TS小娘とふた姉の日常 作:エルフスキー三世
難産でした‼
文量が予想より増えてしまいました‼
もう今年はこれ以上投稿できません‼
ままーん‼
今日はリビングの明るい照明の下、ソファーに腰をかけ読書をしていた。
暇つぶしとはいえ、本を読む行為は嫌いではない。
今の生活に不自由はないけど、さりとて経済的な余裕のない私にとって、一冊百円ほどで手に入る古本はコスパに優れた趣味だと言える。
本のジャンルにはこだわりはなく、日常物から冒険物、ラノベから商業文学、漫画から専門誌まで様々だ。
今読んでるのは海外の有名作家の作品で、映画化もした一冊。
主人公と
「ただいまーシオンちゃ~ん♡」
京子が帰ってきたようだ。
彼女の弾んだ声に、今夜のことを考えため息がでた。
リビングの鏡には老人みたいな白髪を持つ少女が、ハイライトの消えた目で映っている。
再びため息……沈んだ気持ちでソファーから立ちあがると、置いた本の背表紙とタイトルが目にはいった。
ミザリー
◇
えっち禁止令をだしてからというもの御堂家の京子さんは順調におかしくなっていた。
十日過ぎたあたりで、学校から帰って来るや靴も脱がず私の前で三つ指をつき「シオンさん、とても重要な提案があります。お互いに見せあいっこしながら致しませんか?」という申し出を真顔でしてきた。
無駄に和を感じさせる美しい仕草と、無駄に綺麗な姿勢が本当に無駄であった。
私も玄関で正座して向き合い「なにを見せあって、なにを致すのですか?」と質問してみると、京子は勢いよく身を乗り出し「ナニを見せあって、ナニを致すのです」と、返答した。
私は自分の太ももをパンっと叩き、謹んでお断りした。
それとはまったく別件だけど、京子の部屋を掃除中にベッドの下から通販のものとおぼしきダンボール箱を見つけ、その中から衝撃的な物を発見してしまった。
昼間から口に出すのは憚れる文明の利器があったのだ。
具体的にいうと夜のおもちゃ。
棒状とか卵形状とか何種類かあり、スイッチを入れるとクネクネ動いたり微振動したりする大人の
うわって声にでて、うわって気持ちになった。
恐る恐る確認したダンボールの中には、猿轡や鎖付き革バンドやヌメヌメ液体入りボトル、その他などがあった。
まだ封も切っていない新品なそれらの使い道……
その想像に恐怖を覚えて動揺し、クネクネ動いたり微振動したりするそれらを両手ですべて抱き抱えたまま部屋をうろうろと意味もなく歩きまわった。
それからスイッチを入れてチャンバラのように振り回してみたり、魔法少女のように踊ってみたり。
最終的に机の上に綺麗に並べて置いて……いた最中に我に返って、ダンボールの中にクネクネ動いたり微振動したりする文明の利器たちを戻し、そしらぬ顔をすることにした。
エロ本を机の上に並べて置いてしまう母親の心境が分かった気分である。
ほかにもパンツ消失事件やアイス棒事件や宇宙人交信事件などもあったが、ここでは割愛しておく。
そして今日はとうとう迎えてしまった
現在私は晩御飯を作る京子の様子を伺っている。
普段はキッチンに立たない彼女だが料理ができないというわけではなく、それどころか腕前はかなりのものだ。
京子は歌を口ずさみながら手際よく調理している。
包丁がまな板を叩く小気味いい音。
ウナギの蒲焼きだろうか、油のはじける香ばしい匂いがした。
その光景は実に日常的で平和である。
……なのに、なぜか嵐の前の静けさという言葉が浮かんだ。
それにしても京子が前言っていた女の子が自分のために料理してくれる姿が良いというのはこういうことなのだろうか?
