「…先になのはを助けにいくか」
《そうですよ。そして助けようとして余計に被害を増やしてしまう。これこそ踏み台です》
「だからなんなんだよ、踏み台って…」
キャメロットの事は放置してなのはの元に駆け寄る。
怪物は喧嘩している剛二と王我に興味が向いているので、安全に向かうことができた。
「なのは、大丈夫か?」
「ふぇ!盾君、なんでいるの!?」
「なのはこそ、なんでいるんだ?俺はこいつに、魔力反応があるから向かえって言われたんだ」
《どうもーキャメロットと申します》
「喋った~!」
「デバイス!?現地に持っている人がまだいたなんて」
フェレットが喋っていやがる…。
いやまあカルデアもサーヴァントが増えていって人外魔境になっていったし、フェレットが喋っても不思議じゃないか。
「それよりも、あれをどうにかしないとな」
怪物はまだ顕在しており、暴れまわっている。
少しも傷ついていないのに喧嘩していた二人がいなくなっていた。
もしかしてやられたのか?
キャメロットの方から《これこそ踏み台》とか聞こえるのでやられたのかもな。
「封印することができれば何とか」
「その方法は?」
「僕が持っているデバイスがあれば封印は可能です。だけど今の僕には使うことができなくて」
「ならなのはに、使わせれば良い。魔力持っているから大丈夫だろ」
俺には一応デバイスがあるからな。
「でも危険なことに巻き込むわけには!」
「そう言ってもアレは待ってくれないぞ」
どうやら怪物はこちらに気づき、ターゲットにしたようだ。
時間がない。俺は急いでキャメロットに使い方を聞くことにした。
「おいキャメロット。どうすれば良い?」
《セットアップ、と唱えてください。それが起動キーとなっています》
「りょーかい。んじゃ時間稼ぎといきますか」
意外と簡単だな。後で詳しく聞くか。
キャメロットを構えて唱えようとした時、後ろからなのはが声をかけてきた。
「盾君!」
「ん?」
「がんばって!、なの」
「…ありがとうな」
こう言われちゃ無様な真似は出来ないな。
改めてデバイスを掲げ、こう唱える。
「キャメロット、セットアップ!」
唱えると、俺は光に包まれ気がつくと変身してた。
服装が変わっており、鎧を着ていた。
紫のラインが入った黒の鎧。手には西洋の剣を握っていたのだ。
ぶちゃけると、前世での後輩であるデミ・サーヴァントのマシュ・キリエライトが戦闘時に着ていた鎧であり、剣はセイバー・リリィの
いや、なんで?
《バリアジャケットと武器はマスターのイメージで作られました。お好みの武器も後々追加できますよ》
「あー成る程、俺のせいか」
誰かを守るためのイメージでマシュやリリィが浮かんだのか。
「それじゃあ準備できたし、怪物退治といきますか」
剣を構え、怪物に向かって走る。
なのはがデバイスを使って封印するまでの時間稼ぎだ。
「よし、なのは!このデバイスを使い方を!」
「うん!わかった!」