「四六時中見てるに決まってるだろ。」
----------ジ以下略
「…きて…おきて、しきかん。」
………はぁぁぁ(ため息)
この間はスズメに起こされて、今日はあどけなさの残る幼女ボイスに起こされるとは。
んだよ、もう朝かよ。
つーか誰だよロリロリ幼女を私の寝室に招き入れたバカヤロウは。
喜ぶとでも思ったのか?
残念ながら私にそっちの趣味はねーよ。
"大艦巨砲主義者"ってのは私みたいな人間の事を言うんだよ。
駆逐艦より幼い幼女見て喜ぶとでも本気で思ったのかね?
もうアークロイヤルの部屋にでもぶち込めよ。
あいつなら涙流して喜ぶだろうから。
はつじょッ…愛しく想う事だろうから。
「おーきーてー、おーきーてー」
たしかに朝を迎えたが、まだまぶたが重い。
ロリロリ幼女を見る気もさらさら起きない。
もう少しくらい放置プレイしてくれてもいいじゃん?
もうちょっと待っててくれてもいいじゃん?
ピッピママなら待ってくれるんだよ?
最初は「坊や、起きて?」から始まり、
「もう朝よ、坊や」からの、
「じゃあ、あと10分待ってあげるわ」、
最後に「お願い、起きて。私の可愛い可愛い坊や」で締めくくってくれるんだよ?
最初っから最後までインスリン注射が必要になるぐらいの甘々ボイス(CV田中●子)で優しく優しく起こしてくれるんだよ?
「ごしゅじんさま、もうあさですよ、おきてください」
ベルか?
おかしいな、今までベルが起床を催促した事なんてなかったのに…いやあるわ。
ピッピママと寝てた時にシーツごとひっくり返されたわ。
でも掛けファストするようになってからはなくなったハズ…
あと、何か声が若干幼くなってるような。
「しきかんくん、ねぼうしちゃダメじゃない。」
「そうよ、しきかん。ほら、ちゃんとおきて。かおをあらって。」
ルイスとダンケ、かなぁ?
いつからベルと同じように幼い声をするようになったんだ?
「ふあ〜あ、よく寝たわ。Mon chou、起きてる?」
ん?んんんん?
ダンケママの声だよな、これ。
「あら、ダンケも起きたの?今朝は冷えるわねぇ〜。指揮官くん風邪ひいてないといいんだけど。」
「おはようございます、皆さま。ご主人様は起きていらっしゃいますか?」
おお、ルイスママとベルママだ。
皆、まだ寝ぼけ眼といった感じで、意識もはっきりしてはいないようだ。
敷きダンケと掛けファスト掛けルイスが意識を覚醒させたとなると、大抵の場合、最後に起きるピッピママが目を覚ます。
「……んん、坊や。私の坊や。よく寝れたかし……………きゃあああああ!!!!」
「きゃあああああ!!!!」
「こ、これはっ!?」
「どういう事!?え!?何!?」
ピッピママを筆頭にマッマ達が驚きの声を次々あげたので、私は春眠暁を覚えずができなくなってしまう。
まだ重いまぶたを無理やり開き、掛けルイス掛けファストの間から外を見た。
はい?
何がどうなったらこうなるんですか?
『饅頭大作戦』というイベントが始まったのは、当時現実世界にいた私の仕事の忙しさは珍しくも最高潮に達していて、アズールレーンのログインボーナスすら貰い損ねていた時期だった。
イベントには勿論参加もできず、饅頭の累計報酬であった『ベルちゃん』を受け取ることもできなかったのだ。
ただ、見た事がなかったわけではない。
イベントを再開催でもしてくれない限り手に入れることはできないとはいえ、演習相手の艦隊に組み込まれていたり、ツ●ッターでも散々取り上げられていたからだ。
だから、朝起きてルイスママとベルママのコーンベルト並みに豊かな双丘の間からベルちゃん(実物)を見たときにも、まあ、意外だったけど格別驚くような事ではなかった。
問題はそれじゃない。
あのさぁ、本編でも○○ちゃんは一人だけなわけよ。
明石と夕張の実験で生まれたベルちゃんただ一人なわけよ。
ただ一人なハズなのよ。
にも関わらず、目を覚ました私は、ベルちゃんの両脇に彼女と同じくらいの年頃の女の子をあと3人は見つけた。
言うなれば…
『ピッピちゃん』、『ダンケちゃん』、『ルイスちゃん』
おいこら。
何しとんねん!!!
何てもの作っとんねん!!!
一体何が起きたらこうなるねん!!!
それも何でこのシュチュエーションで登場すんのお前ら!?
何でマッマ達に囲まれてぐっすり寝てた時に出てくんのお前ら!?
絵面よ絵面!!!
スピー●ーズ2みたくなってんだろうが!!
朝起きたら産まれたての赤ん坊が隣にいて「ヒエエエ」ってなって逃げ出した宇宙飛行士みたくなってんだろうが。
あるいはKANSENとの間に私生児作りまくったゲス野郎みたくなってんだろうがあ!!
大丈夫だよね?
