英仏召喚   作:Rommel

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前回から大分投稿が空いてしまいました。
楽しみにしてくださった方、お待たせ致しました。


第6話 ―シャチ作戦(Operation Killer Whale)

1940年11月20日早朝

ロンドン・ダウニング街10番地(Number 10)

 

「首相!首相!戦争省から緊急連絡です!」

 

チャーチルの秘書が大急ぎで紙切れを持ってやって来た。

 

「何事かね?」

 

チャーチルはそう訊くと、それ(紙切れ)を受け取った。

 

「おお!BEF(イギリス派遣軍)がエジェイで勝ったか!」

 

チャーチルはそう言うと、戦争省に向かう為、準備を始めた。

 

 

中央暦1639年9月12日

ロウリア王国首都、ジン・ハーク―

 

イギリスはロウリアとの戦争が始まると、諜報員をロウリアに潜入させていた。

 

MI6(秘密情報部)の隊員、ファーガス・アシュトン中佐率いるロウリア潜入部隊は、驚くべき戦果を挙げていた。

 

そんな中、海軍基地に潜入した班から、連絡が入った。

 

「こちらアシュトン、何か見つかったか?」

 

「こちらローウェル、海軍の作戦計画書を入手したぞ!」

 

「おお!よくやった!直ぐカメラを持ってきてくれ。」

 

「了解!待ち合わせ場所は"獅子の巣"だ。頼んだぞ!」

 

了解!(Aye, Sir!)

 

 

翌9月13日午前10時(11月21日)

ロンドン・海軍本部―

 

ここ海軍本部では、MI6からの情報を受け、ロウリア艦隊撃滅作戦を練っていた。

 

「作戦に参加する艦船・航空機は以下の通りです。」

 

と、ライオネル・コール中佐がパウンド元帥に言った。

 

資料にはこう書いてあった。

 

空母「イラストリアス」

 

戦艦「キング・ジョージ5世」

  「プリンス・オブ・ウェールズ」

 

重巡洋艦「エクセター」

 

軽巡洋艦「ベルファスト」

    「フィービ」

 

駆逐艦「メンディップ」

   「ガース」

   「ハンブルドン」

 

潜水艦「ソードフィッシュ」

   「ヘクター」

   「ハミルトン」

 

艦上戦闘機「シーファイア」50機

 

パウンド元帥は資料を見ると、作戦許可を出した。

 

 

その日の午後

ホワイトホール・戦争省―

 

エジェイ防衛戦に勝利したイギリス軍は、ロウリアに対する大規模攻勢を計画していた。

 

そんな中、チャーチル首相が、将校達を労いに来ていた。

 

「将校諸君、エジェイ防衛ご苦労だった。しかし、戦いが終わったわけでは無い。クワトイネとクイラの国民、そしてイギリスの運命が、この戦争に懸かっている。まだ忙しい日々が続くと思うが、イギリスとその友人の為、頑張って貰いたい。勝利するのは、我々であると、私は信じている!」

 

チャーチルは演説を終えると、勝利のVサインを掲げた。

 

演説を終えたチャーチルの元に、海軍の若い将校が来た。

 

「チャーチル閣下、パウンド元帥が―」

 

「分かった。直ぐ向かおう。」

 

チャーチルはそう言うと海軍本部に向かった。

 

 

10分後

ロンドン・海軍本部―

 

「チャーチル閣下、お待ちしておりましたぞ。」

 

と、海軍卿のパウンド元帥が出迎えた。

 

「パウンド元帥、如何されましたので?」

 

チャーチルが訊いた。

 

「まずこちらをご覧ください。」

 

パウンドの部下がそう言うと、作戦計画の資料を渡した。

 

チャーチルは説明を訊くと、作戦を許可した。

 

「閣下、作戦名は如何しますか?」

 

パウンドが訊いた。

 

「そうだな―」

 

シャチ作戦(Operation Killer Whale)で行こう。」

 

こうして、シャチ作戦にゴーサインが出されたのであった―

 

 

9月14日午前6時

マイハーク沖・ロウリア無敵艦隊、旗艦「ハーク・ロウリア」艦上―

 

4400隻から成る大艦隊、「無敵艦隊」の司令官、シャークン提督は、副官からワイバーン隊の偵察結果を訊いていた。

 

「敵は全く居ないじゃないか、余裕だな。」

 

シャークン提督がそう笑っていると、突然ワイバーン隊から緊急連絡が入った。

 

「こちらワイバーン隊である!敵艦5隻発見!更に敵の鉄竜も確認!現在攻撃されて―」

 

通信はそこで途絶えた。

 

「何っ!?敵の鉄竜だと!?」

 

そのやり取りを聞いていたシャークン提督が驚く。

 

「おそらくイギリス艦隊でしょう。しかし、数も少ない模様。我らの敵では無いかと―」

 

副官がそう言った。

 

しかし、その考えは直ぐに破られることになった。

 

ズドォォン!

