異生神妖魔学園   作:さすらいのエージェント

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活動報告にも書いた通り、最後の投稿からかなり間を空けてしまったことをお詫びします。
これから少しずつ投稿を再開していくのでよろしくお願いします。


匂いフェチにご注意を?

舌寺に誘われ、コーヒー豆専門店『ハイドラの息吹』に入った紺子たち。看板がアンティークなだけあって、店内もアンティークな装飾だった。

最初に紺子たちが感じたのは、コーヒーの香りだった。

 

 

紺子「すごっ!?何ここ!?コーヒーの倉庫か!?」

 

舌寺「この店で扱ってるコーヒー豆を仕入れてるんだよ。言っとくけど、本当は紹介がないと入れない決まりなんだ」

 

???「ん?舌寺、忘れ物?」

 

舌寺「あ、水樹っち。ちょっと事情があって連れてきちゃった子いるけど」

 

 

奥へ進むと、青いロングヘアに目が隠れた女性が舌寺に話しかけてきた。そのまま紺子たちに目を向けた後、ボロボロの龍哉に目を向けると、状況がわかったのか、親指で奥の方を指した。

 

 

水樹「こっち。大ケガ治す。ついてきて」

 

龍華「おい舌寺先輩、あの人は?」

 

水樹「自己紹介、後。早く」

 

 

言われるがままに奥へと進む。そこにはアンティーク調の家具などが置かれており、高価そうなものや歴史の感じるようなものなどが飾られていた。

そんな時、紺子はあるものが飾られていることに気づく。

 

 

紺子「あ、あれって………」

 

龍華「紺子?どうした?」

 

 

壁にかけられた刀に見覚えがある。そして全て思い出した。

 

 

紺子「骸喰(むくろくらい)……あの時、あの陰陽師を殺した時に使った刀だ………何でこんなトコに………?」

 

舌寺「ん?どしたの?」

 

紺子「いや、こっちの話」

 

 

骸喰。それは紺子が名もなき妖狐だった頃、自分を拾った陰陽師……辰廻・アウィス・カエルレアが使っていた妖刀。不老不死の呪薬を舐めたことを知られ、殺されそうになったところを力の底上げのツケと言わんばかりに頭痛を起こして倒れ、そこを紺子が首を斬って殺した。

あれから使うことは二度とないだろうと思い、質屋に売ったはずである。しかもサビておらず、ピカピカのままだ。まさかこの店でまた見かけることになるとは思ってもいなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

水樹「我、九頭龍の名の下に、汝を癒さん。水よ、かの傷を、病を食らいて、命を救え………龍神奥義、癒しの章“九頭龍之泉”

 

 

その後この店の寝室に案内され、そこへ龍哉を運び込むと、ベッドに寝かせる。水樹という少女が水の入ったコップを持ってくると、詠唱を唱えた。

一見すると何も起きていないように見えるが……。

 

 

水樹「舌寺、これ飲ませたら買い物行く」

 

舌寺「了解っす。龍哉っち、これ飲んで」

 

 

龍哉に水を飲ませる舌寺。するとどうだろうか、ミノタウロスから受けた傷がみるみる塞がっていくではないか。

 

 

舌寺「んじゃ、俺っちはこの辺で!」

 

 

水を全て飲んだのを確認すると、舌寺はすぐに買い物へ行き、姿をくらました。

やがて龍哉は目を覚まし、辺りを見回す。

 

 

龍哉「………ん?あれ?俺、どうなって………?」

 

龍華「兄貴!よかった、マジで………!」

 

龍哉「龍華?お前、何でここに?つうか、ここどこだ?」

 

 

あれから気絶していたので、龍哉は状況が理解できない。

 

 

水樹「ハイドラの息吹。コーヒー豆専門店。ここ寝室」

 

一海「さっきの術、九頭龍しか使えないはずだけど…」

 

水樹「私、九頭龍。『天津水樹(あまつみずき)』。ここ、店主やってる。用がある、あなた?」

 

龍華「ん?あ、ああ悪い。マスターの頼みで買いに来たんだ」

 

水樹「遠呂智の?従業員、証明は?」

 

龍華「証明?あー…こいつでいいか?」

 

 

ポケットから取り出したのは、銀河の中にコーヒーの絵柄があるワッペン。水樹はそれを手に取ると、すぐさま匂いを嗅ぎ始めた。

 

 

紺子「龍華?あのワッペンは?」

 

龍華「マスターが言うに、あれは初期の頃のEVOLUTION SPACEらしいんだ」

 

水樹「………あいつの匂い」

 

一海「ていうか、何でワッペンを嗅いでるの?」

 

 

一海が疑問を抱いたかと思えば水樹がいつの間にか龍華の首元にまで近づいており、匂いを嗅いでいた。

 

 

龍華「っておい!?何俺の匂い嗅いでんだ!?臭ぇか!?」

 

水樹「………格闘家特有、汗臭い、けど爽やか。忌まわしき、紅茶の葉」

 

紺子「お前、筋トレもやってんのかよ」

 

龍華「そりゃやってるが、臭い消しくらいしてるぞ?てか、何で嗅いだだけでわかんだよ!?」

 

