バブールレーン   作:ペニーボイス

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番外編 幕間 グ・リ・ン・チ☆

 

 

 

 

 

 本日は聖なるクリスマス。

 そういう訳で、ルイスママはまたも赤のTバックとビキニ姿でルンルンしてやがる。

 私を谷間に挟んだまま。

 …ちなみに去年のクリスマス何してたかって知りたい方は『鎮守府からの手紙 ベイビーアローン』をご覧になってください。

 

 

「はい、という訳で今日は幕間です♪ミニと一緒にクリスマスを祝うの♪」

 

 うん、クリスマスは良いんだけど…ついにイベントの為に本編止めるようになったのね。

 まあいつもの事だからいいんだけど。

 

「あら坊や。"クリスマスまでに本編終わらそうかな"とか考えてたのは誰かしら?」

 

 フゲッ(critical☆)

 

「冗談よ、落ち込まないで?私の私の私の坊y」

 

 

 ピッピが目にも止まらぬ速さで私をルイスの谷間から取り出そうとしたが、しかし、私はルイスから離れる事が出来ず、結果としてルイスとピッピの距離が縮むだけとなった。

 

 

「………ルイス?」

 

「あらごめんなさいティルピッツぅ〜。ミニ・ルーは今ラッキー・ルーと一体化してるのぉ〜。」

 

「なぁ!?あなた何てことを!?」

 

 本当に何てことをしてくれたんだよ!!!

 つーか本編中の「私の一部として過ごしてもらう」って一体化の事だったのかよ!!!

 それにしても本当にやるなよ!!

 本当の意味で一体化させんなよ!!

 キメラじゃん!!

 これじゃあまるでキメラじゃん!!!

 

 

「ジングルBELL〜ジングルBELL〜ジングルファ〜ストォ〜、今日は〜楽しい〜ベルファスト〜♪」

 

 

 いかん、頭が痛くなってきた。

 ベルファスト、落ち着いてくれ頼むから。

 そんな5人揃ってやってきて、クリスマスといえばケンタッ●ーみたいな感覚で自らを推してくるんじゃない。

 クリスマスといえばベルファスト、みたいな歌を歌うんじゃない。

 いいか、お前ら、よく聞けよ?

 クリスマスっていうのはね、キリスト様の御生誕をお祝いする日なんですよ。

 そんな私を谷間に融合してキメラ作り出してみたり、5人揃って自分を推したりする日じゃないんです。

 分かってます?

 

 

「ティルピッツ、セントルイス、そろそろダンケルクがケーキを焼き上げます。キッチンに向かった方が良いのでは?」

 

「ダンケのケーキ、ミニも好きよね?ルイスママと一緒に食べましょうね〜♪」

 

「坊や?こんなサイケスティックなサイコパスと一緒じゃ落ち着いて食べれないでしょう?ここはママと一緒に…」

 

「ご主人様、今年こそベルファストがご主人様にケーキをベルファスト致します。最近、ティルピッツやセントルイスにあやし占有率を取られてベルファスト出来ておりません。ですので、ここはこのベルファストがベルファストしてベルファストでベル☆ベルさせていただきたく…」

 

 

 

 マトモな秘書艦は居ないのだろうか?

 そもそもケーキの前に七面鳥ぐらい食べようぜ?

 ダンケもダンケできっと今頃は汗だくになりながらケーキを作ってるだろうし、まずは夕食を取ってからケーキでも遅くはないんじゃないかい?

 

 

「Mon chou〜!ケーキが焼けたわよぉ〜!」

 

 

 相変わらず、16世紀のやり方でケーキを焼いてくれたダンケママがザラママと共にやってくる。

 2人とも汗だくで煤だらけだが、ダンケルクのケーキの焼き方…轟々と燃え盛る巨大な窯でスポンジを焼くやり方…では致し方あるまい。

 ザラママの方は焼けたケーキにトッピングでもしていたらしく、胸元と口元に生クリームをデコレーションしてやがった。

 つまみ食いしたなこの野郎。

 

 

「食事の準備も大方済んでるわ。ピッコリーノの分は特別に腕によりをかけて作ったから、楽しみにしてて♪」

 

 う、うん、ありがとうザラママ。

 …ところで、"大方済んでる"ってのは、どういう意味?

 

「えっとね、Mon chou。メインディッシ」

 

「皆様!メインディッシュはこれからです!」

 

 ちょっと黙ってて、ベルマッマ。

 七面鳥が足りてない、とか?

 

「実を言うとそうなの。買っておいた分を誰かが食べちゃったみたいで…」

 

「でも安心してピッコリーノ。カラビニエーレが確保に向かってくれているわ。」

 

 そ、そうか。

 それは…よかった……のかな?

 よく分からんが…とりあえずアヴマッマ辺りを呼んできて?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 …………………………………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 カラビニエーレはいかにもポルトガル伝来といった鉄砲を持って、寒い雪山を登っていた。

 クリスマスまでに狩っておいた七面鳥を盗っ人きつねに取られたせいで、カラビニエーレはまた狩りに向かわなければならなかったのだ。

 

 

「こんな冬山に七面鳥なんているんですかぁ!?」

 

「いるとすればこの辺りです。ここにいなければ、もういません。残念ですが。」

 

 

 同行するジャベリンの声を無視して、カラビニエーレは歩を進める。

 七面鳥を探してからもう数時間が経つ。

 流石にこの時期に七面鳥がいるとは思えなかったが、しかし、カラビニエーレは諦めるつもりはなかった。

 指揮官の為、他の皆のため、カラビニエーレは七面鳥を調達しなければならない。

 どことない使命感が、カラビニエーレを突き動かしていた。

 

