踏み台転生?何言ってるのさ   作:みかん@

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第五話

「…先になのはを助けにいくか」

 

《そうですよ。そして助けようとして余計に被害を増やしてしまう。これこそ踏み台です》

 

「だからなんなんだよ、踏み台って…」

 

キャメロットの事は放置してなのはの元に駆け寄る。

怪物は喧嘩している剛二と王我に興味が向いているので、安全に向かうことができた。

 

「なのは、大丈夫か?」

 

「ふぇ!盾君、なんでいるの!?」

 

「なのはこそ、なんでいるんだ?俺はこいつに、魔力反応があるから向かえって言われたんだ」

 

《どうもーキャメロットと申します》

 

「喋った~!」

 

「デバイス!?現地に持っている人がまだいたなんて」

 

フェレットが喋っていやがる…。

いやまあカルデアもサーヴァントが増えていって人外魔境になっていったし、フェレットが喋っても不思議じゃないか。

 

「それよりも、あれをどうにかしないとな」

 

怪物はまだ顕在しており、暴れまわっている。

少しも傷ついていないのに喧嘩していた二人がいなくなっていた。

もしかしてやられたのか?

キャメロットの方から《これこそ踏み台》とか聞こえるのでやられたのかもな。

 

「封印することができれば何とか」

 

「その方法は?」

 

「僕が持っているデバイスがあれば封印は可能です。だけど今の僕には使うことができなくて」

 

「ならなのはに、使わせれば良い。魔力持っているから大丈夫だろ」

 

俺には一応デバイスがあるからな。

 

「でも危険なことに巻き込むわけには!」

 

「そう言ってもアレは待ってくれないぞ」

 

どうやら怪物はこちらに気づき、ターゲットにしたようだ。

時間がない。俺は急いでキャメロットに使い方を聞くことにした。

 

「おいキャメロット。どうすれば良い?」

 

《セットアップ、と唱えてください。それが起動キーとなっています》

 

「りょーかい。んじゃ時間稼ぎといきますか」

 

意外と簡単だな。後で詳しく聞くか。

キャメロットを構えて唱えようとした時、後ろからなのはが声をかけてきた。

 

「盾君!」

 

「ん?」

 

「がんばって!、なの」

 

「…ありがとうな」

 

こう言われちゃ無様な真似は出来ないな。

改めてデバイスを掲げ、こう唱える。

 

 

 

 

「キャメロット、セットアップ!」

 

唱えると、俺は光に包まれ気がつくと変身してた。

服装が変わっており、鎧を着ていた。

紫のラインが入った黒の鎧。手には西洋の剣を握っていたのだ。

ぶちゃけると、前世での後輩であるデミ・サーヴァントのマシュ・キリエライトが戦闘時に着ていた鎧であり、剣はセイバー・リリィの勝利すべき黄金の剣(カリバーン)である。

 

いや、なんで?

 

《バリアジャケットと武器はマスターのイメージで作られました。お好みの武器も後々追加できますよ》

 

「あー成る程、俺のせいか」

 

誰かを守るためのイメージでマシュやリリィが浮かんだのか。

 

「それじゃあ準備できたし、怪物退治といきますか」

 

剣を構え、怪物に向かって走る。

なのはがデバイスを使って封印するまでの時間稼ぎだ。

 

「よし、なのは!このデバイスを使い方を!」

 

「うん!わかった!」


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