バカとテストと僕たちの楽園   作:ウォーズ -IKUSA-

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こんにちは・こんばんは、エクシリオンです。
意外と早く書き上がったので、投稿しました。

第19話です、どうぞ!


第19話 妨害と来訪者

省太side

 

 

1回戦が終わって、教室に戻る途中だった。

 

秀吉「明久、省太、渚よ! ここにおったか!」

 

秀吉が俺たちを探していたらしく、急いで駆け寄って来た。

 

渚「秀吉、一体どうしたの?」

 

秀吉「実はの……、営業妨害なのじゃ」

 

明・省・渚「「「営業妨害?」」」

 

秀吉「(コクッ) 実際に見た方が早い、教室に戻るのじゃ!」

 

明久「それならグズグズしてられない、急ごう!」

 

俺たちは秀吉の後に続く。教室に着いて、秀吉が中を覗き込む。

 

秀吉「うむ、あやつらじゃ」

 

秀吉が指差した方向には、中央の席に2人の男子生徒が居座っている。ひとりはソフトモヒカン、もうひとりは丸坊主頭が特徴的だ。

 

省太「あの2人は?」

 

康太「……3年生の常村勇作と夏川俊平。他の生徒は常夏コンビと呼んでる」

 

省太「よりにもよってウチの生徒、それも最上級生かよ……。雄二はよく我慢してるな。お前のことだからシメると思ってたけど」

 

雄二「本当はボコボコにしたいけどよ、他の客のイメージダウンになるから手を出せねーんだ」

 

こっちから手を出せば、客の入りや売り上げにも響く。迂闊に手を出せないのを良いことに件の常夏コンビは、

 

常村「こんな不味いモン食えっかよ!」

 

夏川「料理来るの遅いわ、食いもんは不味いわで最悪だな!」

 

常村「まあ仕方ねぇか、“Fクラス”だしな」

 

夏川「底辺クラスにふさわしいよなぁ」

 

などと大声でのたまっている。雄二もそろそろ我慢の限界に達したようで、

 

雄二「コイツら、ぶっ飛ばすか?」

 

臨戦態勢に入った。そのとき、常夏コンビの後ろにいる人物に気付いた俺は雄二を引き止める。

 

雄二「なんだよ省太」

 

省太「俺たちが手を下すまでもないぜ、雄二」

 

雄二「どういうことだ?」

 

省太「アレを見ろ」

 

俺が指差した方向をみんなが見る。そこには常夏コンビと同じく、3年生の男女がいた。

 

???「常村くん、夏川くん?」

 

常夏「「ああ? 誰だテメ……え?」」

 

???「何をしているのです?」

 

常村「だ、代表……、小暮……」

 

夏川「こ、これは……、その……」

 

高城「あなた方は最上級生であるというのに……。自分の行いが恥ずかしいと思わないのですか?」

 

常夏「「うう……」」

 

この男子生徒は、3年生首席の高城雅春先輩。去年、俺たち3人がお世話になった人だ。さっきまで威勢の良かった常夏コンビが、まるで別人に見える。

 

高城「ここでは何ですし、場所を変えましょうか。葵さん、私はこの2人とお話をして来ます」

 

葵「ええ。お願いしますわ」

 

女子生徒の方は小暮葵先輩。この人も高城先輩と同じく、お世話になっている。時折俺たちをからかうという困ったクセがあるが、面倒見のいい先輩だ。

高城先輩は一礼し、常夏コンビと共に教室を後にした。

 

明久「店内のお客様、お騒がせして大変申し訳ありませんでした。ただ今いらっしゃるお客様は3割引で対応致します!」

 

客C「ありがとう!」

 

客H「これが不味いって、アイツらおかしいだろ」

 

客K「少なくとも、ここにいる全員はアンタたちの味方だ」

 

客E「あんなのに負けずに頑張れよ!」

 

周囲の客が口々にこう言ってくれて助かった。この騒ぎはあの2人が起こしたとはいえ、その後のアフターケアは大事だ。

 

葵「お久しぶりですね明久くん、省太くん、渚くん」

 

明・省・渚「「「こちらこそお久しぶりです、葵先輩」」」

 

葵「Fクラスに行ったと聞いて様子を見てみましたが……、いらない心配だったようです。模擬店もとても良いですね、常夏コンビ(あのバカ2人)がいなければもっと良かったでしょうに」

 

明久「容赦ないですね……」

 

葵「事実を述べたまでですわ」

 

辛辣だが、常夏コンビの暴挙を見た後だと流石にこれは、葵先輩に同意だ。

 

葵「ところで、3人は試験召喚大会に出場していますか?」

 

明久「(コクッ) 渚は他の生徒とペア組んでますけど」

 

葵「そうですか。もしあなたたちと戦うとしたら、決勝かもしれませんね」

 

明・省・渚「「「は、はい……」」」

 

葵「頑張って勝ち残ってくださいね? ではごきげんよう」

 