確かに少しだけ吐き気にも似た甘酸っぱい気持ちである。
なんだか色々なことでそわそわして、待っているのが落ち着かず京子に声をかけてしまう。
「やっぱり私も手伝おうか?」
「ん、いいわよシオン、たまには私が作るからテレビでもゆっくり見てなさい」
さいばしを手にした京子はにっこりと微笑む。
そうしてると落ち着いた優しいお姉さんみたい。
「……それに今夜はしっかり食べて体力つけてもらわなくちゃ……うひひひ」
ぼそっと呟く
前言撤回だ。
京子がくるりと後ろを向いた。
「ららら~ん♪」
「…………」
うん、ごめん、先ほどまで見て見ぬふりをしていたけど、やっぱり自分を偽れない。
京子の姿は前から見るとニットワンピースを着た家庭的な和美人。
でもね、後ろから見るとダメなんだ。
世間一般的にアウトかセーフかで言うと……セウトかな?
後ろからは半球体のFカップな横乳が見えた。
京子は俗にいう、童貞を殺す類のセーターを着ていた。
袖はなく背中の布地も、首回りを縛る細い紐とお尻部分以外ほとんどないので、ちょっと動くだけでおパンツが見えてしまうかもしれない際どさである。
というか、実際に見えてるし……京子さん、女子高生が履くにはやたらとアダルトチックで、えぐいおパンツを装着してますね。
美しい曲線を描く二つの大きな尻肉に挟まれたそれは、てぃーばっく(白)というものではないだろうか?
「シオンちゃ~ん、ご飯できたわよ~」
両手に料理の乗ったお盆を持ってリビングまでしゃなりしゃなりと歩いてくる京子。
魅惑的なくびれを持つ腰をベリーダンスのように大げさに左右にふっていて、あれがモンロー・ウォークというやつだろうか?
そして、まだ後部よりは安全と思っていた布地のある前部、童貞を殺す類のセーターに包まれた京子の豊満な乳が揺れた。
服の構造上、ブラジャーを着けてないのは分かっている。
そのため、たゆんたゆんと、やたら揺れる母性的な乳に猫じゃらしを見る猫のように目が吸い寄せられてしまう。
正直に言うと、この童貞を殺す類のセーター……清楚さとエロさが混濁一体となった隣のお姉さん的な落ち着いた色合いの衣服は……私の好みだったりする……。
前門の
なんでかそんな言葉が頭に浮かんだ。
くすっという京子の笑い声に慌てて目をそらす。
自らの
京子の思惑は分かっているけど、見透かされているかと思うと、羞恥で頬が熱くなっていく。
今の私の気持ち?
ひとつ同じ部屋にかつてのクラスメイトが、学園でも有名な極上の美少女が全裸よりも扇情的な格好をして、妖艶な仕草で誘惑してくる……不能でない健全な青少年なら容易に想像できると思うんだ?
それに女になった身の私だけど、やっぱり女の子のほうが好きだから……。
料理メニューは予想通りのウナギの蒲焼き。
ニンニク芽のおひたしとすっぽんのお吸い物……ええっと、これはイモリの姿焼き⁉
そのほかにも、小食な私のために幾つもの小皿に入った一品物が並べられている。
うん、『今夜は寝かせないぜ‼』という京子の無言のメッセージをまじまじと感じとれる精がつきそうな数々であった。
「さあ、シオンちゃん、どうぞ召し上がれ~♪」
リビングのローテーブルに並べられた料理に圧倒されていた私は京子の声で我に返る。
そして、動揺を隠すため箸を手に取ろうとしたところで「ぶはっ⁉」と吹いた。
対面に座る京子の格好にさらなる衝撃を受けてしまった。
御堂京子はいつの間にか童貞を殺す類のセーターを前後逆に着けていた。
簡単にいうと首を起点としてセーターを横方向に半回転させたのだ。
そうすると短いセーターの布地は股間しか隠しておらず、当然おっぱいは丸見えになっていて、その薄桃色の先端を首元を縛る紐だけで隠すという、御堂家の京子さんはパンツはいてないのがデフォルトのエロゲーキャラのような完全アウトな姿になっていた。
「んん~? どうしたの? どうしたのかなシオンちゃ~ん?♡」
「………………」
興奮している私のことが分かっているのにニヤニヤと聞いてくる京子。
