バブールレーン   作:ペニーボイス

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初のNTR(意味深)です。
特にお食事中の方、ご注意ください。


…トゥンク

 

 

 

 

 

 翌朝、私はルイスの谷間とピッピの谷間とダンケの谷間とベルの谷間に挟まって寝ていた。

 マッマ達は4人がかりで豊かな母性を押し当てながら寝ていたのだ。

 赤ん坊が窒息するかもとか、そういう考えはないらしい。

 おかげで朝目覚めた時には凄まじいまでのマッマ臭に包まれていたし、特にルイス臭は私が目を覚ました直接の原因である。

 まだ眠気まなこの私が、ルイスベッドから転がり落ちてしまい、ルイスのクソエッロい腋の下へと落着したのだ。

 

 いつもの5倍くらいのルイス臭のせいで簡単に目が覚めたし、それが原因でマッマ達も目覚め、そして揉め始めてしまう。

 

 

「…っ、おはよう、坊y………ちょっと!ルイス!何故ちゃんと坊やをホールドしないの!」

 

「んんん…あっ、あれっ!?指揮官くん!?何で落ちちゃってるの!?」

 

「これがもし貴女の腋じゃなくて床だったりしたらどうするのよ!Mon chou怪我してたかもしれないわよ!」

 

「ご主人様を適切に保護できないのであれば…セントルイス、貴女には親権の放棄も視野に入れていただかなければ(ニタァ)」

 

「ウゥッ。そんなの嫌ぁ。」

 

 

 厳し過ぎない?

 つーかもうこの一瞬一瞬気を抜けないみたいな空気も、疲れない?

 おっちゃんもう疲れたわ、もういいわ、もう十分だわ。

 何でこんな訴訟合戦みたくなり始めてんのよ。

 もうちょっとライトに行こうぜ?

 いくらなんでもドロドロし過ぎてっからよぉ。

 

 

「坊や、ごめんなさい。私がちゃんと目を光らせていれば…」

 

 そういうのもういいから。

 寧ろ24時間ガン見されてる方がキツいから。

 

「Mon chou?ルイスで不安なら、いつでも私のお腹の中に飛び込んできて?」

 

 いや、大丈夫だから。

 君達もルイスを責めないであげて?

 お願いだから。

 つーかそもそもほぼ一日中誰かの胸の中にいるのに今 更…………胸じゃないのね。

 寧ろそっちの絵面が想像できねえよ。

 

「さあ、セントルイス。せめてもの情けです。どの首輪がいいか選びなさい。」

 

「ハァ♡ハァ♡」

 

 

 ベル、ちょっと落ち着け。

 それとルイス、発情すんじゃねえ。

 まだ平日の朝が始まったばかりだって言うのに、私はもう疲れてる。

 和やかに行こうぜ、お前ら。

 せっかく平穏な日々を手に入れたのに、そんな調子じゃ3日持たねえぜ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 3時間後、私は朝感じたストレスの数百倍のストレスを感じていた。

 原因は一本の電話で、相手はある海軍中将だ。

 現在私の直接の上司にあたる男なのだが、非常に厄介な人物で、常に黒い噂が絶えない。

『数々のKANSENを毒牙にかけた』とか『手段を選ばない』とかしょっちゅう聞く。

 だからその中将閣下から電話がかかってくるだけでもストレスだし、しかもその内容が『先日の輸送艦隊護衛任務失敗の件』だったのは殊更にストレスでしかない。

 

 

 

 

『君の艦隊は簡単な輸送艦隊護衛任務をしくじった。どういうことか分かるね?』

 

 簡単とはおっしゃいますが、根本的な情報に誤りがありました。

 雷装攻撃機どころか敵の航空戦力についても不正確な情報でした。

 

『なんだね?私の情報が悪かったと言いたいのかね?』

 

 そういうわけではなく、情報に誤りがあった時点で…

 

『言い訳を聞きたいわけじゃない。なあ、君。君自身、あまり幕僚から良く思われていない事は自覚してるんじゃないのか?』

 

 ………

 

『情報畑の青二才がいきなり少将なんていう階級をつけているんだ。君の敵はあまりに多い。』

 

 つまり、何をおっしゃいたいんでしょうか?

