仕事のストレスでやけ酒→寝て起きて出勤
を繰り返してたらこんなにも日が立ってました。
北原伊織が大学を通う間一緒に暮らす事になった。
従兄とはいえ異性との同棲に友達から大丈夫かと心配され、たまにお兄ちゃんも家に泊まる事があるから平気というと遠い目をされたのは何故だろう?
それから時が流れて入学式前日。
今日から伊織が家に来る。
気付けば早歩きで歩いてて心臓が少し煩い。久々に会うから緊張してるのかな?
家に入る前に軽く深呼吸をして一応身嗜みを整えよう。
うん、大丈夫。ただいm―――
「っしゃぁああ!! なんぼのもんじゃぁあああ!!!」
「やるじゃねぇか伊織!!」
「3人抜きとは恐れ入ったっ!」
「早く負けて俺の[自主規制]をお披露目したいです!!」
家に入ると従兄がパンツ一枚で先輩方と飲み明かしてた。
十年振りの再会がこれって……
次の日、予想通り伊織は
他人の振りを決め込もうと思ったけど、ガイダンスが終わるのと同時に向こうから話しかけてきたので仕方なく話しを聞いてると
「服を脱ぐか、家まで連れて行ってくれ!!」
従兄とはいえ、半裸の変態に問答無用で防犯ベルを鳴らした私は悪くないと思う。
あの後直ぐに警備員の人が駆けつけて、伊織は凄い速さで逃げて行った。
今日はもう疲れた。真っ直ぐ帰りたい。
けど、お父さんから『
正直、乗り気じゃないけど行った振りをしたところで先輩方はウチのお店に入浸ってるから直ぐにボロがでちゃう。
ふと時計を見ると新歓までまだまだ時間がある。
気分を入れ替えるついでに色々見て回ろうかな。
そう思っていた数十分前の自分を殴りたい。
「ねぇ君可愛いね」
「ウチのサークルに入らない。いや、入ろうぜ」
結構です。
「そう言わずにさ」
「これから新歓あるからさ、それだけでも来なって」
いえ、人を待たせてるので
「お友達? ならその子も一緒でいいからさ」
…やっぱり図書館で大人しくしてればよかった。
「いいから来いよ!」
っいい加減に
伸ばされた手を振り払おうとしたら後ろから掴まれた。
新手!?
咄嗟に身を捩ろうとしたけれどそれよりも早く腰に手を回されて抱き寄せられてしまう。
この体制じゃあ逃げられない。なのにどうしてか不快な感じがしない。
もしかしてと思いそっと視線を上に向けると
「あんまりウチの子を困らせないでくれるかな?」
全く笑ってない笑顔を浮かべるお兄ちゃんが居た。
―――
――
―
Q.可愛い妹分がナンパにあってたらどうしますか?
A.撃退一択だろ常考。
と言っても
大学の敷地内だから下手すると俺が捕まってしまうからな。
だから、懇切丁寧にお話しする事にした。
今現在、付近に半裸の男が自分好みのイケメンから服を剥ぎ取ろうと潜伏している。
可愛い妹分がそんな大学に通うのは心苦しい。
だから探してたんだ。
生贄を
って言ったら帰ってくれたよ。
本当だよ? 蹴りから始める交渉術なんてしてないよ?
他には“剥ぎ取られたらナニをされるかわかったもんじゃないね?”とか“もしかしたら後ろが
コホン、失礼。
とにかく、ナンパ野郎を撃退し、今は虫避けも兼ねて千紗をPaBのブースまで連れてってる最中だ。
「あ、あのねおにぃ……ケイさん」
ん?
「…ありがとう」
どういたしまして
「でもどうして大学に? 仕事は?」
今朝、奈々華から『伊織が寿たちに連れられてたまま返ってこない』ってメールが来てな。
大学内のどっかで飲み明かして半裸でいるだろうから昼休みにちょっと会社を抜け出して入学祝いを兼ねて俺の服を渡しに来たんだよ。
「…ふ~ん」
? どうした千紗。急に不機嫌になって?
「…別に」
コラコラ脹れっ面しないの。可愛い顔が台無しだぞ?
大学祝いの事か? それならこの間千紗にも渡したろ?
「……お兄ちゃんのバカ」
ゴハッ!? 久々のお兄ちゃん頂きました。
効くねぇ~。
なんてアホな事をしてたらPaBのブースに辿り着いた。
「あ、千紗ちゃんにケイ君!」
よっ奈々華。
寿に時田も久しぶりだな。
「お久しぶりっす彗さん」
「今日は仕事休みなんですか?」
野暮用でちょっと仕事を抜け出してきた。
千紗とはついさっきそこであって一緒に着たんだよ。
「なるほど、じゃあ彗さんもこれから一緒にどうです?」
「ここは俺たちの奢りです」
いや、この後まだ仕事があるから帰るよ。
「そうは言わずにぜひ!」
「この水を
…もしその水が可燃性のモノだったら、今後ウチの店に来ても割り引いてやんねぇぞ?
「おっと寿、その水俺にくれや! 喉が渇いて仕方がねぇんだ!!」
「いいぞ時田! ぐっと飲んでくれ!! まだまだあるぞ!!」
ったく……奈々華。
「なにケイ君?」
もう上がるだろ? 途中まで送ってく
「…じゃあお言葉に甘えちゃおうかな」
おう、そうしろそうしろ。
「千紗ちゃん、遅くなる前に帰ってくるのよ」
「うん、わかっった。…ケイさん、さっきは本当にありがとう」
いいってことさ。
んじゃ、またな。
「うん、また」
千紗たちと別れて駐輪場に向かうと停めてあったバイクを回収。
後ろに奈々華を乗せて桜並木をゆっくりと下ってく。
それにしても…
「こうして一緒に帰るのって久々だね」
奈々華も同じことを思ってたらしい。
学生の頃はいつもの事だったけれど社会人になってすっかり無くなってしまった。
互いに別々の仕事先に就いた事もだが、それ以上に俺が勤め先の近くに引っ越したせいもあるだろう。
少しだけ感傷に浸ってるとちょっとした段差に躓いて、後ろから小さな悲鳴と共に身体にギュッと抱きつかれた。
そうすることでたわわな果実が背中に押し付けられ、ゴリゴリとナニカが削られていく。
いかん、せなk…じゃなくて運転に集中集中。
「……ねぇ、ケイ君」
なんだ?
「どうして、ケイ君から千紗ちゃんの香りがするのカナ?」
…あ
「あ?」
その、これはだな千紗を抱き寄せたときに両脇腹が圧迫されるぅぅぅぅううううう!!??
「へぇ~千紗ちゃんを」
いや、ホントやましいことがなかったこともないけれどそれは俺じゃなくて別のやつであだだだだだだだだっ!!?? 骨が骨がミシミシとぉっ!!??
何処にそんな力があるのか、道中俺の腹は蛇のように締めあげられ続けるのであった。
【オマケ】
「「ウェルカ~ム!!」」
「計ったな北原!!??」
「(ふぅ…生贄を捧げたからこれで一安心だな。今のうちにこっそり抜け出して…)」
「…伊織」
「ち、千沙!? (マズい、さっきの事まだ怒ってるよな~)えっとだなさっきは―」
「ん…」
「えっと千沙さん、その見た目2Lの烏龍茶は…」
「…ケイさんから伝言。『飲みきらなかったら
「北原伊織、いっきしまぁぁあああす!!!」
何だかんだあったが無事3人がPaBに入る事が決まったそうな…。