トマス大佐は悪態を吐いた。
ほんの30分前、自宅にいた彼は電話で参謀本部から新たな命令を受け取っている。
"海賊の位置が判明、貴艦隊はウィルソン中将の仇を取れ"
トマス自身、中将にはよく世話になった過去がある。
恩人の仇を討てると息巻いた矢先だけに、ショックは大きい。
「修理にはどれくらいかかる?」
「今は退避すべきだ、あてと一緒にいろ」
「ダメだ!中将の仇を討つ絶好の機会なのに…」
「気持ちは分かるが状況をよく見ろ!中将を殺した海賊共の征伐を任された途端にコレだ!…こんな事言いたくもないが…連中には内通者がいるようだ。」
秘書艦である鬼怒の言う通り、状況をよく見れば、このまま押して通れるというわけではなさそうだ。
彼は今、自宅から鎮守府への移動中に車に狙撃を受け、幹線道路の端から動けずにいる。
幸いな事に、対戦車ライフルの物と思わしき銃弾は彼の頭を捉える事はなく、車のエンジンを破壊するに終わっていた。
続けての狙撃も、伏兵もない。
だが、この事件の意味するところは一つしかない。
トマス大佐もまた狙われているという事。
間違いなく、狙撃とは敵の軍事的意志を遅滞ないし頓挫させるのに効率的な手段の一つだろう。
中隊長を狙撃すれば、中隊が丸々一個動けなくなる。
次級の者が指揮を継いだとして、狙撃兵がいるとなれば指揮を継いだ者はまず狙撃兵への警戒と対処をしなければならない。
当然中隊の軍事的意志は遅滞され、場合によっては頓挫するのだ。
「クソッ…分かった。確かに、死んでしまっては敵討ちもできん。直近の鎮守府の司令は…確かセントルイスファミリア少将だったか?」
「ああ。少将の配下は強者揃いと聞く。彼自身も情報機関時代には名だたる活躍をしたようだ。」
「しかし…遅いな。あの少将ならもう異変に気づいていてもおかしくないのに…」
「少将の憲兵隊ならすぐに対応してくれると思ったが…」
とても恐ろしい集団心理である!
「おかしい…これは、何かがおかしいぞ」
「………え?」
「セントルイスファミリア鎮守府の憲兵隊は大変優秀で、海賊による大規模襲撃の際も3時間以内に撃退したという…」
「そんなに!」
「少将の憲兵隊は旧鉄血親衛隊の猛者が雇われているという。現役時代は"髑髏の悪魔"と呼ばれた連中だ。…なのに、少将の憲兵隊はまだ現れない…これは…絶対におかしい…」
「………」
「何かがあったに、違いない…」
そう、もうお分かりだろう…
誰も憲兵隊を呼んでいないのである!!
…………………………………
いやぁ、申し訳ありません。
大佐からご連絡がないのは不審に思っていまして…ええ、ええ、捜索隊は出していたのですが…ああ、はい、まさかそのような状況とは想像もできず………
トマス大佐は狙撃されてから随分と時間を置いて私に連絡を入れてきた。
何というか…自らの過ちに気づくのに時間が経ち過ぎてしまい赤面している様子が電話越しにも目に浮かぶ。
まあ、私の方と言えば何から何まで掌握していたのだが。
当初の予定では、大佐は今日この日の内に側頭部に14.5mmのどでかい大穴を空けられているはずだった。
だが、ルイスママに諭された私は計画を変更。
…と、いうより私がルイスママの"中にいた"時にピッピママ達がシナリオをそう書き換えてしまっていた。
ママ達…特に、ルイスママのおかげでどうにか理性を保てた私は、今ではルイスママの豊満なボデーに抱えられながら大佐と電話しているあのねルイスママ服を脱ぎ出すのはやめなさいワタクシ今一応お仕事中なんですよ?
