バブールレーン   作:ペニーボイス

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軽巡シリアス来た衝撃で書いてるだけの部分がボリシェビキなのでいつもよりもキャラ崩壊大きいかもしれませんがどうかご容赦ください許してくだせえお代官様ならぬならぬおぬしの娘寄越せであえいであえいこの紋所が目に入らぬか目に入ったらおおごとじゃフハハハハハハハ


メイド・イン・アヤス

 

 

 

「ねえ、指揮官くん。」

 

 

ナ●キのジャージを着込んだルイスマッマが、それまでやっていた私のリハビリーテイションの補助を突然止めて、私に話しかけたのは目を覚ましてから3日目の朝のこと。

 

プリンツェフの回復薬の中身についてはあまり考えたくないが、効果は確かに絶大で、この日の朝にはリハビリに取り組めるほど回復していた。

 

自分の四肢の感覚を取り戻すのは、想像以上に疲れる作業でもあった。

ピッピが買ってきてくれたアディ●スのジャージは汗で色が変わっているし、ダンケ提供のヴォル●ィックは既にボトルを一本空けている。

 

 

 

今朝から私に付き添ってくれたのはルイスだけではない。

ピッピとダンケはロイヤルに飛んで帰り、 N長官に辞職届を偽造した事情を説明して辞職届の撤回を求めに行っていたので不在していたが、ベルマッマの方はリー●ックのウィンドブレーカーを着てさっきまで私のリハビリを手伝ってくれていた。

 

私の汗が尋常ではなかったのだろう。

ベルマッマは塩飴とスポーツドリンクを買いに行くと言って離脱し、リハビリ室には私とルイスマッマしかいない状況になる。

まさに、ベルマッマが出て行って1分後。

ルイスは突如として動きを止め、私にこう言ったのだ。

 

 

「私、気づいちゃったかもしれない」

 

な、何を?

 

「指揮官くんに"戻って来て欲しい"」

 

・・・はい???

戻って来いって、どこに???

どーゆー意味???

 

「私の中で、指揮官くんに育って欲しいの」

 

 

 

 

この衝撃の告白が成された時、私は全身の力が抜けて、立つ事も出来なくなった。

ルイスマッマ、そういう不用意な発言は規制対象になりかねないからやめて欲しいんだよなぁ。

『私、気づいちゃったかも』じゃねえよ。

これ以上変な扉開こうとするんじゃねえ。

 

 

もうね、最早驚きもしないよ。

もうね、意外性も何もないよ。

もうね、いずれこうなるんじゃないかとさえ思えてたよ。

 

とうとうそのラインまで来ちゃった?ああそう頑張ってとかそんな感じ。

 

 

「だって…想像してみて?私の摂った栄養が、母子の絆を通してあなたに流れ込んで行くのよ?そして、その栄養であなたはすくすく健やかに育っていくの…。日毎大きくなっていくあなたを感じて、毎日を過ごす…なんて、素敵な事なのかしら」

 

 

ぶっちゃけ、私はルイスにどう返すべきかもはや分からんし、暴走というより壊れてしまったこの母性をコントロールする術なぞ私は知らん。

 

そもそもどうやって私をその母胎へと回帰させるつもりなんだお前は。

 

物理的な壁デカくない?

どっからどう見てもルイスの母胎は30近い成人男性身長162cm体重66kgを受け入れられないと思うよ?

時計の針を巻きもどすか、あるいはタイム●ろしきにでも包み込む気かそれともスモール●イトかルイスぇもん?

