ベイビーステップ ハルとナツ   作:ニャン吉

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第6話

side春樹

日曜日。

そうちゃんが日本に帰ってきていてSTCにも来た。

俺と全力の試合をする為だ。

「久しぶりだな爽児」

「そうだな。春樹」

と言葉を交わすと横からなっちゃんが

「今日は三浦コーチに変わって私が審判やるからね。」

と言っていた。

 

サーブは俺からのスタート。

いきなりツイストサーブを打って俺は爽児からサービスエースを取り

2本目はアンダーのカットサーブをワイドに

上手くサーブが爽児から逃げていきまたもやサービスエース

3本目はセンターにフラットサーブを打つも爽児は難なく追いつき反対に力のあるリターンを返してきた。

でも回転がトップスピンである事を確認すると追いついて直ぐにツバメ返しで点を取りあと1回ポイントを取ればこのゲームは俺の勝ちになる。

油断はしない。

1回は失敗しても言い訳だしコントロール度返しで全力のフラットサーブを打つ。

がギリギリ外れているらしいな。でもそれならと俺はアンダーのカットサーブをワイドギリギリに打つ。

これに追いつき爽児は何とかリターンを返したように見えたがパワーショットが俺の逆をつきポイントを取られてしまう。

そうして俺は思った。

やっぱ爽児を相手に考えながらのテニスだけでは勝てないと。

そう俺の勘が言っていたから1度目を閉じてボールを2回コートにつく。

そこからは試合中の事は殆ど覚えていないがサイコーに楽しかった。それだけは覚えている。

 

side爽児

試合は結局負けちまった。

7ー5

5ー7

9ー7

で春樹の勝ちだ。

あいつサーブもそうだけど技が増えすぎだろ。

やっぱり春樹はこうでなきゃな。

でもやっぱり春樹の1番凄いところは目を閉じてからの型に当てはまらないフォームと組み立てのスタイルだ。

今日は集中しきれていなかったのか時々春樹の言い方だと理性型のプレイが出てきたからそこを攻めて接戦に見せられたけど直感型の時の春樹はどんなフォームでも打ち返しくる。

抜けたと思っても抜けなかったからな。

そもそもなんだよ。ネットでのボレー対決で逆をついたと思ったら手を後ろに伸ばして更に逆をついてくるって。

やっぱり春樹はサイコーだな。

 

side奈津

ハルちゃんとそうちゃんの試合はやっぱり1番私は面白いと思う。

それにしてもそうちゃんがフロリダへ行ってプロになってから実力付けすぎ!

そしてそれに勝っちゃうハルちゃんも凄い!

なんて言うんだろう。私も置いて行かれたくないなって改めて思ったよ。

 

試合が終わってから私はハルちゃんとそうちゃんの間に立って

「2人とも!凄い試合だったよ。お疲れ様!」

って本心から言えた。

そして改めて思う事をあった。

本当はハルちゃんもプロでもう試合に出たいんじゃないかと。

 

side三浦コーチ

 

これが本当に16歳の子達の試合なのだろうか。

そう疑問に思わずにいられなかった。

爽児の最後まで衰えることの無かった速さはスタミナの多さを物語っている。

そして春樹のサーブやリターンは春樹らしい細さと荒々しさがわかる。

2人はこの試合の間にも成長していた。

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