大統領の暴走。連動していると思われます。」

 

 

「……昨日にその件に関するNSC(国家安全保障会議)で共有されているが、大統領に次ぐ権限を持っていた副大統領が射殺された……連動しているとなれば明らかに暴走しているな。奴は……ヴィレシコフは何が望みだ?」

 

フリッツ大統領は目をひそめたまま、新ソビエトの大統領の名を上げ、質問を全閣僚に問うた

 

 

そして、1つの意見が上がる

 

 

「世界大戦でしょう。」

 

 

その言葉を上げたのはレアード国防長官だった

 

 

「まさか!第三次世界大戦を起こすつもりなのですか奴は?そんな馬鹿な真似はしないと思いたいですが」

 

ロンス国務長官がで柔らかい口調で異議を申し立てる

 

 

「『ブレジネフ』さえ動員しているのだ。奴は戦争を望んでいる。」

 

 

「推測など後で専門家交えてすればいい事だ。我々の目的はアメリカ国民を含めた世界の安全と平和を維持することだ。レアード国防長官、我々の対応は?」

 

フリッツ大統領がレアードとロンスの言い合いを諌め、レアード国防長官をじっとみて質問する

 

 

「既に第6艦隊隷下のCTF-60及びCTF-64を地中海東部に派遣しました。」

 

 

「空母打撃群と潜水部隊か、編成の詳細は?」

 

 

「はい、ジェラルド・R・フォード級原子力航空母艦CVN-82『レキシントン』、CVN-85『ミッドウェー』、CVNB-2『セント・ジョーンズ』、モンタナ級原子力戦艦BB-73『ウェストバージニア』、BB-76『マサチューセッツ』、BB-79『メリーランド』、BB-80『テネシー』、ヨークタウン級ミサイル巡洋艦『ヨークタウン』、ジェネラルホーク級ミサイル駆逐艦約40隻、他、タイコンデロガ級ミサイル巡洋艦やアーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦約20隻を派遣。原潜部隊はハウンド級原子力潜水艦SSNB-1『ハウンド』、SSNB-2『ブラムバーク』、SSNB-3『インファント』、SSNB-4『ハンターキラー』他バージニア級原潜18隻を派遣しました。そして……1部にしか公開されていない秘匿艦も派遣しました。」

 

 

「それは?」

 

ロンス国務長官が尋ねる

 

 

「グリーズ・リーパー級特殊戦艦一番艦『グリーズ・リーパー』、アメリカや白の世界の1部協力者の技術を注ぎ込んだ戦艦であります。ステルス性能を格段に上げており、レーダー波さえ誤魔化します。また、62.4㎝3連装光子重主砲を搭載し、他にも40㎝クラスのレーザー砲を多数搭載しております。そして、現在の原潜を上回る潜航を可能としており、静粛性も上回ります。その他の装備としては各種弾頭を発射可能なVLSを装備し、潜水型UTVを搭載しております。」

 

 

その間に会議場ではザワザワと各地で話し声が聞こえた

 

 

 

 

その直後、机を強く叩く音が聞こえた

 

 

「会話をやめたまえ。諸君、我々は世界の警察官にはならずとも、第三次世界大戦を起こすことは絶対に避けなければならない。ソビエツキー・ソユーズ級ならモンタナ級でも十分だが、かの化け物戦艦『ブレジネフ』ではモンタナ級は相手にはならない。致し方ないのだ、奴らを牽制するためには。」

 

 

「それと」と後付けし、フリッツ大統領はレアード国防長官に向き直った

 

 

「国防長官、独断専行はやっては行けんことだが、今回ばかりは仕方ない。派遣を大統領命令として認定する。」

 

 

「了解。」

 

 

「USSOCOM司令官。」

 

 

「はっ!」

 

フリッツ大統領は今回の会議に特別参加が許されたアメリカ特殊作戦群司令官に向き合い

 

 

「諜報員の情報によると、現在主だった官僚たちは軟禁状態に置かれているらしい。」

 

 

「私もそう聞いております。」

 

 

「救出してくれ。そして大統領を拘束及び射殺しろ。」

 

 

「え?」

 

フリッツ大統領から発せられた命令に司令官は言葉を失う

 

 

「新ソビエトの憲法にはロシア連邦から受け継がれている法律があったのだよ。それは……大統領及び副大統領が職務を執行できない場合、国防大臣がその任に当たると……分かるな?」

 

 

「まさか……」

 

 

「ああ、我々による大統領の処分を明かさずに国防大臣によって職務を代行させ、その間に大統領が自殺したと見せ掛け、国防大臣を大統領に付かせる。まあ、ここまで上手くいったらバンザイものだが、そうはならんな。だが、絶対に第三次世界大戦を引き起こしてはならない。」

 

 

「りょ、了解しました!」

 

 

特殊作戦群司令官は大統領の考えに少し唖然としつつも、敬礼する

 

 

 

その時、国防次官が会議場に入り、

 

 

「し、失礼します!国防長官!」

 

 

「どうした?」

 

 

「耳を貸してくれませんか?」

 

 

「……分かった。」

 

レアード国防長官は疑問を抱きつつも聞いた

 

 

「!?」

 

直後、驚いた顔を見せる

 

 

「大統領。」

 

 

「何があった?」

 

「……新ソビエト連邦が極秘にジョージアへと宣戦布告、既に一部陸軍部隊がスターリングラードを抜け、ジョージア国境をめざしております。」

 

 

「……」

 

フリッツ大統領は少し目をつぶり……

 

 

「レアード国防長官。」

 

 

「なんでしょう。」

 

 

「在トルコ駐留部隊にジョージアへの支援体制を確立させろ。それと、第五艦隊と中央軍にも支援体制を整えるよう伝えろ。」

 

 

「ロンス国務長官。」

 

 

「はい。」

 

「トルコ政府及びイラク管区政府、サウジアラビア、インド管区、カザフスタン管区にこの情報を送れ。」

 

 

「了解。」

 

 

「……総員、デフコン2に完全移行。厳戒態勢を維持せよ!」

 

 

 

 

アメリカ合衆国国家安全保障会議は終了

 

 

 

各閣僚が自分の職場に戻る中、フリッツ大統領はレアード国防長官に声をかけた

 

 

 

「レアード。」

 

「なんでしょう、大統領。」

 

 

「君には少し重い責だが、特殊作戦群による国防大臣の救出等は君に一任する。絶対に第三次世界大戦という人類の惨禍は起こしてはならんぞ。」

 

 

「……お任せ下さい……大統領。」

 

 

「自信だけはあるな、だが、それがいい。」

 

最後にフリッツ大統領はレアード国防長官の背中を叩き、歩き去っていた

 

 

 

「……第三次世界大戦は起こしてはならない……そりゃそうだ。第二次世界大戦でさえ膨大な死者数が出た。戦争を止め、ヴィレシコフ大統領を止めなければな。」




グリーズ・リーパー級特殊戦艦……ややチートすぎた?
まあいいや


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