 

「もう帰りましょうよ〜。七面鳥なんていませんよ。」

 

「諦めてはなりません!皆が自分達と七面鳥を待っているんです!」

 

「そうかもしれませんけど…」

 

「誰かはわかりませんが、最近、鎮守府に栗や小麦粉や生クリームを置いて行ってくれている方がいて、おかげでクリスマスケーキはちゃんと作れそうです。あとは七面鳥だけ!七面鳥だけなんです!」

 

「……うん、それなら…諦めちゃダメだよね!一緒に探そう、カラビニエーレちゃん!…あっ!」

 

 

 ジャベリンが唐突にある方向を指差し、カラビニエーレは振り返る。

 そこにはキツネが一匹いて、口に何かを咥えたまま、ジッとカラビニエーレの方を見ている。

 

 

「真っ白なキツネだ!かわい」

 

「こないだ七面鳥をぬすみやがったゴンギツネめが、またいたずらをしに来よったな、ようし。」

 

「えっ!ちょっ!カラビニエーレちゃん!?」

 

 

 今一瞬だけ作画とCVがにほん昔話になったカラビニエーレはマスケット射撃の名手でした。

 素早く弾丸を装填し、こちらを見たまま動かないゴンキツネに向かってドン、と打ちます。

 ゴンキツネは頭から血を吹き出し、その場にドサッと倒れました。

 

 カラビニエーレとジャベリンは倒れたキツネにソロリソロリと近寄っていきます。

 倒れたキツネを見ると、口元に栗が落ちているのを見つけました。

 

 

「ゴン…お前だったのか……(定期)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 …………………………………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 おい、どうしてくれる。

 クリスマスケーキ重くなったじゃん。

 軽々しく食えるものじゃなくなったじゃん。

 こんな重々しいクリスマス嫌だわ。

 なんで?

 なんでこのタイミングでゴンキツネしたの?

 ねえ?

 なんでこのタイミングで狩りをしようと思ったの?

 買ってくればよくなかった?ねえ?

 こんな事言うのもアレなんだけどさ、そこまで七面鳥に固執したかったわけじゃないんだよ。

 アヴマッマが買ってきてくれたから、結果的には解決したんだけどね…調達方法は考えたくないかな(鎮守府正門前に北連大使館の車が止まってた)

 

 

「坊や。カラビニエーレはあなたや皆んなの為に一生懸命してくれたのよ?」

 

 うん、うん、そうだね、ピッピママ。

 ありがとうありがとうカラビニエーレ。

 

「うあ〝あ〝あ〝あ〝!!!」

 

 カラビニエーレ?

 

「あなだにばわがらないでじょゔね!…なんのえんもゆがりもない〝ッ!…一生懸命ほんとに、少子高齢化ッ、高齢ェェェ者ァアッハァァア!ごゔれいしゃのがだの、ぶあ〝あ〝あ〝あ〝あ〝」

 

 やめろ、カラビニエーレ。

 野●村やめろ。

 キツネ殺しちゃって悲しいのは分かるけど、その泣き方はやめろ。

 兵庫県議員な泣き方はやめろ。

 …ジャベリンもありがとう。

 

「い、いえ…ところで、お聞きしてもよろしいですか?」

 

 どうしたの?

 

「その…ロングアイランドちゃんはどうして吊るされてるんですか?」

 

 ああ、これ?

 えっとね。

 七面鳥つまみ食いしてたの、この娘だったのよ。

 

「我が県ノミウワッハアアアーン!!!」

 

 うるせえ!落ち着けカラビニエーレ!!

 

「じゃあ、七面鳥を盗んだのはキツネさんじゃなくて…」

 

 うん、だからカラビニエーレちゃん絶賛野●村中なんだと思うんだ。

 でね、ベルとダンケがロングアイランドを問いただしてるんだけどね…

 

 

 

「正直に言いなさい、ロングアイランド!証拠はあなたを指し示してるのよ!」

 

「今なら唐揚げくん一個増量中!!」

 

「この映像をご覧になっても、まだシラを切るおつもりですか?これは一昨日の夜、食堂での映像です。」

 

「いいえ、ここはトイレです。」

 

「もう!良い加減にしなさい、ロングアイランド!」

 

「キィィィエエエエエ!!!」

 

「うわぁ…」

 

 

 ドン引きするジャベリン。

 無理もない。

 正直私だってドン引きしたいが、これを超えるドン引きを経験してきたせいで無駄に神経が図太くなってやがる。

 

 お前ら一々時事ネタやらんと気が済まんわけ?

 つーかもう、時事ネタですらないんだけどさ。

 どうせアレでしょ、ロングアイランド。

 朝からこの調子なんでしょ?

 

 

 

 

 

 

 七面鳥のつまみ食いや、ゴンギツネといったトラブルはあったものの、この日の夜にはちゃんと皆んなで七面鳥を食べて、ケーキを食べて、聖なる夜を祝って終えれた。

 来年もこうやって、皆と一緒にクリスマスを祝えたらいいなあ。

 …なんか死亡フラグっぽいな、やめとこう。

 

 

 ああ、そうだ。

 今年はゴンギツネと七面鳥横領の関係でプレゼント交換は無しになってしまった。

 買っておいたプレゼントはどうしたかって?

 そりゃあもちろん枕元の靴下に入れるんですよ。

 

 で、その結果どうなったかと言いますとね。

 

 

……朝起きたら巨大な靴下に身を包んだ全裸のマッマ達に囲まれてましたとさ。

 

 

 

 

 

 

 

 

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