私、昨日ちゃんと寝ただけだよね?
昨日の夜、相変わらず何かカリカリした物が入ってるスパゲティ・ペスカトーレを食べて、ちゃんと別々にお風呂に入って、ダンケのチェロと、ルイスのバイオリンと、ベルのフルートが付いたピッピの子守唄(実質ソロオペラ)聞いて寝ただけだよね?
何か過ちを犯してしまったわけじゃないよね?
マッマ達相手に欲望をぶつけてしまったわけじゃないよね?
ちゃんと理性はなくとも赤ん坊としての矜持は保ってたよね??
「あ、おはようございます、ごしゅじんさま。いま、おこーちゃをおもちしますね」
「しきかんくん、おはよー。」
「あら、すごいぶしょうひげじゃない。」
「しきかん、ひげのシェービングはしんちょーにね?」
なんつーか、マッマ達それぞれをミニチュアサイズにしてみました的な見た目をしたちびっ子達がいる。
ベルちゃんはお盆の上にティーポットとカップを4つ持ってきてくれたのは良いんだけど、もうかなり危なっかしい。
ルイスちゃんは鏡を、ダンケちゃんはシェービングフォームを、ピッピちゃんは安全カミソリを持ってきてくれた。
うんうん、ありがとう。
こういう事言うのもなんだけど、持ってこなくてもいいから一人ぐらい誰かベルちゃん助けてあげて?
今にも落っことしそうだよ、あの子。
「だいじょうぶです!わたしはめいどちょーですので!」
めいどちょー見栄を張るんじゃない!
一歩進むたびにフラッフラして危なっかしいったらありゃしないんだよ!!
ほら、私が取りに行くから、その場でSTAYして、STAY!!
「No wayです、ごしゅじんさま!…あっ!」
「その心意気は立派ですが、次からは複数回に分けて運ぶようにしましょう。仕える相手を不安にさせてしまっては本末転倒ですよ」
あわやお盆をひっくり返すかと思われた直前に、ベルファストがベルちゃんからお盆を取り上げた。
ベルちゃんはちょっとしょげたようだったが、ひっくり返して火傷を負うような事があればそれこそ一大事だ。
ベルファストの判断には感謝しないとね。
まあ、気持ちはありがたく受け取る事にしよう。
ありがとうベルちゃん。
「こらこら、坊やはカミソリなんて使わないわ。」
「しんしたるもの、ひげのそりかたぐらいしらないと!」
「大丈夫よ。坊やにはちゃんと鉄血製シェーバーを渡しているから必要ないわ。第一、カミソリなんて危ないじゃない!」
危ない事はないと思うよ、ピッピ。
なんたって"安全"カミソリなんだからさ。
スウィー●ードットが使うトラディショナルなカミソリじゃないんだかさ。
悪魔の理髪師に顔そりとか頼むわけじゃないんだからさ。
ほら、ミニピッピ泣き出しそうじゃん。
「…せっかく、もってきたのに……」って泣き出しそうじゃん。
別にシェーバーでやろうが安全カミソリでやろうが剃れれば問題ないんだからさぁ。
ね?持ってきてくれたんだから使ってもいいでしょう?
「ダメ!ゼッタイ!!」
あの…麻薬じゃねえんだからよ…
「この前シェーバーじゃなくて安全カミソリで髭剃りしてた時、あなた誤って皮膚を切っちゃったじゃない!ダメよ、坊や!ちゃんとシェーバー使いなさい!」
あの時もちゃんと絆創膏で処置したじゃん。
大怪我したわけでもあるまいし。
「あなたが血を流す分、私たちの親子の絆が流れ出ているのよ!?」
今度はピッピママが涙目になる。
いちいち事にあたる姿勢が重過ぎる。
あまりにも。
その、ちょっと血が出たくらいで親子の絆とかおっしゃるあたりが本当に怖い。
いつの日か輸血するためだけに身体に穴開けられそうで、本当に怖い。
とうとうミニピッピが泣き出してしまい、ミニダンケとミニルイス、そしてお盆を取り上げられてしょげていたベルちゃんもそれに続く。
「え?ちょ、あなた達!泣き止みなさい!」
ピッピママが必死に宥めようと試みたが、時すでに遅し。
ダンケとルイスはどうしていいか分からずオロオロし、ベルファストはベルちゃんを宥めすかすのに必死。
あんたら普段アレだけ私を宥めすかすの慣れてるのに、リアルチルドレンとなると話が違うんだね。
かくいう私もオロオロする事しか出来ない手前何もいえないんだけどさ。
チビッ子達の泣きの四重奏曲が繰り広げられる私の寝室に、突如として爆発音が響く。
見れば、寝室のドアがC4爆弾により最小限に破壊され、サブマシンガンを持ったKANSENが突入してきた。
「ブリーチンッ!!ブリーチンッ!!」
やあ、アークロイヤル。
おはよう。
朝っぱらからなにさらしとんじゃ。
「閣下!実を言うと、今朝からロリッ…んんっ、駆逐艦より幼い子達の匂いがして…」
軍用犬か何かかお前は。
なんなんだ、幼い子供の匂いって。
私の寝室から寮舎のお前の私室までおおよそ3kmはあると思うんだが。
「もしや閣下に重大な危機が迫っているかも、と思ってだな…」
うん、迫ってるよ。
今、目の前になぁッ!!
