ベイビーステップ ハルとナツ   作:ニャン吉

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第26話

sideなっちゃん

ハルちゃんの3度目のサーブは切れ味鋭いツイストサーブ。

でもタクマはこのツイストサーブを読んでいたのかこれをライジングで打ち返す。

がハルちゃんは既に前に出て来ていてドロップショットの構えに入っている。

その構えに反応してタクマが前進して来たのをハルちゃんは確認してドロップショットの構えのままロブを上げた。

でもタクマはそのロブに対してスマッシュを打つ。

そしてなんとハルちゃんはそのスマッシュに背を向けたのだ。

あの構えは

と私が思うと同時にタクマは舌打ちをする。

そう。スマッシュに背を向けて打てるハルちゃんの技は1つある。

 

ヒグマ落とし

 

ハルちゃんの使うカウンター技の1つでその打球はコートの最後尾にある

ライン上に落ちる。

スマッシュ直後の体制の崩れているタクマには追いつけるはずまもなくそのままハルちゃんの点となる。

 

40-0

 

ここまではハルちゃんの一方的な勝ちゲーム。

と思っていたけどここからの撃ち合いはどんどん激しくなっていく。

 

 

しばらくして試合は2セット目に入り

5-0

でハルちゃん勝っている。

ハルちゃんはゲームは取られていないがポイントは割と取られている。

普通に考えればこれが最終ゲーム。

このまま決着が着くように思えるが

 

私の予想が外れた。

 

なんとタクマがこの試合中でもしかしたら1番速いサーブでハルちゃんからエースを奪った。

この試合中にタクマはハルちゃんから1度もエースを奪えていなかったけどここに来てのエースはたぶんタクマの中で何かが吹っ切れたんだと思う。

 

タクマはエースを奪った次のサーブをワイドにスライスサーブで攻めた。

それにハルちゃんは難なく追い付いてクロスでリターンをする。タクマは少し逆をつかれたようで追いかける。

追い付くも力の無い打球を返す事になる。

でもそれがタクマにとって良かったみたいだ。

ネットに掠ってハルちゃんのコートに落ちている。

ネットに当たる事を予測なんてしょうがない。

ここで連続得点を取ったタクマは3度目も強烈なサーブをハルちゃんに打つ。

3度目のサーブはハルちゃんが難なく打ち返したように思えたがさっきのタクマと同じようにネットに掠って勢いが死んでタクマがネットにそのまま落ちた。

「三浦コーチ。今のはハルちゃんは狙ったんですか?」

と私が聞くとコーチは

「ハルはネットに当てて相手のコートに入れる練習を普段からしている。試合では初めて見るが、さっきの仕返し・・・もあるのかもしれない。」

と三浦コーチは答えてくれた。

ネットに当てて相手のコートに入れる。

私も練習中にたまに起こる事はあるけど狙ったことは無い。

ハルちゃんはそれを狙って出来るようにしていると考えるとやっぱりハルちゃんは凄いんだなと改めて思う。

 

少ししてこのゲームで

40-30

となりハルちゃんがタクマを追い抜いた。

たぶんこれで最後になる。そう思ってみているとタクマがまた・・・さっきよりも更に速いサーブを打っていた。

でもこれにハルちゃんは追いついている。

と思っていると三浦コーチが横で

「ハルはゾーンに入ったかもしれない。」

と言っている。

ゾーンは圧倒的な集中状態でハルちゃんが普段から自由に入れるようにしようとしている状態の事。

このタイミングで入るなんてハルちゃんらしいな。

そう思っている間にハルちゃんはツバメ返しで試合の勝ちを決めていた。

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