そう言って葵先輩も去って行った。

 

雄二「なぁ明久、省太、渚。さっき出て行った上級生と親しそうだったが、知り合いか?」

 

渚「1年生のときにお世話になった先輩だよ」

 

明久「今もお世話になっているけどね」

 

雄二「Aクラスの上級生と知り合いだなんて、お前ら何気にすげぇな……」

 

葵先輩との関わりを聞いて、雄二はまたしても感心していた。

 

 

省太side out

 

 

 

 

 

 

 

明久side

 

 

あの妨害行為から1時間程度経った。開始時とは打って変わって客の入りが緩やかになっている。

 

サヨ「おかしいね。これからがピークなのに、お客さんが少ないよ」

 

瑞希「そうですね、サヨちゃん」

 

美波「これまで来たお客さんは満足していたでしょう?」

 

省太「違うぜ美波。1組だけいただろ、不満だったヤツらが。もっとも、アレはイチャモンだったけどな」

 

渚「常夏コンビ?」

 

省太「ああ。多分だけど高城先輩に油を搾られた腹いせに、また嫌がらせをしてるんじゃないのか」

 

明久「それはあり得そうだね」

 

こんな話をしていると、1組のお客さんが来店する。

 

『『『『いらっしゃいませ!』』』』

 

来店して来たのは小学生くらいの女の子と、僕たちと同年代の少女だった。

 

???「お姉ちゃん! 遊びに来たよ♪」

 

美波「葉月?」

 

美波以外「「「お姉ちゃん?」」」

 

小学生の女の子は葉月ちゃん。美波の妹で、僕たちはぬいぐるみを買うのを手伝ったのがきっかけで知り合った。

 

美波「それで、一緒に来たこの子は誰?」

 

葉月「このお姉ちゃんも文月学園に知り合いがいるって聞いたから、一緒に来ることにしたです!」

 

葉月ちゃんはこう答えたが、みんな首を傾げている。ただ、省太とサヨちゃんは違っていたらしい。

 

サヨ「もしかして鈴音ちゃん?」

 

鈴音「久しぶりね、サヨ」

 

サヨ「うんッ♪ ほら見て省太くん、鈴音ちゃんだよ」

 

省太「お、おう……。久しぶりだな鈴音、元気か?」

 

鈴音「ずっと会いたかった……。私の婚約者(フィアンセ)……」

 

鈴音以外『『『『え!!??』』』』

 

 

……一瞬、時が止まりました。

 

 

省太「ちょ、ちょっと待て鈴音!」

 

 

 

 

※しばらくお待ちください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜10分後〜

 

 

両端のもみ上げを結んだロングヘアーが特徴的なこの少女は、朝木鈴音ちゃん。彼女もまた、省太とサヨちゃんと同じ小学校出身で特にサヨちゃんと仲が良いようだ。省太に対するあの発言は、当時2人だけの秘密を共有していたときの“設定”だそうな。

 

鈴音「……というわけなの。サヨがそうだったように、あの頃は私も省太くんといる時間が1番楽しかったから、ああいうことになっていたんだよ」

 

渚「なんだそういうことかぁ、それならそうと言えばいいのに」

 

明久「本当だね、あと少しで省太のこと軽蔑する所だったよ」

 

康太「……罪な男」

 

省太「頼む、もう勘弁してくれ……」

 

省太のメンタルがこれ以上削られる前にこの話は置いて、今の状況を確認する。

 

鈴音「お昼時なのに、お客さんが少ないね」

 

サヨ「うん。何が原因かみんなで考えているの」

 

鈴音「……あ! そういえばここに来る前に、変な噂を聞いたよ」

 

葉月「葉月もです! 確かFクラスは食べ物は不味い、接客も最悪だから行く価値はないって言ってたです!」

 

みんなが顔を見合わせる。間違いなく常夏コンビの仕業だろう。

 

省太「鈴音、葉月ちゃん。その噂はどこで聞いたんだ?」

 

鈴音「えっと……、Aクラス辺りかな?」

 

葉月「それも1回だけじゃなくて、何度も言ってたです」

 

省太「わかった、これで決まりだな。明久、雄二、渚、サヨ、鈴音、姫路さん、美波、付いて来てくれ。美波は葉月ちゃんと一緒だ」

 

美波「じゃあ葉月、お姉ちゃんと一緒に行こうか」

 

葉月「はいです!」

 

明久「秀吉、康太は教室で待機してて。来客があると思うから」

 

秀吉「了解なのじゃ」

 

康太「……任せろ」

 

噂をばら撒いた常夏コンビの制裁を目的に、僕たちは行動を開始した。

 

 

 

to be continued……




かなり早いタイミングで葵先輩と高城先輩が登場しました。今作では原作のような悪い雰囲気はありません。

無邪気勢からは鈴音ちゃんを登場させました。彼女については……、原作を読んで頂ければと思います。

原作では女装したのは明久でしたが、今作では……?

ではまた次回、お会いしましょう!
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