彼女とは何度も関係していて、その破壊力の高い
しかしでも、このいつもの日常で、リビングの明るい光の下で、その攻撃は……ズルい。
うふふ……ぶひひひひと嘲るように笑う声が聞こえる。
京子のあふれる色気に、普段は意識しないですんでいた彼女の女の部分に……女として本気を出した彼女に私は思うがままに翻弄されていた。
胃がキュウと絞めつけられる。
悔しかった……徐々に近づいてくる敗北の足音を感じて悔しくて仕方なかった……。
そこで、ふいに気がつく。
今までの人生、冷めているふりをして、他人と競い合うなんて面倒だとごまかして生きていた自分の心に気がついた。
実は私は、自分で気がついてなかっただけで負けず嫌いだったようだ。
その認識が立ち向かう勇気をくれた。
絶対負けたくなくて、自らを鼓舞するように歯をかみしめる。
捕食者の視線で、私を見下ろす京子を前にして覚悟を決めた
私、
料理は美味しかった。
それから時間は過ぎていき京子が唐突に告げた。
「シオン、そろそろ日付が変わるわね?」
「…………」
つまりそれは、零時でエロ解禁になるという意味だ。
「ふふ、楽しみだわ~都合のいいことに明日から三連休だし、時間はたっぷりあるわね、まずはナニをしようかしら……やっぱりナニかしらぁ~……でゅふ、でゅふふふふふ」
「…………」
すでに京子は勝ったつもりでいるようだ。
勝利者の余裕で腕を組み、ソファーで女王のように優雅に座っている。
おっぱい丸出しのエロいけど間抜けな姿のくせに。
だけど、私にはとっておきの勝利への秘策がある。
それを使うことにためらいはあった……でも、まあ、自分の身が可愛いし、それを渡してくれた保護者も公認だからいいか。
私は顔をあげた。
京子に挑むように不敵に笑って見せた……つもりだ。
そんな私の微妙な変化に、京子は「おっ⁉」という驚きの表情を見せた。
「京子……あのね、お願いがあるの?」
「うん?」
「京子のために作ったお菓子があるんだけど……食べてほしいな」
「え、お菓子?」
「うん、ものはチョコレートクッキー」
「チョコ……!?」
京子が、はっとする。
知識人な彼女なら、チョコレートには媚薬としての側面もあることを知っているはずだ。
そしてすぐ思いつくだろう……つまりこれは私からの遠回しなセックスアピールであると。
私はキッチンの棚から隠しておいたチョコレートクッキーの入った容器を取りだし、両手で持って恥ずかし気に見せた。
「今夜のために、がんばって作った私のチョコレートクッキー……食べて、ね?」
そして畳みかけるように、今日の日のために、このときのために、嫌悪感に耐え、鏡とにらめっこしながら必死に練習した愛らしいと思える笑顔を浮かべた。
上目遣いで、チョコクッキーをそっと差し出す。
顔が引きつるのが分かる。
自分が女の子のまねごとをしていると思うと泣きそうになる……はっきり言って上手くできている自信がない。
この身に残った男心を守るために、男心がごりごり削られていく。
京子の反応を知るための一瞬の待ち時間と緊張。
しかしだが、御堂京子は、確かに、ごくりと喉を鳴らしたのだ。
「いただくわ‼」
一も二もなかった。
今夜のために、周到な準備をしていただろう京子が、あっさりと引っかかってくれたことに拍子抜けさえした。
京子は差し出されたチョコレートクッキーを鷲づかみにするとむしゃむしゃと豪快に食べだしたのだ。
少し男前だった。
うーん、他の人には見せられない京子の新たな一面である。
「美味しかった?」
「うん、うん‼」
「それじゃ京子……日が変わる前に体を隅々まで洗ってくるね?」
「うん、待ってる‼」
京子は口元にクッキーの食べかすをつけたまま、先ほどまでの余裕はどこにやら、鼻息も荒く、まるで初めての経験を迎える少年のようなテンションになっていた。
流石に、ただのチョコレートにそこまでの興奮効果はないと思うけど……。
