元鉄道運転士が転生して提督と運転所長を兼任する話   作:志威磨

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長期に渡って投稿が途絶えてしまい申し訳ございませんでした。
今回やっと名前付きで艦娘が登場します。

↓z31のイメージ画像です↓

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それではどうぞお読みください。


第6話『海軍からのスカウト』

尾出「日本国海軍元帥の尾出(おで) 誠示(せいじ)だ相模君に海軍への協力を要請に来た」

 

相模「え?(困惑)」

 

瀬戸(せど)「え?(焦り)」

 

113「は?(苛立ち)」

 

執務室にいきなり入り込んできた尾出元帥の言葉に一同は困惑した

 

0「協力ってどういうことですか!?」

 

尾出「はっきりといえば相模君に鎮守府の提督になってほしいということだ」

 

相模「えぇ(焦り)」

 

瀬戸「いきなりな話ですね」

 

尾出「突然の要請で申し訳ない、しかし事情を説明させてほしい、端的に言って現在の海軍は提督が足りていないという状況だ」

 

瀬戸「それは理解しています。しかしなぜ彼に要請を出すのですか?」

 

尾出「彼は妖精さんと意思疎通できるそうじゃないか、しかもかなりなつかれているように見える だから彼にお願いしたいんだ」

 

瀬戸「しかし現状全ての鎮守府に提督は配置されていますよね?わざわざ軍役経験のない彼を着任させる必要性が」

 

尾出「確かに全鎮守府に一人ずつ提督は配置されている。それに彼が今朝方に転生して来て軍役経験が無いことも理解している。しかしそれでも頼まなくてはいけないような状況なんだ」

 

瀬戸「と言いますと?」

 

尾出「ブラック鎮守府の存在だ」

 

尾出元帥がブラック鎮守府と言った瞬間、執務室に沈黙が流れる

 

瀬戸「…なるほどそこの鎮守府の後任が居ないという訳なんですね」

 

尾出「そういうことだ、一応そこの提督は逮捕して艦娘に危害が及ばないようにはしているが提督不在の為充分な活動ができないでいるんだ」

 

相模「ブラック鎮守府って?(ボソボソ)」

 

113「聞いた話だけど艦娘に非人道的な扱いをしている鎮守府の事よ(コソコソ)」

 

相模「この国を守ってくれている娘達にそんな事をする鎮守府があるの?(ボソボソ)」

 

117「提督になった人の一部には、艦娘に過度な労働を強いたり艦娘や鎮守府を私物化する奴が何故か居るんだよね(ゴニョゴニョ)」

 

相模「職場がブラックなのは未来でも変わらないのかぁ」

 

0「ちなみに仮に相模さんが提督になったとして、何処の鎮守府に着任させる予定ですか?」

 

尾出「横須賀だ」

 

一同「⁉︎」

 

相模「さっき居た所じゃん」

 

瀬戸「し、しかし彼を提督にしてしまっては、陸軍の列車乙女による輸送任務の拡大が不可能になってしまいます。それだけはなんとしてでも避けなければならないので、やはり彼を引き渡すことはできません!」

 

相模「瀬戸さん…」

 

0「瀬戸元帥…」

 

113「そうよ!相模君を連れてかれたら私達が本領を発揮できなくなるわ!そしたらこの国の輸送力を上げていくこともできなくなるわよ!」

 

相模「113…」

 

117「相模兄さんはどうなの?」

 

相模「え?」

 

117「所長になるのか、提督になるのか」

 

相模「そりゃもちろん横須賀運転所の所長希望だよ。だけど…」

 

113「けど?」

 

相模「命張って戦っている女の子達が酷い目に遭っているっていうのはなぁ…ブラック鎮守府の現状はなんとかしなきゃいけないとは思うんだけど…うーん、でも俺みたいな素人が鎮守府に着任すると逆に国の存亡にかかわるんじゃないかなとも思うし…それなら俺は運転所所長として国の必要に応えていくほうを選ぶかな?」

 

