ベイビーステップ ハルとナツ   作:ニャン吉

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第8話

side春樹

放課後になり教室になっちゃんを迎えに行くと

なんか女子達に囲まれた。

「なにかようなのか?」

と聞くと

「確か清水春樹くんだよね。」

「そうだよ。何か?」

「去年のプロのテニスの大会に出てなかった?」

と聞いてきたのでなっちゃんの方を向くと

ごめんとジェスチャーされた。

仕方ないと思いつつ答える。

「出てたよ。それで?」

と答えると周りで

「やっぱりー」

「春樹くん凄い!プロだよ!プロ。」

と周りから色々聞こえてくる。

俺のクラスメイトよりも俺の事を隣のクラスが知ってるのはどうなんだと思いつつも情報源であろうなっちゃんの方を見る。

するとなっちゃんが

「皆ごめんねーこれから私とハルちゃんはテニスクラブに行かないと行けないからまたね。」

と言って俺の手を掴んで引っ張ってくれた。

 

「すまん。助かった。」

「私も彼氏いるかって聞かれて同級生で去年のプロのテニスの試合に出ててテレビに出てたよって言ったら[それって隣のクラスの清水春樹くんだよね!]って言ってきてさ困ったよ。アハハは。なんかゴメン。」

「気にするなよ。俺はなっちゃんの自慢出来る彼氏になるだけだから。」

「なら私はハルちゃんの自慢の彼女になるね。」

と答えてきた。

「なっちゃんはもう既に自慢の彼女だよ。」

と小声で聞こえないように言ったはずなのになっちゃんには聞こえていてらしく

「ありがとうハルちゃん!」

と言って俺に抱き着いてきた。

 

下駄箱に着くと逞がいた。

一応先輩だけど

呼び捨てだな。

 

「珍しいじゃん逞」

「春樹。俺は一応先輩なんだが?」

「タクマ、それは凄い今更な気がするよー」

と3人で話しながら校門に向かう途中

視線に気付く。

視線の先を見るとエーちゃんがこっちを見てあわあわしていた。

なっちゃんも気付いていたようだ。

すぐに隠れたけど。

 

 

エーちゃんが無料体験に来てから1週間後。

またエーちゃんが来た。

「また来たかエーちゃん。」

「うん。前回はまともに撃てなかったから今回こそわね。」

「そうか。頑張れよ。」

俺はそう言ってなっちゃんの元へ行く。

アップを終えてAコートに入るとエーちゃんが通路で森本コーチといた。

 

side丸尾栄一郎

ラケットの握り方からと思っているとコーチの人に連絡が入り他のコートの見学をしているように言われた。

Aコート?に行くと

春樹くんに鷹崎さんとあの先輩が3人でいた。

 

3人が交代で練習している。

よく見ると鷹崎さんと春樹くんは同じ打ち方をしている。

 

しばらくして

「ナイスサーブタクマ。」

「春樹に言われると世辞に聞こえるな。」

「お世辞じゃないよ。凄いナイスサーブだよ。調子いいじゃんタクマ。」

と話していた。

すると鷹崎さんが俺に気付いて春樹くんの手を掴んで

 

「どうしたんだなっちゃん。」

「エーちゃんが来てるよ。テニスやる事にしたの?」

と聞いてきた。

「えっ・・・あ・・・まだ申し込みはしてないけど」

と逃げ腰で答えた。後ろにいる先輩が怖いんだもんと思っていると

「エーちゃんコーチは?」

と聴いてくると春樹くんが

「タクマ。エーちゃんに威嚇するのはやめろ。」

って言うと鷹崎さんが気付いて

「あっタクマ。」

と言っていた。

 

「まぁいいや。

エーちゃん。一応このでかいヤツの・・・俺と背が変わらねーな。タクマの紹介をするよ。

江川逞。同じ高校の2年だ。

でこのヒョロヒョロが俺と同じクラスのエーちゃんこと丸尾栄一郎だ。

タクマは威嚇をやめろ。

一応俺となっちゃんの友達だ。」

と言うとタクマさんが顔を近付けて

「ふーん、友達ねぇ。」

と言ってきた。

春樹くんが

「エーちゃん。1つ頼みがあるんだけどいいか?」

「何かな?」

「サーブ練習の時だけでいいコートに入ってくれねぇかなぁ

入るだけでも練習になるからさ。打ち返せるなら打ち返してもいいしな。」

とビックリ仰天な事を春樹くんは言い出すのだった。

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