天才の全力   作:あしがかり

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面接

 試合は最後までしっかりとプレーすることが出来た。次は面接なので気を抜かずに行きたい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 面接短すぎ!

 エスぺリオンに対する印象を答えるだけで終わってしまった。途中で不思議な質問があったが、たぶん普通に答えることが出来ていたと思う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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【月島】

 青井君達の面接が終わって、今日の目玉の小林君の面接の時間だ。彼は礼儀よく部屋に入ってきた。

 

 

 

「うちのユースはどうだった?」

 

 今回の面接の質問はたったこれだけ。僕としてはいろいろと聞きたいことがあったんだけど、それは彼が入団した後に取っておこうと思う。

 

 さあ、彼の目にうちのユースはどう映ったかな?

 

「正直、あまり強いとは感じませんでした。ポジションコンバートをしていたというのもあるとは思うのですが、個人レベルもそこまで高くはなかったです。もちろん何人かレベルの高い選手はいましたが、ほかの選手とレベルがあっていないことからか、脅威は感じませんでした。ポジションコンバートしていない状態の本来の力を発揮した選手と戦ってみたいと思いました。」

 

 わお、青井君と真逆の回答だ。少し厳しすぎる言葉な気もするけど、彼のレベルからしたら仕方がないのかな。彼はBチームじゃ満足できないかもしれないな。

 

「今までで一番記憶に残っているプレーは何だ?」

 

 ん?

 この質問は今までになかったな。何を聞きたいのかな?

 

「…小学生のとき、初めてゴール前でパスをもらい、ゴールを決められなかったプレーです。最高のパスをもらって決められなかった体験は、今でも時々夢に出ます。」

 

 あれだけのプレーが出来るなら数々のゴラッソがあったはずなのに、小学生の時のプレー、しかも失敗したプレーが記憶に残っているなんて不思議だな。

 

「よし、これで質問は終わりにする。」

 

「ありがとうございました。失礼します。」

 

 

 

 

 

 最後までしっかりと礼儀正しかったな。それにしても・・・

 

「福田カントク、最後の質問は何だっただい?」

 

「あー、あれは確認がしたかったんだ。」

 

「確認?」

 

 彼だけにしたかった確認とは何だろう?

 

「小林は、すべてのプレーが全体的に高レベルでまとまっていた。現時点でAチームで問題なく戦えるほどにな。でも、それにしてはおかしいプレーがたくさんあった。」

 

「おかしいプレー? 

 確かに、あれだけオフェンシブな選手がディフェンスをしているのには違和感は感じたかな?」

 

「それも違和感の1つだ。ディフェンスのレベルも高かったが、明らかにオフェンス向きの体型だった。でも、それだけじゃない。一番の違和感はパスだ。」

 

「パスも足元に届く素晴らしいものだったじゃないか?

 でも、言われてみると走らせるパスが少なめだったかな」

 

「俺はあのパスに遠慮を感じた。『このくらいならとれるか?』と試すようでもあった。そこであれだけのレベルにいながら、周りに合う選手がいなかったんじゃないかと思ったんだ。予想通り、小林が印象に残っているプレーはかなり昔のものだった。中学では思うようにプレーできなかったんだろう。」

 

さすが…。全然気づかなかったよ。福田カントクには何が見えてるんだろう…。

 

「その上、小林は完璧主義者だ。小学校の頃の失敗体験を面接で一番の思い出として話す位だからな。ここまでの情報から、小林は味方の選手に軽蔑を覚えているんじゃないかと考えた。」

 

「軽蔑?それは何でも…。うーん…。でも、青井君のプレーを見て顔を輝かせているように見えたときもあったよ?」

 

「今までの味方に軽蔑を覚えてた分、味方の良いプレーが嬉しかったんだろう。しかし…。」

 

「まだ何かあるのかい?」

 

「パスだけじゃなく、全体的に遠慮しながらプレーをしているようにも見えた。ドリブルも控えめだったし、フェイントも見せつけるように行っていた。もしかしたら、まだ本気を出していないのかもしれないな…。」

 

 え?

 あれだけのプレーをして本気じゃない可能性があるだって?

 そうだとしたら、Aチームで戦えるどころじゃなく、プロにだって…。

 

「ま、俺の考えすぎかもしれないけどな。これからのプレーを見て判断していこう。」

 

「うん、小林君は文句なしの合格だね!」

 

 これからの小林君の活躍が楽しみだね!

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