sideなっちゃん
少し前のハルちゃんとタクマとの試合以降エーちゃんは私たちAコートに混じって練習に参加していた。
それも毎日。
八月下旬にハルちゃんとのデートも兼ねてエーちゃんが出ているグレード4の試合を見に来たら少しうるさくなったけど気にしない。
まぁエーちゃんはギリギリながら初勝利。
嬉しそうだった。
夏休みがおわり二学期に入るとタクマがエーちゃんのクラスでハルちゃんとエーちゃんの3人で話している。なんだろう?
side春樹
「お!いたいた。」
「あれどうしたんだ?タクマ。」
「コーチが丸尾を今日の合同練習に誘えってよ。」
「そうか。そりゃ良かったな!・・・」
とエーちゃんに言ったつもりなのだがまだプリントを集めていた。
仕方が無いか。
「タクマ。少し待っていてくれ。」
そう言って俺は佐々木さんの所は行き
「悪い佐々木さん。あのヤンキーがエーちゃんに用があるみたいでさ。少し1人でプリントを集めて貰ってもいい?」
「いいけど・・・ヤンキー?」
「ああ。俺とエーちゃんが通ってるテニスクラブの先輩だよ。すまんエーちゃんの用が終わったら直ぐに労働させるから。」
俺はそう言ってエーちゃんを連れてタクマの元へ行った。
「コーチから伝言だ。
今日、STCに宮川と荒谷が来るらしい。「もし一緒にやりたければ早めに来い」だと。以上コーチからだ。」
そう言ってタクマは去って行った。
「とにかく伝えたぞ。」
「ありがとうございます。」
よしこれでエーちゃんをまた労働させられる
そう思ったら
「春樹君は出るの?」
「当たり前だろ。久しぶりに全力を出せるんだ。楽しみだぜ」
と少し笑っていると
「春樹君。悪者の顔になってるよ。」
「そんな事より速く佐々木さんを手伝え。」
伝えて佐々木さんの所へ行くと
「清水君。」
「春樹でいいよ。」
「なら春樹君。」
「なんだ?」
「丸尾君変わった?」
「そうだな。夏休み中は俺とタクマに試合でボコボコにされまくったな。」
「ボコボコに・・・そうなんだ。
春樹君はテニスどの位上手なの?」
と聞かれて前に答えた気もするけどと思いながら
「たまにプロの試合に出て2回優勝する位かな。」
「プ・プ・プ・プロ選手なの!」
「まだ学生だから学生テニスに出ているだけ。世界ランキングにも乗ってるよ。今は確か。」
そう言って携帯で調べると
250位
と出ていた。
「世界ランキング250位だな。」
と言うと佐々木さんは
「は、春樹君って凄いんだね。」
「ずっとテニス1色の生活だったからな。中学の頃は割とテニスの為に学校を休んでたしな。」
「そうなんだ。」
「まぁ今度の大会が近くなったら声を掛けるからエーちゃんの試合を見に行ってあげたら。」
「そうしてみる。」
と答えてきたので耳元で小さな声で。
「佐々木さんってエーちゃんの事、好きでしょ。頑張れよ。応援してるから。」
と伝えると顔を赤くして
「ありがとう。」と言っていた。