尾出「うむ、確かに列車乙女による輸送力増強は重要な案件だし我々海軍にとっても物資の陸上輸送は必要不可欠だ、進めていく必要がある。そして相模君は軍役経験の無い素人だ、戦闘指示を出す鎮守府の提督としての仕事に不安になるのも分かる。だがブラック鎮守府をなんとかしたいという意思もある、そうだね?相模君?」

 

相模「はい」

 

尾出「じゃあ瀬戸元帥、ここに入って来る前チラッと聞こえたが横須賀運転所に相模君を着任させるつもりでいることは間違いないかね?」

 

瀬戸「はい…あっ(察し)」

 

尾出「うむ、そこで私から一つ提案なのだが…」

 

瀬戸「もしや…」

 

相模「?」

 

尾出「相模君には横須賀にある運転所と鎮守府の両方を任せたいと思う」

 

相模「…はい?(思考不可)」

 

列車乙女’s「え?」

 

瀬戸「いいんですか?」

 

尾出「あぁ、相模君には運転所所長の職務を主としてもらい鎮守府提督の職務については、作戦立案や建造・開発等の専門的な仕事は艦娘達に任せて、出撃や建造・開発の許可出し、鎮守府の運営維持の為や艦娘達からの提案 要望の承認等の仕事は相模君が行うことにすれば鎮守府を運営できると思っている」

 

瀬戸「なるほど、軍役経験の豊富な艦娘達にある程度の仕事をやってもらう事で軍役経験の無い相模君でも滞りなく鎮守府を運営できるって訳ですね、それなら私も大丈夫だと思います。それなら運転所の仕事の一部を列車乙女達に任せるのも良いかもしれませんね、相模君の負担軽減にも繋がりますし」

 

0「そうですね、書類仕事等でしたら私達でも手伝えますし良いと思いますよ」

 

117「そうだね〜その方が相模兄さんも仕事を覚えやすいと思うし、良いんじゃないかなぁ?」

 

113「相模君はどうなの?」

 

相模「そこまで考えて下さっているなら断る理由がありません。是非所長と提督の両方を兼務させて頂きます」

 

尾出「うむ、それでは早速準備に取り掛かろう、着任にあたっての手続きや申請 鎮守府への通達等は急な話だろうから全て海軍で準備しておく」

 

相模「ありがとうございます」

 

尾出「よって少しばかり時間がかかるからその間に相模君は自分の荷物等の準備をしておくように」

 

相模「はい!尾出元帥のお心遣いに感謝します!」

 

尾出「それから、君に紹介しておく人がいる」

 

相模「紹介ですか?」

尾出「あぁ、そろそろ到着する頃だ」

 

コンコンコン(ドアをノックする音)

 

瀬戸「どうぞ」

 

ガチャ(ドアを開ける音)

 

???「失礼します。横須賀鎮守府から参りました、長門型戦艦一番艦 長門です。尾出元帥、お待たせして申し訳ございません」

 

尾出「いや構わんよ、むしろ横須賀からよく駆けつけてくれたな御足労感謝する」

 

長門「ありがとうございます。ところで新しい提督というのは…」

 

尾出「あぁ、横須賀に新しく着任して貰うのは…そこにいる私服姿の男だ」

 

相模「どうも」

 

長門「⁉︎こ、この方ですか⁉︎」

 

尾出元帥が相模を紹介すると、長門は何故か戸惑ってしまった。

 

尾出「あぁそうだ、何か不服かね?」

 

長門「い、いえそういうわけでは無いのですが…その…」

 

相模「?」

 

長門「侵入者と言いますか…その…」

 

相模「あっ…」

 

列車乙女’s「あっ…」

 

尾出「侵入者?何のことかね?」

 

〜つづく〜

 




閲覧いただきありがとうございます。

相模さんいきなりのスカウトでしたがなんとか切り抜けれたようです。

今回は投稿の間が空いてしまい申し訳ございませんでした。
次回はなるべく早く投稿出来るように頑張ります。

それでは次回またお会いしましょう。
閲覧ありがとうございました。

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