なのはを見送り、俺も家に帰った。
家の部屋にある、親に気づかれない為の仕掛けを止めて部屋に入る。
どうやら問題なく効果は発揮したようだ。
《マスターはよくそんな機械を持ってましたね》
「前世でよく使っていた機械だから作ったんだ」
《え。こんなにコンパクトなのにマスターが作ったんですか!?》
約十㎝の正方形の箱。
部品は、捨てられていたテレビなどの電子機器から手に入れた。パソコンが無いため、プログラミングは無理だった。
代わりに、ルーンを刻んだ石などの魔術で代用。
それでも
つまり、機材の限界である。
《…マスター。私、聞きたいことがあります》
「それなら俺も聞きたいことがある」
キャメロットが聞きたいことがあり、俺もキャメロットに聞きたいことがある。
とりあえずキャメロットから質問を聞くことにする。
「キャメロット。何が聞きたいんだ?」
《マスター、率直に聞きます。マスターの前世は一般人なんですか?》
前世のこと?なんで今に聞くんだ?
「なにが基準で一般人を指しているのか分からないが、前世は一般人とは言えないな」
《ではなにをしていたんですか?》
「人理継続保障機関フィニス・カルデアでマスターやってた」
《…………はい?》
うん?
反応が悪いぞ。
《カルデアってあのカルデア?レイシフトして人理修復するカルデア?》
「詳しいな。とはいえ俺一人で無し得なかった事だ。立花や所長、ロマニにダ・ヴィンチちゃんにカルデアの職員達。何より力を貸してくれた英霊達。そんな皆がいなければ世界を救うことなんて出来なかった」
あれはもうやりたくない。
何より世界を救うことなんて、輝かしい功績などではない。あの時の立花のケアが大変だったな。何せ時計塔から色々言われたからな。
面倒くさくなったので、立花と俺の契約サーヴァントでカチコミに行ったのは懐かしいな。
《……》
「それが俺の前世だが、なにか?」
《……マジで?》
「マジだ」
《あれぇぇ……》
どうしたんだ?まるで知っていることが違っている感じだな。
《私が知っている情報は、一般人で引きこもりのニート、と聞いていますよ》
「誰だよそれ」
《マスターの前世での名前は覚えてますか?》
「今世と同じ要盾だ」
《知っている名前と全然違う~!?》
えぇ……あの
《本当にごめんなさい!情報が間違っているとは知らなかったです!煽って踏み台にしようとしてごめんなさい!》
「あーあれって煽っていたのか」
《役割通りに動かすために、踏み台踏み台って煽っておけば、勝手に踏み台の道化として動くと思いまして》
成る程。イラってくる言い方はそのためだったのか。
いやまあイラって来たけど聞きたいことがあるんだ。
「なあ、キャメロット」
《何でしょう?》
「踏み台ってなんだ?」
《そこからですか……》