水樹「名前は?」

 

龍華「え…雨野龍華」

 

水樹「ん。紅茶、爽やか。雨野龍華、用件は?」

 

龍華「あー、これが欲しいんだが」

 

 

龍華が頼んだコーヒー豆は、『ブルーマウンテン』、『ハワイ・コナ』、『モカ』、『エメラルドマウンテン』と呼ばれる種類だった。

 

 

水樹「何瓶?」

 

龍華「指定されてなかったし、3瓶ずつで」

 

水樹「ん。あとの3人、少し待って」

 

 

水樹が立ち去った後、紺子たちはヒソヒソと話し始める。

 

 

紺子「なあ、あのペロリストがここに住んでるってことは………あいつもだよな?」

 

一海「あり得そう。メチャクチャ舐めてそうだし」

 

龍華「つうかよ、居候先って言った辺り、ちと信じられねぇよ?」

 

 

すると、龍哉が気絶する前の出来事を思い出したように紺子たちに聞いた。

 

 

龍哉「それより、あのミノタウロスはどうしたんだ?」

 

龍華「そうだった。お前らあそこまでボロボロになるって、どんな相手だったんだ?」

 

紺子「あー、それはな…………」

 

 

紺子が先ほどの出来事を話す。そのミノタウロスは不良たちを殺そうとしていたこと、龍哉がミノタウロスに敗れて気絶したこと、玉藻前の人格が目覚めた一海でさえも歯が立たなかったこと、そして………謎の声に導かれ、自分がミノタウロスを撃退したことを。

 

 

龍華「マジで?兄貴どころかブチギレたカズミンですら黙らされたミノタウロスって………」

 

紺子「あいつ、今頃警察に逮捕されてると思うな」

 

龍哉「けどスゲェな紺子、よくぶっ飛ばせたな?」

 

紺子「私もよくわからねぇけどな。急に力がみなぎったっつうか………でもまあ、あれのおかげでどうにかなったけどな」

 

一海「どうにかなったのはいいけど、もう一度出せたりできる?」

 

紺子「いや、カッとなった感じだったから……また出せるかは私にもわからねぇかな……」

 

一海「うーん、いつでも出せるように鍛えた方がいいんじゃない?」

 

 

そんな話をしていると、水樹が紙袋を持ってきた。

 

 

水樹「ブルーマウンテン、ハワイ・コナ、モカ、エメラルドマウンテン、3瓶ずつ。紙袋、入ってる。合計9万5000円」

 

紺子「高っ!?」

 

龍華「10万持ってきてよかったぜ。ほれ」

 

水樹「お釣り5000円。で、3人誰?」

 

 

3人がハイドラの息吹に来てから、水樹はまだ3人の名前を聞いていなかった。紺子たちが名乗る前に、龍華が代わりに紹介する。

 

 

龍華「出雲紺子、藤井一海、俺の兄貴の赤川龍哉だ」

 

水樹「ん」

 

一海「って今度は龍哉先輩の匂い嗅いでる!?」

 

 

気づけば今度は龍哉の前に現れたかと思うと、その首元の匂いを嗅いでいた。

 

 

水樹「…………」

 

龍哉「お、おいおい何だよ!?何で匂い嗅ぐんだ!?」

 

水樹「…………」

 

 

驚く龍哉だったが、いつの間にか紺子と一海の前にも現れ、その首元の匂いを嗅いだ。

 

 

紺子「ち、ちょっと!?」

 

水樹「…………?舌寺の匂い、混じってる?」

 

紺子「はい?」

 

水樹「…………君、復讐の匂い。怒り。血。けど、どこか悲しい匂い」

 

一海「復讐………そこまでわかるの?」

 

水樹「匂い、嘘つかない」

 

 

3人の匂いを確かめた水樹だったが、ふいに紺子に目を向ける。

 

 

水樹「…………泥棒狐」

 

一海「泥棒狐?」

 

龍哉「それって……」

 

紺子「私!?」

 

水樹「舌寺の匂い、混じってた。説明。私、舌寺の婚約者。なぜ?説明。私、冷静、なれない」

 

 

無表情ながらも淡々としながらズンズンと近づく水樹。それに対し謎の恐怖を抱く紺子。

だが一海はある言葉を聞き逃さなかった。

 

 

一海「ちょっと待って!?今『ペロリストの婚約者』って言わなかった!?」

 

水樹「当然、両親、決まり。私、一目惚れ。私以外、認めない」

 

龍華「嘘だろ!?あのペロリストが!?だったら婚約者いるにもかかわらず、紺子のへそ舐めまくってるってことなのか!?」

 

水樹「聞いてない。私、舐めてくれない。うらやましい………待ってるのに………」

 

4人「「「「えー…………」」」」

 

 

人の匂いを嗅ぐ水樹もそうだが、一番衝撃的だったのは舌寺がそのフェチズムである彼女と婚約していること。紺子たちもその真実に絶句するしかなかった。

紺子ちゃんはかわいい、はっきりわかんだね

  • 当たり前だよなぁ?
  • (思わ)ないです
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