 

「何だ!?今の爆音は!」

 

シャークンが音のした方を見ると、船が真っ二つになり、燃えながら沈んでいった。

 

「なっ!?」

 

ズドォォン!ドォォォン!

 

彼が驚いている間にも、次々に船が沈められていった。

 

「何事だ!?敵は魔法でも使っているのか!?」

 

ゴォォォォォォ

 

爆音だけでなく、轟音も聞こえてきた。

 

「ん?」

 

タタタタタタタタッ

 

「拙い!敵の鉄竜が来たぞ!!」

 

「回避行動を取れ!」

 

彼は咄嗟に命令を出した。

 

しかし、多くの船のマストが、イギリス軍のシーファイアによって使い物にならない状態にされた為、動く事が出来なくなってしまっていた。

 

「5番艦、マスト破損!」

 

「8番艦もマストが破損した!」

 

各艦から次々にマスト破損の連絡が入った。

 

更に追い打ちをかけるように、イギリス軍の戦艦が向かってきた。

 

「イギリスの戦艦か― まるで化け物じゃないか!」

 

彼は全艦に反撃命令を出した。

 

しかし、バリスタが敵の堅い装甲に効く筈も無く(そもそも矢が届いてすらいなかった)、イギリス軍の砲撃を受け、次々に沈められていった。

 

ズドォォォォン!

 

ズドドォォォォォン!

 

「このままでは全滅してしまう―」

 

彼は魔信を取ると、指令を出した。

 

「こちらシャークンだ。全艦撤退せよ!」

 

彼が命令を出したその瞬間、イギリス軍の砲弾が「ハーク・ロウリア」に命中した。

 

 

一方、「キング・ジョージ5世」艦上―

 

燃えながら沈んでゆく敵の旗艦を、総司令官アンドルー・カニンガム元帥が双眼鏡で眺めていた。

 

「無敵艦隊も呆気無かったな―」

 

彼はそう言うと、指令を出した。

 

「こちらカニンガム、敵艦隊を追撃せよ!」

 

その後も海戦は1時間ほど続き、日がすっかり昇る頃には、敵艦隊のほとんどが海の藻屑と化していた―

 

ロウリア海軍は、この海戦での敗北で再起不能になったのだった―

 

シャークン提督は、イギリス軍の駆逐艦に救出され、捕虜となった。

 

こうして、シャチ作戦は、大成功に終わったのだった―

 

 

同刻

ロンドン・海軍本部―

 

イギリス首相チャーチルは、海戦が始まったという連絡を受け、固唾を呑んで報告通信を聞いていた。

 

すると、通信が入った。

 

「こちら"キング・ジョージ5世"、ロウリアの無敵艦隊を撃滅しました!敵旗艦、"ハーク・ロウリア"含め、4400隻中4120隻を撃沈、276隻を拿捕しました!」

 

通信が終わると、海軍本部は歓喜に包まれた。

 

「素晴らしい!」

 

「これでロウリアも終わりだ!」

 

そう言った声が、次々に挙がったのだった―

 

そして、チャーチルが演説を始めた。

 

「将校諸君、本当に良くやってくれた!この勝利は、全てのイギリス国民やクワトイネ、クイラの国民に、希望を与えるだろう!さあ、共に解放を進めようではないか!」

 

演説が終わると、拍手と歓声が起きた。

 

そして、チャーチルが勝利のVサインを掲げると、拍手と歓声が一段と大きくなったのだった―

 




遂にイギリス海軍が活躍しました!
次回はいよいよ陸の決戦が始まります!
コメントも頂いています。ありがとうございます!

※11月は結構忙しくなりそうですので、大分投稿が空いてしまいそうです。ご了承下さい。
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