ハイスクールDxD〜黒の堕天使と炎氷(えんひょう)の弱騎士 作:シュオウ・麗翅
昨日は忙しかった。
バイサーを拾って治療して迎え入れて紹介して。
背中に乗って街に行って一誠達に紹介してレイナーレに会ってセブンソードプロダクションで仕事して。
字面だけ見てもなんかすごそうな気がする。
さて、そんなボクはと言うと……
「あ〜う〜。放課後だ〜。」
教室の学校の机の上でぐで〜んとしている。本当に授業は退屈だ。
数学とか本当に苦手でコイツだけはほんと無理……。
『おい、ピザはまだか。』
神器の中に眠っている赤い龍が言ってくるよ〜。
ファニール・イグニス。【火炎の轟龍】って呼ばれてる炎の龍で昔は火山の頂上にいたらしい。マグマを風呂のように使って浸かり、時にはテリトリーに入った者を頂上から砲撃して狙い撃ち。更には頂上に来た悪魔や天使、堕天使を口から出す炎の砲撃で落下させ、時には口に入れて食していたらしい。更にはピザを供物として与えた者にはフリーパスのようなものを与えていたらしい。龍の威厳ってなんだろう?
「それにしても、封印された過程がピザを利用したあからさまな罠に引っかかるっていうね……」
『うぐっ……!!仕方ないだろう!?あの時は腹が減っていて目の前に直径5メートルの具沢山のピザがあったんだぞ!?』
「引きこもってご飯を探すのを面倒くさがってるからだよ〜。自分から出向けばこんなことにはならなかったのにね。」
『う……うるさい……!!』
この龍……本当にすごい龍なのかな?すっごいぐだぐだな感じがあるんだけど……(´・ω・`)
「竜胆飛斗くんだよね?」
教室のドアが開き、そんな声が聞こえる。
「あ〜う〜?」
ドア方向を見ると金髪のイケメンがそこにいた。
木場祐斗。それが彼の名前だ。
「ちょっときてくれないかな?」
「うん?いいよ〜。」
ボクは軽く返事をしてそのまま席を立って木場くんの後ろに着いていく。
途中で「木場×竜胆」とか聞こえたけなんなんだろう?木場くんに聞くと苦笑いして誤魔化していた。
「むぅ〜!!なんなのさ〜!!」
ボクは頬を膨らませて不機嫌っぽく言った。
「部長。連れてきました。」
木場くんがドアをノックして言うと、「どうぞ」という声が聞こえ、木場くんはドアを開ける。
すると、目の前に映った光景は黒魔術でもするのかってくらい不気味だった。
書かれている魔法陣や飾られている鹿の剥製とか黒魔術や召喚魔法を使いますと言っているようなものだ。
「エロイムエッサイム〜。エロイムエッサイム〜。」
こう言わずにはいられない。
今から黒ミサをやるのだ。サンタさんに会うためにトラバサミやネズミ捕りを仕掛けたボクに穴はない!!
「やめなさい。」
本を読んでいた部長と呼ばれる女性はハリセンを持ってボクの頭をスパコーンと叩く。
「いった〜!!飛斗くんの脳みそが左右に割れたよ〜!!」
おーいおいおいと大袈裟に泣き真似をする。
「良かったですわね。これで左右で交互に考えられますわよ?」
「おおっ!!そっか〜!!そこの人あったまいい〜!!」
いいことを思いついたように手をポンっと叩いて朱乃に指を指す飛斗。これがファーストコンタクトである。
「……俺は?」
「知りません。」
無言でお菓子を食べる小猫と展開についていけない一誠だった。
今回も短め。難しい(´・ω・`)