そろそろ帰ろうと思い、最寄りの駅へと向かう。
時刻は午後3時。
朝9時に家を出たとはいえ、流石に6時間近く歩くのは疲れた。12歳の体力的にも限界だ。
用も済んだことだし。それに香澄と明日香が母さんを困らせてないか心配だ。
家に着き、空を見ると夕焼けが暗闇に包まれるところだった。
行く前、母さんが鍵持って行かなくていいわよと言っていたからそのままガチャッと玄関を開けると・・・・
ガチャン
即行で玄関を閉めた。
え?見間違いかな?玄関で香澄と明日香が正座していたんだけど・・・。見間違いだろうと信じて、もう一度玄関を開ける。
開けたら……
「あっ!お兄ちゃん!お帰り!」
「お帰り」
正座している香澄、明日香がお帰りと飼い主を待っていたかのように擦り寄ってくる。
「あ、ああ。ただいま」
忠犬かよ!?あっ、でも香澄は猫だよな。自由奔放だし、いずれ猫耳つけるし。
明日香は、うーん・・・明日香も猫だな。猫耳カチューシャ絶対似合う(確信)
きっと、尻尾があったらブンブンと左右に揺らしていただろう。
そんな事を考えていると……
「お兄ちゃん早く!早く!」
香澄が俺の腕をリビングへと引っ張って行く。リビングに入ると床で母さんが倒れていた。
「キャハハ、お母さん死んでる」
「お母さん、大丈夫?」
へんじがない、ただのしかばねのようだ。
「勝手に殺すんじゃないわよ。誰のせいで……」
あ、動いた。
言いかけた言葉から察するにこの二人がやらかしたのだろう。
香澄は言わずもがな。
しかし、明日香この
今回は明日香もやらかしたんだろ。
「とりあえず、光夜お帰り」
「ただいま母さん。なんか二人がやらかした?」
「カレーを一緒に作っただけよ。詳しくは聞かないでちょうだい」
本当に何があったんだ・・・。
「それはいいとして、あと1時間くらいしたらお夕飯にするわよ」
「わかった」
俺はやまぶきベーカリーと書かれた紙袋を母さんに渡すと俺以外の家族分と言う。
紙袋を渡した瞬間に母さんは中身が気になるのか確認するとチョココロネを1つ取り出し、パクッと食べた。
そして、「おいひぃ」とどこぞのチョココロネ大好き少女を彷彿させるような事を言う。
おいおい、もう食うんかい!?
俺が自分の部屋に行こうとすると当然の如く、その後を香澄と明日香がついてくる。
戸山家に鍵付きのドアはトイレしかないため、俺のプライベートなんてお構いなしに香澄と明日香が部屋に毎日やってくるのだ。
本当に猫みたいだなぁ・・・。
今はまだ俺が朝、起こしているが近いうちに彼女たちが俺を起こしてくれるのだろうか?
妹といえば、理想のシチュエーション一つに妹が「お兄ちゃん、朝だよ?起きて」というものがある。
その中で特にしてもらいたいのは、妹が上に跨ってユサユサと揺らして起こしてもらうというものだ。
ん?でも、これって最初はエ○ゲのテンプレシチュエーションじゃなかったっけ?それがいつのまにかアニメや漫画、ラノベのテンプレになってたけど。ま、こんなことどうでもいいわ。
夕飯のカレーはとても美味しかったです。香澄と明日香は何手伝ったの?と聞けば、「皮、切った!」というではないか。
え''と吃りそうになった。よくよく考えてみれば小学1年生と幼稚園年長の少女に包丁なんて持たせられない。せいぜいピーラーを使わせられるぐらいではないか?ピーラーも十分危ないけどね。
まあ、何にせよ怪我がなくてよかったわ。