 

『私の一存で、君の失敗を取り消せる。勘違いしないで欲しいが、私は君に同情しているんだ。情報畑の人間なら、多少上手くいかなくても自然な事だからな。しかし、現実は厳しい。』

 

 お気遣いありがとうございます。

 せっかくのご厚意はありがたいのですが、やはり私も海軍軍人である以上は規則に従った処罰を受けねばなりません。

 

『志は立派だが、幕僚は君を追い立てる事だろう。なぁに、そんなに大した手間でもないし、私がもみ消してやる。ただ、少し…人手が必要でな。』

 

 

 

 うわ、出やがった。

 こんな典型的なウスイ=ホン展開ある?

 もう下心が見え見えっつーか下心しか見えないよ。

 

 

 

『君のところのKANSENを、私の補佐というところで一名派遣してくれ。そうだな…ベルファストかセントルイスあたりが良い。』

 

 大変失礼ですが、お気遣いはご無用です。

 

『ふむ………。』

 

(ふう、やっと諦めたか。)

 

『ではこうしよう。これは命令だ。』

 

(職権濫用か〜い)

 

『私にかかれば規則に基づいた命令を作成するのは容易だし、命令に背く君を幕僚達は喜んで狩り立てるぞ?』

 

 ………

 

『心配はいらん、ただ1ヶ月ほど借りたいだけなんだ。』

 

 

 

 

 むう、ここまで来たら仕方ない。

 このゲスクズクソ野郎の言う事が決して真実だとは思えないが、命令への造反となれば最悪銃殺が視野に入る。

 うわぁ〜、嫌だなぁ〜。

 1ヶ月もかよぉ〜。

 

 

 あ!そ〜だ♪

 

 

 

『どうだね?派遣する気になったかね?』

 

 …そういうことあれば致し方ありません。

 分かりました、一名だけ派遣します。

 ただし、ベルファストとセントルイスは現在重要な職務にある為派遣できません。

 

『そうか…なら、誰を寄越す?』

 

 

 私が派遣するKANSENの名前を告げると、あのゲスクズクソ野郎は喜んだようで、電話越しとはいえニンマリ笑っている様子が分かる。

 

 中将閣下は納得した様子で続けた。

 

 

『うんうん、大変よろしい。もみ消しの件は任せておきたまえ。』

 

 ええ、どうぞよろしくお願いします。

 

 

 

 相手が電話を切るのを待ち、私も受話器を置く。

 するとすぐにルイスが私を挟む乳圧を高めて、咎めるような口調で責めてきた。

 ピッピもダンケもベルも咎める視線を私に向けている。

 

 

 

「見損なったわ、指揮官くん!あんな海軍中将なんか沈めちゃえば良いじゃない!」

 

 あの、ルイス?

 

「指揮官くんならMI5時代のコネクションでどうにかしちゃえるでしょ!」

 

 ルイ…

 

「私そんな子に育てた覚えはないわ!今すぐに電話して取り消しなさい!」

 

 ル…

 

「聞かないっ!聞かないもんっ!指揮官くんが考え改めるまで、私…ぐすっ…東煌ドレス着て引きこもるわ!えぐっ…もう自由に出歩けるとか思わないで!指揮官くんが反省するまでラッキールールールールールールールールールールールールー」

 

 ルイスゥゥゥウウウ!!!

 話を聞いて、頼むから!!!

 

「…やり直し」

 

 ルイスマッマ、話を聞いてくだちゃい。

 

「なぁに、指揮官くん?」

 

 海軍の管轄には流石にMI5も手を出せないし、アレもアレで古狸だろうから"保険"は絶対にかけてある。

 

「………そうかもしれないけど」

 

 私だって辛いけど、"彼女"なら大丈夫だよ。

 

「えっと…ごめんなさい、指揮官くん。誰を派遣するのか聞いてなかったわ。」

 

 うんうん、いっちゃん重要なとこ聞いてなかったんだねまあいいや。

 

 ………レパちゃん呼んできて?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 知ってる方もいるかもしれないが、当鎮守府のレパルスは普通のレパルスではない。

 

 "GOD MATHER"という二つ名で呼ばれ、バーサーカー級の戦闘力と、拗らせまくったヤンデレの化合物である。

 

 要するにヤバい奴。

 

 

 

 

 だから、私も油断していたのかもしれない。

 

 レパルスを派遣して3時間後…昼食のミルク・イン・ザ・哺乳瓶をピッピに飲ませてもらっていた時。

 