つーか、どうしてそうなる?
幼い子供の匂いを嗅ぎつけて…これもこれでツッコミたい事が山程あるが…その結果取った行動がどこだかのSAS隊員みたいに私の寝室のドアをプラスティック爆弾で吹き飛ばす事っておかしいと思わなかったのか?
「申し訳ない、閣下!ところで幼女は…いた!!」
おい、お前、今言い直さなかったな…って汚っ!?
うっわ、汚っ!?
何鼻血ぶーたら流してんのよ!?
しかも鼻血っていう出血量じゃないよ、それは!?
お前もしかして朝食に毒でも盛られたんじゃねえの?
黒の組織か何かに生命を狙われてんじゃねえの!?
私の寝室の床に、サイ●ンの湖かってくらいの血だまりを作ったアークロイヤルは、そのホラー感満載の顔面でチビッ子達に近づいていく。
「ああ…愛しい幼子達……怖がる事はない…私が悪の手から守ってあげよう…」
お前の手だよ、悪の手は。
すでにチビッ子達は泣き止んで、突如現れた変態特殊部隊員にドン引きしている。
と言うよりお互いに身を寄せ合って恐怖の表情で震えてる。
おい、やめろ、アークロイヤル、やめてやれ。
「ふははははっ、閣下!何を言う!私が幼女を見て止まるわけなかrギャフッ!!!」
唐突にピッピママの右ストレートを食らったアークロイヤルが、グルグル回りながら部屋の入り口まで吹っ飛ばされる。
ピッピ、ナイス。
「何か…"コレ"をこの子達に近づけちゃいけない気がして……」
それな。
「ご主人様、私としてはこの子達を誰かに預けた方が良いと思います。私達はご主人様の身の回りで手一杯になるでしょうから。」
「閣下!それなら私が責任を持って引き受けよう!安心してくれ!私が毎日毎日お世話してあんな事やこんな事、ぺろぺrギャフッ!」
いつのまにか完璧にリスポーンしていたアークロイヤルが再び吹っ飛ばされる。
頼む、懲りろ、アークロイヤル。
もういい加減に懲りてくれ。
アークロイヤルは論外にしても誰に預けましょうかねぇ。
何かいい案はありませんか皆さん。
「…イラストリアス……イラストリアスにお願いしましょう!ご主人様!」
え!?
「そうね、イラストリアスなら安心だわ!」
「私もベルに賛成よ、Mon chou」
「指揮官くんもイラストリアスなら安心できるでしょう?」
いやいやいやいや、イラストリアスだよね?
会う度会う度、氷の●笑ごっこして誘惑してくるあのシャ●ン・ストーンの事だよね?
気づいたらいつのまにかすぐ側にいて、フェロモン撒き散らしながらこちらの理性を刈り取ってくるスタイルをいつ何時も崩さないあのシャ●ン・ストーンの事だよね??
「あら、指揮官様が私の話をしてくださるなんて…とても嬉しいですわ」
ほらね、いつのまにかすぐ側にいるでしょ?
んでもって黒下着のガーターベルトのストッキングでしょ?
まだ朝の6時半だってのにすでに理性の大収穫祭を始めようとしてんだよこの娘。
「イラストリアス、ちょうどいい所に。この子達を預かってくださりませんか?」
「まあ!可愛い子供達ね!いいでしょう、責任を持ってお預かりしますわ♪」
本当いいの?
本当にこのシャ●ン・ストーンに預けていいの?
「「「「よろしくおねがいします」」」」
チビッ子達もなんで一切の疑問さえ持たずについて行こうとしてんのよ、少しは怪しさを感じなさいよ、どっからどう見ても痴女でしょうがあ!!
「はい、よろしくね。それでは指揮官様、
イラストリアスとこの子達はいつでもお待ちしていますわ♪是非お茶にいらっしゃってください♪」
………行っちゃったよ。
本当に大丈夫なの、あのフェロモンお化けに任せても。
「?…何も不安に感じることは無いと思いますよ?イラストリアスは立派な淑女ですから。」
あのね、ベル。
朝っぱらから紳士の寝室に下着姿で来る淑女っている?
貴女達でさえ、私の寝室で寝るときはパジャマじゃん?
寝るときでさえパジャマじゃん?
朝起きて下着って事もないじゃん?
あの娘朝からフェロモン前面に出してきてるのよ?
一切迷う事なく朝っぱらから理性刈り取りに来てたんだよ、ねえ。
ま、まあ、代案が何もあるわけじゃないし、ベルがそこまで「何が不安なんでしょう」チックな顔をするなら私はもう何も言わない。
イラストリアスを信じよう。
「閣下!イラストリアスより私に預けた方が良いと思わnギャフッ!!!」
お前は寝てろ、アークロイヤル。