つまり、男の娘ということに…
今世に転生してから幾年経ち、現在は私立聖祥大付属小学校という所に所属しております。
まさか二度目の小学生とは…生きているとこうゆうこともあるもんだ。
あ、そういえば忘れていた。
あの時公園で会った女の子の名前、高町なのはと名乗ってくれた。
なのはとはその頃からの幼馴染だ。
長く共にいると面白い事に気づいた。
なのはには魔力があるということだ。
前世から備わっている技能の一つ、鑑定眼(偽)。
別に魔眼とかではなく、単純に練度によるものなんだ。
相手の魔力量を測る為に鍛えたんだが、今世では使うこと無いと思っていたんだよ。
日課の鍛練みたいなもので使っていたんだが、たまたまなのはが現れて発覚した。
だだ漏れ状態なのでビックリしたが、なのはの親である高町士郎さんと桃子、兄妹の恭也と美由紀には見えなかったので、隔世遺伝なんだろう。いや、突然変異の方があってるか。
この世界では問題無いと思って小学校に入学してから三年経ったが驚くことに。
「よう!なのは!すずか!アリサ!今日も愛を語ろうじゃないか!」
「てめぇ!三人がビビってるじゃねぇか!」
「なんだと剛二!?我の邪魔をする気か!」
「してやるよ!表でなぁ!」
「今日こそ決着つけてやる!」
教室に着くととある二人が喧嘩を始めていた。
最初になのは達に愛を語ろうとしてたのが天道時王我。
金髪赤目という日本人離れしている小学生だ。
それを止めようとして喧嘩を買ったのが藤堂剛二。
こちらは白髪褐色肌でこれまた日本人離れしている。
この二人が入学してから魔力持ちとわかっている。
というか朝っぱらから馬鹿共が煩いな。
ガキらしくない行動って気づいてるのか?
「全くあの馬鹿二人はなにしてるのやら…」
「あはは…それより盾君おはよう」
なのは…それよりって以外とヒドイな。まあ同意するが。
「おはよう盾君」
なのはの友人の一人、月村すずかも気にしてない
「来てたのね盾」
もう一人の友人、アリサ・バニングスはある意味一般人な感じだな。
唯一、異能の力を感じないのが安心する。
「三人共おはようさん」
三人の内、二人が魔力持ち(男二人は入れない)という意外な話。とはいえ、必要がないので教えていない。
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「将来の夢?」
国語にて将来の夢をテーマに作文を書くことに。
「私は親が会社経営だから、跡を継ぐためにもっと勉強しなくちゃ」
「私は機械系が好きだからそっちの方面かな」
「俺は警察でもいいがちゃんとは決めてないな」
「皆凄いな~。私も決めかねてはいるんだけど…」
なのは場合、決まっているようなものなような。
「このままいけば翠屋二代目じゃないの?」
「うん。それも将来のビジョンの一つではあるんだけど。やりたいことは何かあるような気がするんだけど、まだそれがなんなのかハッキリしないんだ。私特技も取柄も特にないし…」
「いやあるでしょ。なのはには」
そう言うと三人共こちらを向いた。
「なのはって努力家だろ。苦手な事でもキチンと取り組めるところは好感持てるぞ」
昔からの付き合いで分かっている事だ。そんなところは前世からのお気に入りだ。
「そ、そうなんだ…」
なのはの顔が赤くなった。照れてんのか?
「あんたよくそんな、恥ずかしいセリフ言えるわね」
「狙ってやってます」
「自覚あり?!わざとやってるわね!」
「そのくらい普通でしょうに。女の子を褒めるのは当たり前だからね」
「それでいて狙っているのは、なんだか盾君ってプレイボーイだね」
前世では大勢のサーヴァントに囲まれていたから自然とそうなったんだ。特に女性サーヴァントには色んな意味で付き合ったからな。
そんなこんなで今日も平和に終わろうとしていた。
《助けてください!》