『申し訳ありません、少将…ですが、任務は必ず果たします』
いいえ、大佐。
狙撃された以上、あなたに任務を継続させるのは、上官として認められない。
『少将!私は健在です!是非ともウィルソン中将の仇を取らせてください!』
…もし仮にあなたの艦隊が出撃したとしましょう。
『艦隊は士気旺盛でいつでも出航できます!』
あなたの艦隊なら、確かに海賊を蹴散らせるかもしれない。
『ええ!勿論!』
だが、作戦途中にあなたが暗殺される。
『………』
艦隊への指揮は途絶え、KANSEN達は孤立、退くことも進むこともできないまま…海賊の待ち伏せ攻撃を受けるでしょう。
『………』
あなたの代わりの指揮は誰が取るんです?
孤立したKANSEN達の救援は?
秘書艦はあなたが暗殺された直後でも、冷静さを保てますか?
『…きっと無理です。』
では、あなたをこの任務から外せざるを得ない理由はご理解いただけたかと思います。
『はい』
大変残念でしょうが…どうかお気を確かに。
『………申し訳ありません、お手数をおかけします』
いいえとんでもない!
どうかお大事に。
電話を切った後、すでに刺激的な下着姿になったルイスママがラッキー☆ユニオン式抱擁をしてくれた。
私は現在、元のサイズの身体を取り戻しているわけではあるが、しかしながらルイスママの身長は私のそれを軽く超えている。
よってルイスママは恵まれたプロポーションで私を包み込む事ができたし、私の顔面は…いつも通りに…彼女の谷間に納められた。
「ラッキー・ラッキー・ラッキー・ルー♪ミニ・ルーが完全復活してくれて、ママとっても嬉しいわ!ほら、疲れたでしょう?ママの身体で少し休んで♪」
「坊や!私もあなたが元に戻ってくれて嬉しいわ!」
ピッピママが私に明るい笑顔を見せつつルイスママを睨みつけるという高度な顔芸を披露しながら、服を脱いで下着姿になり、ルイスママの方へと飛び込んだ。
私の前半分は既にルイスママに包まれているが、今度は後ろ半分がピッピママに包まれて、私は2人の女性の豊満なボデーに包まれる。
"こんな素晴らしいサンドウィッチを味あわされる私は、きっと特別な存在なんだと感じました。"
「ピッコリーノ!ザラもあやしてあげるわね!」
「ご主人様、次は少々狭くなりますよ!」
次に左右からベルとザラが迫ってくる。
お2人とも、言うまでもなく見事なまでのスタイルをお持ちで、そのスタイルを惜しむことなくこちらへと差し向けていた。
既に下着姿の彼女達は、もう大きいという表現が不適切なほど巨大な双丘をたゆんたゆん揺らしながら走ってくると、さも当然のように私を左右から圧迫する。
"今度は横からサンドウィッチ。
押し当てられるのは、勿論ベル・ザーラ・オリジナル。
何故ならママ達にとって私は特別な存在だからです。"
最後に、今まで別室に入って暗号無線を使っていたダンケマンマがこの混沌の真っ只中へと入ってくる。
彼女は下着姿で私を囲む4人のマッマを見ると、「何よあなた達!私は今の今まで働いてたのよ!」と言わんばかりの膨れっ面をして服を脱ぎ始めた。
私は、何故あなた方は一々下着姿なんていうあられもない姿になりたがるんだと思いつつも、ピッピのすぐ右横に割り込んできた下着ダンケのフレンチアルプスを押しつけられる。
わぁい!ハピネスだぁ!(キチ)
ほらご覧、気づけば私は6方向から馬鹿でかい双丘に囲まれて………ん?6方向?
よし、冷静になろう。
現在、私が確認している下着マッマは5名である。
つまり、6人目はアヴマッマかプリンツェフマッマがどさくさに紛れてきた結果であろう。
言うまでもなく私は変態なので、マッマ達の匂いを嗅ぎ分けられる。
…というより、嗅ぎ分けられるように訓練された。
だってさあ、今の今まで谷間で持ち運ばれてて、密着風呂とか腋の下挟みとかされてたら否が応でもそうなるでしょ。
よし、じゃあ、確認して行こう。
まず正面から。
すーはーすーはー。
うん、間違いない。
これはルイスママの匂い。
次は右後面。
すーはーすーはー…うん間違いない。
これはダンケママ。
左後面。
すーはーすーはー…うん間違いない。
これはピッピママ。
右側面。
すーはーすーはー…うん間違いない。
これはベルマッマ。
左側面。
すーはーすーはー…うん間違いない。
これはザラマッマ。
おやおや?
