幻想郷上空、雲の中/[スペクタクル]内
「結構揺れるわね」
シートに座った霊夢はそう呟いた
確かに、空に出てから右や左に大きく揺れたりしていた
すると頭上の砲手席についていたコトーが
「仕方ないだろ、スタビライザーを止めているんだから」
と言ってきた
霊夢の隣に座った魔理沙は「すたびらいざー?」
と聞いてきた
すると、船を操縦していたテラリアが答えた
「船を安定させる装置の事だ、本来なら作動するべきだがなこの船だと、何故か滅茶苦茶に加速してしまうからな、もはやただの加速装置と化しているのが、現実だな」
「それって意味無いよな」
副操縦席に座ったフリートが言ってきた
「まぁ、そうだな、実際この船は帝国軍の中でも一番厄介な機体と呼ばれていたからな…おい見えたぞ、やっぱりヴェネター級だ」
雲を抜けると、そこにはヴェネター級スターデストロイヤーがあった、何故、ここに来たかも気になるが、何よりも気になるのは
「何で共和国カラーなんだ?」
という事である
事実、銀河共和国が銀河帝国になったあと全てのヴェネター級スターデストロイヤーは共和国の外交特権を意味する赤のカラーリングからグレー一色のカラーリングに変更されていたのだ
「で、どうするのよ」
霊夢は聞いた
「あの船と、通信するに決まっているだろ…フリート、通信をつなぐからお前が返事しろ、良いな?」
「はいはい、了解」
テラリアは通信を繋いだ、するとクローントルーパーの声が聞こえた
しかし、声に抑揚が殆ど無かった
『こちら、共和国の戦艦[ローグ]です、どんなご用件で…』
『こちらはフィリアス・イカルド将軍だ、貴艦に着陸を要請する』
『え…あ、はい、ちょいと、こちらでは…あのー…揮発性の燃料が漏れて…』
『修理ドロイドはどうした?』
『ぶ、分離主義者達に破壊されまして…』
『なら、尚更着陸しなければ、こちらには修理ドロイドがいる、受け入れに備えろ』
『ラジャーラジャー』
通信は終わった
「シャープ、罠である確率は何れくらいだ?」
「ホボ100%罠デス」
「私も博麗の巫女としての勘が罠だと告げているわ」
「それを踏まえた上でテラリアはどうするんだぜ?」
「罠に飛び込むに決まっているだろ」
ヴェネター級の背面ハンガーの扉が開き、[スペクタクル]はその中に入っていった
内部は不思議と静まっており、誰もいないのも相まって気味悪く感じた、
テラリアは空いているスペースを見つけ、そこに船を停めると
「とりあえず中を捜索だな、シャープとコトーは船を守れ」
「「了解」」
「俺と、フリート…いやフィリアスでハンガーを捜索する」
「フリートで呼んでくれ、頼む」
「わかったよ、さて、これで良いな?行くぞ」
と、テラリアとフリートは[スペクタクル]から出た
すると、「ちょっと待って!」と霊夢が言ってきた
「私達はどうするのよ」
「船に残れ」
「嫌よ、私は博麗の巫女よ、自分の身くらいは守れるわよ」
と霊夢は憤慨した
「わかった、わかったよ、とりあえずこれを持って行きな」
テラリアは霊夢にコムリンクを渡した
「使い方は魔理沙に聞きな、フリート行くぞ、付いてこい」
「はぁ…そっちが付いてくるべきでは?」
「うーん、そうだな」
と、言いながら二人は船の奥に消えた
霊夢と、魔理沙はテラリアとフリートが行った方向とは逆の方向に進んでいった
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その頃[スペクタクル]の中に残ったコトーは、考えていた
[ローグ]について思いだそうとしていたのだ
「アー…コトー、何ヲソンナニ考エテイルノデスカ?」
「いや、この船[ローグ]について考えていただけだ」
「[ローグ]ニ関スル情報デスカ…私ノデータバンクニ、少シ情報ガアリマシタ」
「ほぅ、教えてくれ」
「ヴェネター級スターデストロイヤー[ローグ]、"サーリッシュの戦い"ニ参加、分離主義者ガ拿捕ニ成功…」
「…ん?ちょっと待て!分離主義者に拿捕されたのか!?」
「ソウデスガ、何カ?」
「何故それを言わない!」
「聞イテコナカッタノデ、言イマセンデシタガ…」
「もう、過ぎた事は仕方ない。」
コトーはテラリアに危険を伝える為に連絡をとろうとした
コマンダー、応答してください!…クソッ、応答を!」
「どうした、コトー」
「コマンダー!この船は分離主義者に拿捕された船です!」
「何だと!直ぐに霊夢と魔理沙に警告をしなくては…」
突然通信が途切れた
「コマンダー?コマンダー!…クソッ妨害電波か」
ふと、窓の外を見るとバトルドロイドがこちらに二分隊こちらにやって来るのが見えた
一分隊は途中で別の方へ行ったものの、もう一分隊は船に向かって来た
「嫌ナ予感ガシマス」
サーリッシュの戦い
クローン大戦中、銀河共和国の最も壊滅的な敗北を喫した戦い