 

 私は絶望した。

 たった3時間で帰ってきた彼女と一緒にいるのはクソ中将。

 変わり果てた彼女と、得意満面の笑みを浮かべるゲスクズクソ野郎海軍中将。

 

 信じていたのに…

 

 なんという事だ。

 

 たった3時間で堕ちてしまったのだ………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ………海軍中将の方が。

 

 

 

 

 

「くくくッ、どうだ?君の可愛いレパルスを、立派な私専用女王様にさせられた気分は?」

 

「勝手に喋んな☆」

 

 バキィッ

 

「ピギィッ!!」

 

 

 

 あのね、もうどっから突っ込んでいいか分かんないんだけどさ。

 

 レパちゃんさあ、そのボンテージ服と女王様仮面と鞭と鎖付きの首輪どっから取ってきたの?

 

 あと、そこでパンイチ四つん這いになってる変態は本当に海軍中将?

 背中とか腕とかにロウ垂らした跡が残ってんだけど、本当に海軍中将?

 レパちゃんに足蹴されて喜んでるように見えるんだけど、本当に海軍中将?

 

 

 

 …はぁぁぁ、あのさぁ。

 

 

 連れて帰ってくんじゃねえよおおおお!!!

 

 

 いやね、確かにね、望んだよ?

 レパちゃんがゲス野郎更生させてくれると思って信じて送り出したよ?

 でもこれは予想の斜め上過ぎるわ!!!

 別の意味で裏切られたわ!!!

 調教されるどころか調教してんじゃねえよ!!!

 つーか海軍中将、アンタもアンタで3時間で堕とされてんじゃねえよおおおおお!!!

 

 

「いいじゃん☆いいじゃん☆ちゃんとお世話して散歩もするからさ☆」

 

 

 散歩すんじゃねえええええ!!

 鎮守府名物クラスの恥晒しを四つん這いで散歩させんなよ!!

 近隣住民からいらない誤解招くだろうが!!

 そもそも初老の中年オヤジをペットとして飼うんじゃねえ!!!

 今すぐに野に返してこい!!!!!

 

 

「えぇ〜。この子、結構いい子なんだよぉ〜?」

 

「(…トゥンク)」

 

 

 ときめいてんじゃねええええ!!!

 お前明らかにマウント取る気満々だったのに何3時間でマウント取られてんのよ!?

 そいでもって今恥辱の極みタイムのハズなのに何で喜んでんのよ何で新しい扉自分から開いてんのよ!?

 

 

「ヤッホー!首輪↑↑首輪↑↑首輪↑↑首輪↑↑首輪↑↑首輪↑↑〜〜〜!!!」

 

 

 おい、誰かベルを鎮めてやってくれ!

 レパちゃんがマゾ中将に首輪なんか付けたもんだからメルトダウンしちまったじゃねえかよ!

 なあ、なあ、ルイス!

 ベルに首輪つけてもらおうとすんな!

 お前は黙って東煌ドレスでも着ててくれ頼むからッ!!!

 

 

「m…Mon chou、正門から非常事態の電話が来てるわ。映像が出るそうよ?」

 

 

 ダンケにそう言われ、私はピッピに頼んで執務机の上にあるモニターをつけてもらう。

 そこにはタウンズと思わしきKANSENがいて、悲痛な叫びを上げていた。

 

 

 

『返せっ!返してよぉっ!アタシの中将を返せよぉっ!』

 

「…あぁ、タウンズ…すまない…お前への愛は本物だったけど、ロウソクの悦びを知ってしまった以上…私ッ」

 

「だから〜、勝手に喋んな☆」

 

 バギィッ!!

 

「プギィッ(トゥンク)」

 

「首輪↑↑首輪↑↑首輪↑↑〜!!!」

 

「指揮官くん、見てぇ!ベルに新しい首輪つけてもらったの♪………ごめんね、ヘレナ。私、可愛い息子の奴隷になっちゃうわ…」

 

「ダンケルク、ちょっと坊やをお願い。私、吐き気がしてきちゃった。」

 

 なあ、ダンケルク?

 

「………な、なぁに、Mon chou?」

 

 頼みがあるんだけどさ。

 

「どうしたの?」

 

 ………

 

 ………お腹の中に飛び込んでいい?

 あと80年くらい。

 

 

 

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