あの大戦を超えて…   作:神代リナ

14 / 14
やっと最終話ですよ
待たせたな


最終話 あの大戦を超えて

1943年 6/5

俺は横須賀特務第三艦隊司令室に皆を集めた。

「これより我ら特務第三艦隊はマンハッタンのユニオン新型爆弾の開発施設及び周辺の軍事施設を破壊しに行く。この任務はユニオン本土付近まで行くため、とても危険だ。細心の注意を払ってくれ。だが、幸いなことに敵の主力艦隊は囮部隊であるAL攻略主力部隊の方に食いついている。また、この作戦の遂行のため、本艦隊所属の空母には新型艦上戦闘機烈風、新型艦上爆撃機彗星、新型艦上攻撃機天山、新型艦上偵察機二式艦上偵察機が配備された。更に本艦隊所属の駆逐艦及び軽巡には試作13号対空電探が配備された。ここまでお膳立てされたんだ。なんとしてもこの作戦を成功させるぞ。全艦、出撃準備に入れ!」

「「了解」」

「あー、ただしヨークタウン、エンタープライズ、ホーネットは少し話しがある」

あの3人は裏切ったとは言えユニオンが祖国だ。一応、この話しだけはしとかないとな。

「指揮官、なんの話しでしょうか?」

ヨークタウンが尋ねる。

「あぁ、今回の作戦は君たちの祖国の土地を攻撃しなければならない。もし辛かったら今回はここに残っても良いが…どうする?」

「指揮官、気遣いには感謝する。しかし、私たちは覚悟を決めて祖国を裏切った。ここで引くわけにはいかない」

エンタープライズが答える。他の2人も頷いている。

「そうか。では君たちも作戦準備にかかってくれ」

「「了解」」

…俺も頑張るとしよう。さて、昨日徹夜で作った敵艦隊の位置を記した地図を持ち出す。

「…こういう時に元の世界での知識に感謝するんだよなぁ」

さて、俺も武器庫から自分の装備を取りに行こう。確か新装備を用意してあるとか言われたが…新装備ってなんだろう?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よーし、全員出撃出来るな。じゃあ特務第三艦隊、出撃する!」

「指揮官、そのライフルは?」

瑞鶴に新装備の事を聞かれた。

「えっとだな…新装備の三八式歩兵銃改。弾丸は対艦船及びセイレーン用13ミリ徹甲榴弾だとさ」

「これで指揮官も遠距離戦が出来るね」

「そうだな」

 

 

 

 

 

道中

「指揮官、次はどの方向に行きますか?」

翔鶴からの質問だ。

「西の方が敵の数が少ないから西ルートで行こう」

「指揮官、次はどうする?」

「東ルートだ」

「指揮官、偵察機が正面敵艦を発見。量産型の駆逐艦だよ」

ホーネットからの報告だ。

「榛名、砲撃だ。目標、正面敵駆逐艦」

「了解、撃ち方始め!」

榛名の主砲弾が敵駆逐艦に命中、爆散する。

「周囲に敵艦隊見えず…全速前進だ」

「「了解」」

こんな事をなんでも繰り返して、ようやく我が艦隊はユニオン本土NYシティー沖にたどり着いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1942年 6/5 18:24 NYシティー沖

「NYシティー沖に着いたな。全艦、周囲の索敵を開始!」

「指揮官、NYシティーを防衛しているユニオンの基地が炎上してるよ!」

「五十鈴、それは本当か…いや、本当のようだな」

五十鈴の報告のすぐ後に双眼鏡で確認した。何故NYシティーが炎上してるんだ?…まさか…

「指揮官…セイレーンの反応です」

綾波から報告が入る。そんなとこだと思ったぜちくしょう。

「「指揮官、ご命令を」」

そうだな。確かにユニオンは我が重桜の敵国だがな…

「特務第三艦隊はこれよりアズールレーン艦隊の援護及びセイレーンの殲滅を行う。確かにアズールレーンは我が国の敵だ…しかしなぁ、俺たちは国がうんぬんの前に人間だ。そしてセイレーンは人類の敵だ。ならばアズールレーンとレッドアクシズとで揉めてる場合じゃないだろ」