 

 

 

 

 

 

ルイスのあまりにも大それた野望を聞いて正直精神的に参っていた時、ちょうどベルがゲータ●ードとヴェル●ーズオリジナルを買ってきた。

お前はヴェル●ーズを塩飴と定義するのかよと思いつつ、ベルの他に2人のメイドさんがトゥゲザってきた事に気づく。

 

 

 

 

あ〜あ〜、どうもどうも、初めまして。

 

ツイッ●ーとかで散々見てましたし。

貴女方の事は存じ上げておりまするよぉ。

でも今更になってひょっこり●んしてくるとは思ってなかったよ、ねえ、シェフィールド。

 

ささっ、遠慮せずに、こちらへ来たまえ、初めましてのご挨拶をしようじゃないか。

 

いやあ、シェフィールドとうとうお目にかかれたんだね、嬉しいよ。

噂に聞く通りじゃないか。

片目が髪の毛で隠れてたりとか、ベルよりもクラシカルなメイド服とか、全体的にクールな雰囲気とか。

 

あ〜、そうそう!

いいね〜、やっぱり聞いた通りだわ〜。

 

初対面のご主人様の目の前で。

C96自動拳銃取り出したねぇ、わざわざその場でクリップ装弾したねぇ、薬室を確かめて装填したねぇ、銃口を私に向けたねぇ。

 

 

ズバァァンッ!!

 

 

ひゅ〜!あっぶねえ〜!!

あ、そうそう、シェフィールド!

これマッマ達にも何度も言ってんだけどさ。

 

ここ病院だぞこの野郎オオオオオオオ!!!

 

 

「あっ、害虫と認識して思わず撃ちましたが…あなたがご主人様ですか。」

 

そうです、たぶん私がご主人様。

で、そのご主人様に7.63mmマウザーぶっ放したお前はシェフィールド。

そこに何の違いもありゃしねえだろおおおがあああッ!!!

 

「違うのだ」

 

ホントね、君、感情を込めるっていう些細な手間さえ徹底的に省くよね?

お前絶対ロンドンの下町育ちだろ?

何事も冷笑的に見ちゃう感じの刺激ックスなジョークが飛び交う街で生まれ育ったんだるぉ?

 

 

ズバァァンッ!!

 

 

撃ったな!?2度も撃ったな!?

親父にも撃たれた事ないのに!!

 

「黙ってください、害虫様」

 

そんな事ばっかり言ってると、シュペルエタンダールでエグゾゼミサイル撃ち込むよ?

 

「………………」

 

わかった、わかった、わぁぁぁかった。

私が悪かった、本当にすまん、ほんの出来心だったんだ、本当にすまん。

 

だから星●さん一家みたいに無言で泣くのはちょっとやめてもらえるかな?

シェフィールド泣くシーンって結構需要あると思うんだけど想像以上に罪悪感だったし、そもそも泣くとも思ってなかった。

 

第一、エグゾゼで沈んだの42型じゃん?

君関係ないじゃん?

マーガレッ●・サッチャーとか鉄の●の涙とか絶対知らないでしょ、シェフィールド?

まだアルゼンチンの事を牛肉の輸入先としか思ってない時代の人でしょ、シェフィールド?

 

「嘘泣きです。残念でしたね、害虫様。」

 

おまえ、この、おまえ、覚えとけよ。

 

 

 

 

シェフィールドとの漫才みたいなやりとりの後、今度は"ベルファスト級超弩級戦艦(何がとは言わない)"から挨拶を受ける。

 

 

「ご機嫌麗しゅうございます、ロブ…」

 

 

え、シリアスさんって案外ファーストネームで来るの?

もっとこう、なんというかこう、誇らしき何たら様とか言うタイプの…シュヴァリエ感丸出しなエロメイドさんだと思ってた(偏見)。

 

そうか、そうか、まあ、ファーストネームも親しみやすくていいよね。

よろしくね、シリアs

 

 

「…、神の恩寵による対外情報顧問官、永遠のご主人様、ロマニ王、イタレリ王、全てのヒスパニアの王およびカスティーリョ領」

 

 

はいちょっと待とうねえ〜。

いつから私はカール五世になったのかな?

いつから私はハプスブルク家の最盛期築いたレジェンド級の人物になったのか?

いつから私はヘンリー8世と駆け引きしながらフランソワ1世と戦い続ける神聖ローマ皇帝になったのかな?

