バンドリの世界に転生したって?   作:0やK

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小話 2

『迷子の迷子のちーちゃん』より

 

 

「またお兄さんと会いたいな·······」

 

 ぼそりと白鷺千聖は呟く。

 

「あら?千聖がそんなこと言うなんて珍しいわね?」

 

 その呟きを聞いていたらしい彼女の母、白鷺美優。

 

 芸能界で子役として活躍する千聖は仕事上、様々な人と関わる。人気俳優や女優はもちろん、同年代の子もだ。

 そんな中、千聖は「また会いたい」と一度たりとも言ったことがなかった。

 

 しかし、だ。

 

 

 そんな千聖がまた会いたい(・・・・・・)と言ったのだ。初めて口にした「また会いたい」に親として気にならないはずがなかろう。

 

「確か·············戸山こうや君だったかしら?」

「うん、お兄さん!」

「ふふっ、いつかまたお兄さんと会えるといいわね」

「うんっ!」

「そのためにはお仕事、頑張らなくっちゃね?お兄さんにカッコいいところ·······千聖の場合はカワイイところかしら?」

「うん!がんばる!」

 

 

 そんな最中、千聖の妹、白鷺美聖(みさと)はグースカ寝ていた。きっと彼女が起きていたら「お兄さん!お兄さん!お兄さん!」と連呼すること間違いなしである。

 

 

 何処と無く香澄と同類の匂いがするのは気のせいだろうか?

 

 

 

 

 光夜が出掛けた戸山家では……

 

 

 

「お兄ちゃんは?」

「出掛けたわよ、お昼すぎには帰ってくるでしょ」

 

 

 まだ(・・)平穏であった。

 

 

 

☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆

 

 

『気になるパン屋さんのあの娘』より

 

 

 その日の夜

 

 

「そういや今日、沙綾が男の子をじーと見つめていてなぁ...」

 

 山吹ベーカリーの店主、山吹亘史が口を開く。

 

「お、お父さん〜!?」

 

 それに顔を真っ赤にして声を上げる少女、山吹沙綾。

 

「あらあら、沙綾が?」

 

 頰に手を当て、おっとりした口調で話す沙綾の母、山吹千紘。

 

「ああ、最初はレジの方で何やってんだろうと思ったら...」

「思ったら?」

「男の子を見ていてなぁ...」

 

 恥ずかしいのか沙綾の真っ赤な顔から湯気が出ている。

 

「それでどんな男の子だったの?」

「ああ、カッコいい男の子でな、軽く言葉を交わしたが礼儀正しい子だったぞ」

「まあ、沙綾ったらおませさんなのね」

「また会えるといいな沙綾」

「う、うん」

 

 恥ずかしながらも返事をする沙綾。

 

「中学1年生ぐらいか?んー、今度来たときに聞いてみるわ」

「えっ!また来るの!いつ?ねえ、お父さん!いつ来るの!」

「おー、すごい食いつきようだな」

「なら、沙綾。お手伝いしてみたら?」

「お手伝い?」

「ええ、お父さんのお手伝いも出来て、沙綾の会いたい人.....年上のカッコイイ男の子だからお兄さん?に会える。一石二鳥よ」

「いっせきにちょう?」

「1つで2回お得できるってことよ」

「じゃあ、沙綾。いっせきにちょうするー!」

「おう、頼むぞ沙綾」

 

 その後、また来た光夜とまともに話せず。

 恥ずかしくて逃げたり隠れたりしたせいで話せるまで時間がかかったそうな。

 

 

 光夜が帰宅前の戸山家では・・・

 

 

 昼を過ぎても帰ってこない光夜。昼を食べた後、香澄と明日香がお兄ちゃん、お兄ちゃんと暴れ出しそうだったのでカレーを一緒に作ることで時間を稼ごうとする・・・が、それでも帰って来ず。

 香澄と明日香と一緒に初めて料理したが、香澄たちと料理するだけでこんなに疲れるとは思わなかった香織は改めて光夜の存在の大きさを知った。

 

「お兄ちゃんまだー?」

「おにいちゃん·······」

「もうすぐ帰ってくると思うから玄関にいたら?」

 

 

 そこで香織は倒れた。精神的ダウンである。




オリキャラ2:白鷺美優
オリキャラ3:白鷺美聖
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