「指揮官ならそう言うと思ったよ、主砲一斉射、目標セイレーン量産型空母」

「榛名…」

「綾波はアズールレーンの艦船の援護を…します」

「あ、綾波ちゃん。あたいも一緒に行くよ」

「瑞鶴、一緒に行くわよ」

「分かったよ、翔鶴ねぇ」

「「全航空隊、発艦開始!」」

「幸運の空母だけにはこのグレイゴーストが負ける訳には行かないな、航空隊発進!」

「ホーネット、エンタープライズの援護をするわよ」

「分かったよ、ヨークタウン」

「「航空隊、スクランブル発進!」」

「お前ら…」

全く…俺はこいつらに助けられてばっかだな。よし、俺も戦闘に参加するとしよう。俺は三八式改を構える。すると無線機から

「「今こそあの大戦を超えて!」」

…そうだな。あの大戦をこっちでは乗り越えなきゃいけない。最小限の被害で

「こちら重桜特務第三艦隊指揮官、ユニオンの指揮官、聞こえるか?聞こえたら応答を願う」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ユニオン司令部

「くそ…まさか…ここNYシティーをセイレーン供が攻めてくるとは…」

ユニオンの司令部でユニオンの指揮官が独り言を言う。

「こちらジュノー、防衛戦がもう持ちません!」

「全艦、後退せよ」

「「了解」」

「指揮官、緊急事態です!」

1人の男が叫んだ。

「どうした」

「敵艦爆、我が司令部に急降下しています」

「私も…ここまでか」

指揮官が覚悟を決めた時…

「敵機が撃墜されました!」

「やったのは我が国の戦闘機か?」

「いえ…やった機体にはミートボールが…」

「重桜だと!!何故ここに…いや、何故我々を助けた?」

「指揮官、重桜側の指揮官から通信を求めています」

「…繋いでくれ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

重桜側

「応答してくれて感謝する」

「で、重桜の指揮官が何の用だ?」

「…一時的なユニオンと重桜の停戦を提案する」

「ほう?ところで何故我々を助けた」

「同じ人間を助けるのに理由がいるか?」

少しの間の後

「良いだろう」

「ありがとう。これより重桜艦隊はセイレーンの撃破に努める」

「ありがとう。実際の事を言うと我が国の防衛部隊はぼろぼろだ。君たち敵国に頼むのは変だが…我が国の市民の安全を頼んだ」

「了解だ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数時間後

「こちら綾波」

「及び五十鈴」

「「東側の敵の殲滅の確認」」

「こちら榛名、西側の敵艦の殲滅を完了した」

「こちらss、了解。後は南側の上位個体、チャイサーだけか」

「「指揮官、私たちが最後は決めるよ」」

空母達が言う。

「分かった、頼んだぞ」

「「全航空隊、敵艦に攻撃を開始せよ」」

およそ300機もの彗星&天山がチャイサーに襲いかかる

「こんなの聞いてないーーー⁈」

チャイサー、あばよ。

「重桜の指揮官、感謝する。この停戦は消して両国の関係に恩恵があるだろう」

「あぁ、そうなる事を俺も祈ってるよ」

「指揮官、帰りましょう」

綾波が言う。

「あぁ、そうだな。帰るぞ、みんな」

「「了解」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この後、この停戦の影響で重桜とユニオンは講和会議を開き、講和条件が締結された。その後、重桜はアズールレーンに戻った。ついでに…鉄血とロイヤルもまたセイレーンの攻撃による損害から両国間で講和条件を締結した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

****年 *月*日

「アズールレーン所属特務第三艦隊、出撃するぞ」

「「了解」」

戦争は終わらない…彼らに救いはあるのか?それは神のみぞ知ること




最後までこの小説を読んでいただいてありがとうこざいました。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※目安 0:10の真逆 5:普通 10:(このサイトで)これ以上素晴らしい作品とは出会えない。
※評価値0,10についてはそれぞれ11個以上は投票できません。
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。