 

 

ベル?ベル?

ちょっとさ、シリアスが私の事をあんな風に呼んだせいで通りすがりの現地民の方が「今すぐヴィーナーベルグから出てけハプスブルク!」とか騒ぎ立ててるから誤解を解いてもらってきてもいい?

 

私はそもそもハプスブルク家の遠い遠い血縁者ですらないし、別にこの街にいたって違法じゃないって言ってきてもらってもいい?

 

ヴィーナーベルグの自治体を尊重してるし、王位継承権を主張するわけでもないって言ってきてもらってもいい??

 

 

 

「これは失礼致しました!では、どのようにお呼びしましょうか…う〜ん」

 

おい、なあ、シリアス?

そんなシリアスな表情でシリアスもクソもない事をさもシリアスかのように考えなくても良いんだよ?

さっきのシェフィールド見てた?

ファーストコンタクトが「害虫様」だぜ?

それくらいの気軽さで行こうぜ?

 

 

「はっ、では、こうお呼びしましょう。」

 

うん、聞いてないか、まあいいや。

 

「輝けるモーン山地の明星にして、不世出の軍人。我らが祖国の英雄にして森羅万象の創設者。全人民に海より深く山より高い慈悲を示してくださる、高邁で英傑なるしょうぐ…ご主人様。」

 

 

共産趣味ェ………

 

普通に呼べない?

そんなカール五世とか金正●とかみたいな呼び方しないと気が済まない?

 

お前さぁ、シリアス。

いい加減にしないと「私が飛行機の原型となる物を作ったんだ!」とか本気で言い出すようになるけどいいの?

「55の大学を同時に首席で卒業した」とか「いつどこで行われた戦争で我が祖国を勝利に導いた」とか「一人で弾道ミサイルを設計・製造・実用化した」とか言い出すけど、いいの?

 

 

「そう言われても納得できます、大元帥様」

 

誰が大元帥や。

わしゃあ退役中佐やぞコラ。

 

「なんといっても…我が子ですから。」

 

「害虫と言えども、息子は息子です。ちゃんとお世話はするのでご心配なく。ハーイヨチヨチイイコデチュネハイハイハイ。どうでしょう?これでも感情を3割加えてみたのですが」

 

 

 

あの、もう、あの、もう、無理。

出会った瞬間ママ堕ちいい加減やめれ。

これ以上ママ増やしてどうすんのよ。

これ以上私を引っ張る人間増やしてどないすんのよ。

 

…………ねえ、ベルファスト。

この…個性的が過ぎるお二人さんを引き連れてきたのは…なんで?

 

「勿論、ご主人様の警護を強化するためです。残念ながら、私達4人ではどうしてもカヴァーしきれない部分が出てきます。もう二度とご主人様には危険な目にあって欲しくありません。」

 

んでも増やす必要は

 

「…この2人はご主人様の警護に最適な理由を

有しています。」

 

その理由って?

 

「たしかに、私達も近接戦の訓練は受けましたが、到底彼女達の練度に及ぶことはないでしょう。この2人がいれば…ご主人様、もう本当に心配は必要ありません。」

 

 

 

かつて4大マッマはSFSというロイヤル指折りの特殊部隊で訓練を受け、その隊長を泣かすぐらいの練度がある事が証明されている。

そのマッマ達を上回るというのだ、ぜってえヤバたん。

 

 

 

ふと、背後で殺気を感じ、私はさっと振り返る。

そこにはドス黒いオーラを纏うルイスマッマがいた。

 

 

「…何人ライヴァルが増えようと…我が野望、必ず果たしてみせる」

 

信長かお前は。

信長の●望かお前は。

今から鉄砲でも持つの?作んの?使うの?

 

まあ、好きにすればいいけどさぁ。

私を挟んで姉川の戦いとか、ぜってえやめろよフリじゃねえからな。

 

 

 

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