よく見れば前面はルイスママだけではない。
もはや見慣れてしまったルイスママのブラの隣に、彼女のそれと同じくらい大きなブラが控えてやがる。
アヴマッマやプリンツェフママのそれではない。
何故そう断言できるかと言えば、訓練を(ry
しかしながらなんだこの馬鹿でかい双丘は。
アヴやツェフじゃなければ一体誰だと言うんだ。
仕方ない。
しょうもなく変態チックなのは重々承知しているが、私としては目の前の新出バストが何バストであるのか確かめなければならないのだ。
私は誰のかも分からない新しいバストへと顔を突っ込み、判定を開始した…つまり、すーはーすーはーした。
「やんっ♡」
バストが何か喋ったが、私は気にしていられない。
こ、これはッ!
全く新しいタイプの双丘だ!
何故断言できるかと言えば私が訓練(ry!
いや、「女性の谷間に頭突っ込んで何を偉そうに」と思うかもしれないが、
判定方法は確かに少々アレだが、しかし、おかげで私はこの新しい双丘と見慣れないブラが指し示す意味を判断できる。
こいつは新たな刺客かもしれない。
もう少しでもしたら、短いナイフを私の腹部にでも突き立てないとも限らないだろう。
この場で大声を挙げてもいいが、この新しい胸囲ならぬ脅威に悟られては危害を加えられるかもしれない。
だから私は、できれば私の方からは使いたくなかった方法を用いた。
(ルイスママ、聞こえる?)
(ええ。ミニの方からテレパるなんて珍しいわね…どうしたの?)
(ママの隣に嗅いだ事のない匂いのママがいる。)
(え?…私の隣?……!?)
ルイスママの対応は素晴らしいものだった。
即座に私の頭を谷間に突っ込みながら身を引いて、代わりに恐らく…私は頭を谷間に突っ込まれて見えなかったが…ガバメントをどこからともなく取り出して新たな胸囲もとい脅威へと向ける。
彼女の動きに感づいた他のママ達も同じように、瞬時に身を引いてそれぞれの火器を新出バストへと向けた。
「曲者!?」
「いつの間に!?」
「私達が気づかないなんて!」
「ご主人様!伏せていてください!」
いやねベルマッマ。
こちとらは伏せる以前にルイスママの双丘でラッキールーされて・ルーから伏せ・ルーこともできないんだけどね。
…段々、ルー●柴見たくなってきたな。
ともかく、マッマ達は早くも警戒態勢を取っている。
そのおかげでマッマの輪の中に紛れ込んでいた不埒者の正体も明らかになった。
明るい蒼のショートヘア、髪の毛と同じ色の瞳、シルクを思わせる白い肌を、同じくらい白い軍服に包んでいる。
「……あら。バレてしまってならしょうがないわ。」
どことなくルイスママっぽさを併せ持つ彼女は、私の方へ向き直った。
「貴方が指揮官ね。これは、なかなか…あ、失礼。私は北方連合KGV所属、軽巡洋艦チャパエフよ。これからもよろしく頼むわ♪」
か、
てことはアヴマッマの…
「チャパエフ!やっと見つけました!」
北連版ルイスママないし北連版愛宕お母さんが自己紹介をした時、肩をいからせてこちらへと歩いてくるアヴマッマが見えた。
彼女はなぜか黒くメカメカしいボディスーツを着ていて、黒い仮面に縦のスリットが入った禍々しい仮面を装着している。
…ボンド●ド?
「仕事の手伝いもせずに勝手にあやしですか…あなたは本当に可愛らしいですね、チャパチ。」
「うぅ…ごめんなさい、アヴドルドさん…っ!」
アヴドルドって、誰?
「……さて、ミーシャ。KGVは配置に着きました。ご指示があれば"引き渡し"を支援できますよ。」
仮面を外したアヴドルドがとびきりの笑顔を見せつつそう伝えてくれた。
その隣ではチャパチがガーターベルトを履こうとしている。
ちょっと待てお前ら一回落ち着いてちゃんとやって?
下着姿で勤務しようとか考えないで?
いい加減にしないとパパ棒おっ起てるよ?