しかし、京子の着ている童貞を殺す類のセーターの股間部分は異常に盛り上がっていて……ごめん、聞かなかったことにして。
そして、席を外して二十分後。
巴さんにもらった睡眠薬入りのチョコレートクッキーを食べた御堂京子は見事に眠りこけていた。
「やったぜ‼」
正確にはやってしまっただけど……とりあえず私は勝利宣言をした。
◇御堂京子の場合
御堂京子にとって
初めて会ったとき、その妖精のような美しさに、その可憐さに、その儚さに一瞬で恋に落ちてしまった。
病院のベッドで静かに眠る紫苑に、彼女は気づいたら口づけをしていた。
まるで眠り姫を起こす王子さまのように。
そのとたん信じられないことに、彼女自身が邪魔だと思い、いずれ手術で除去しようと思っていた男の部分が生まれて初めて反応したのだ。
強く勃起し、その場で射精しかねないほどに。
逃げるように自宅に戻った彼女は、抑えきれぬ衝動のまま自らの男を一晩中慰めた。
それから紫苑の経歴を知った。
彼女が元クラスメイトの男子であったことにさらに衝撃を受けた。
御堂京子は自他とも認める秀才である。
彼女自身そのように育てられ、そうなるべく努力してきたから。
帝王学を学び、人の心を読むことにたけた彼女が唯一理解できなかった男子生徒。
話したのはたった一度だけだが、そのときの会話が印象深かったことだけは覚えている。
……あれ、私は
思いだせない。
そして……そこで御堂京子は覚醒した。
「あ、起きた京子?」
見下ろされている。
京子が選んだクラシカルなメイド服を小柄な体にまとい、ビスクドールのように完璧に整った顔立ちは無表情だが、それを差し引いても恐ろしほどに美しかった。
安堵する。
京子は自分がベッドで寝ていることを把握して、それと同時に倦怠感にも似たわずかな体の不自由さを感じた。
シオン……ぼんやりとした面持ちでそう呼びかけようとして、京子は自らの声が、言葉がうまく出せないことに気がついた。
「もぐ、もぐぐぐ⁉(え、なにこれ⁉)」
驚き、手足を動かそうと焦る京子。
しかし自由にはならず、鎖の鳴る音がした。
なんと京子は、口に猿轡をされ、手首と足首に鎖付きの革バンドを装着され、その鎖はベッドのポールに繋がれ大の字で四肢を拘束されていたのだ。
それらのアイテムには心当たりがあった。
この
焦りは恐怖へと変わる。
そんな京子にシオンは微笑む。
京子は状況も忘れ息を飲んだ。
そう、人形の美をもつ少女は確かに微笑みを見せたのだ。
「京子、あなたは病気なの」
決めつける言葉。
しかし、諭すような声は優しかった。
京子に話しかけるシオンの声色はどこまでも優しかった。
「でも大丈夫、私は京子が例え不治の病でも決して見捨てないから」
そう決意を発表するシオンは慈愛にあふれる白衣の天使のようだ。
本当に本当に不安になるくらい優しかった。
京子は自分が震えていることに気がつく。
「だから、今から一生懸命、治療するね?」
古式メイド服を着けた美貌の少女が背後に隠していた両手を静かに掲げる。
「んんぐっ⁉」
京子は呻きながら、シオンの言葉を否定するように、唯一自由になる頭を必死になって左右に振った。
恐怖のあまり体の震えが止まらなかった。
スイッチを入れる音と、ぶぃーんというモーター音。
シオンのほっそりとした白魚のような指には、その手には、京子自身が厳選して選んだ……くねくね振動する大人のマッサージ器があった。
文明の利器があったのだ。
「京子の治療が終わるまで……ふふ、私、がんばるから♡」
京子は一瞬恐怖も忘れ、頬を染める可憐な少女に……見惚れた。
無表情なはずの妖精の顔には、その潤んだ紫色の瞳には、初めて見る類の表情が宿っていたのだ。
「では……京子の性欲を
「ふやあああああああああああああああ⁉(いやあああああああああああああああ⁉)」
それから丸一日たった翌日、御堂京子は解放されて、新たな性癖に目覚めた。
今回の話は内なる欲望をつぎ込みました……色々すいませんでした‼(保険謝罪