バカとテストと僕たちの楽園   作:ウォーズ -IKUSA-

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こんにちは・こんばんは、エクシリオンです。
今回は常夏コンビへの制裁です。本作で女装したのは……?

第20話です、どうぞ!


第20話 愚か者への仕返し

明久side

 

 

僕たちはAクラスの模擬店、『和風喫茶 三色だんご』の前に来ている。中華喫茶もそうだったのだが、この名前を考案したのは渚だった。

 

一応、お昼休憩も兼ねているので店内へ入る。

 

翔・真「「おかえりなさいませ、ご主人様とお嬢様(はぁと)」」

 

出迎えてくれたのは、和風メイド服に身を包んだ霧島さんと真夏ちゃんだった。真夏ちゃんの方は猫耳カチューシャまで着けている。

 

女子勢『『『『か、かわいい……』』』』

 

男子勢『『『『おお……』』』』

 

女子勢は感嘆の声を洩らし、僕たち(特に雄二)は見惚れていた。

 

葉月「お姉ちゃんたち、とっても綺麗ですッ!」

 

真夏「おおきに、嬢ちゃん」

 

翔子「……ありがとう」

 

真夏「嬢ちゃんよう見たら、美波ちゃんに似とるなぁ。家族なん?」

 

美波「そうよ、ウチの妹。葉月って言うの」

 

葉月「島田葉月と言います。よろしくです、お姉ちゃんたち!」

 

真夏「よろしゅうな、葉月ちゃん♪」

 

翔子「……よろしく」

 

この後鈴音ちゃんも紹介して、席に案内して貰った。

 

真夏「では、こちらへどうぞ」

 

9人という大人数ではあったが、空いているテーブルを繋げてもらい、席に座った。テーブルに立ててあるメニュー表を見ると、名前の由来である『三色だんご』を始め、『いちご大福』、『あんみつ』、『羊羹』等、定番の和菓子が揃っている。当然飲み物は日本茶だ。

 

明久「僕は『どら焼き』2個と『きなこもち』をお願いするよ」

 

省太「なら俺は、『芋羊羹』と『三色だんご』を頼む」

 

渚「ぼくは『コーヒーあんみつ』と『いちご大福』だよ」

 

サヨ「サヨは『フルーツあんみつ』ね」

 

鈴音「私は『沖縄ぜんざい』で」

 

瑞希「私はサヨちゃんと同じ『フルーツあんみつ』をお願いします」

 

美波「じゃあウチは『クリームあんみつ』にするわ。葉月は何にする?」

 

葉月「お姉ちゃんと一緒です!」

 

雄二「じゃあ俺は……」

 

翔子「……ご注文を確認します。『どら焼き』2個と『きなこもち』を1つ、『芋羊羹』と『三色だんご』が1つずつ、『コーヒーあんみつ』と『いちご大福』が1つずつ、『フルーツあんみつ』が2つ、『沖縄ぜんざい』が1つ、『クリームあんみつ』が2つ、日本茶が8つ、『メイドとの挙式』が1つ。以上でよろしいですか?」

 

雄二「待て翔子、俺のだけおかしいんだが……」

 

雄二が注文するより先に、霧島さんが僕たちの注文を確認する。直後に雄二のツッコミが入った。

 

翔子「……雄二のは、私の特製」

 

雄二「ダメだ。普通のを頼みたい」

 

翔子「……わかった」

 

雄二「俺は『お汁粉』を頼む」

 

翔子「……かしこまりました」

 

全員分の注文を聞いた霧島さんは、伝票を持ってキッチンへと向かって行った。

 

雄二「ハァ……。ずっと待たせたツケがこんな形で来るなんてな……」

 

渚「でもその割には、少し嬉しそうだったじゃない?」

 

雄二「今はまだ早いんだよ。せめて卒業してからだろうが」

 

ため息を吐いた雄二を渚が茶化し、注文の品が来るまではみんなで雄二をイジっていた。もちろん、凹まない程度に。

それからしばらくして、霧島さんと真夏ちゃんが注文した品を持って来た。

 

翔子「……お待たせしました」

 

真夏「ごゆっくりどうぞ♪」

 

配り終えると、またオーダーを取りに戻って行った。

 

明久「じゃあみんな、食べよっか?」

 

『『『『賛成ッ!!』』』』

 

僕たちは頼んだ品を食べる。

時々みんなの物と交換しながら食べていたが、総じて甘さが絶妙で、日本茶との相性も抜群だった。

 

明久「ふぅ……。それで鈴音ちゃん、葉月ちゃん。君たちが噂を聞いたのはここだよね?」

 

鈴音「うん。省太くんと同じくらい大きい男の人だったよ」

 

葉月「坊主頭とモヒカン頭のお兄さんでした!」

 

省太「……明久」

 

明久「(コクッ) 間違いないね」

 

僕たちがそう言った直後、

 

優・リ「「おかえりなさいませ、ご主人様」」

 

常夏「「おう、2人だ。真ん中の席を頼む」」

 

優子さんとリオちゃんが常夏コンビを迎える声が聞こえた。

2人とも「またか」という表情をしている。

 

常村「ここの和風喫茶は最高だなぁ!」

 

夏川「そりゃそうだ。さっき行ったFクラスの中華喫茶は最悪だったからなぁ!」

 

常村「料理は不味い、接客態度も酷かったしなぁ!!」

 

夏川「ホント、こことは大違いだぜぇ!!」

 

と、Fクラスでやったときと同じように大声でのたまっている。

 

葉月「あの人たちです!」

 

鈴音「こんな風に大声で言ってたの」

 

2人の証言も得た。

 

雄二「すいませーん!」

 

雄二の声に反応して霧島さんがやって来た。真夏ちゃんも隣にいる。

 

雄二「翔子。アイツらはこれで何回目だ?」

 

翔子「……今ので4回目」

 

真夏「そんで、話すこともまるっきり同じ内容を繰り返しとる。今みたいにデカイ声で言うもんやから、ウチらも迷惑しとるんや」

 

真夏ちゃんは明らかに嫌な顔をしていて、霧島さんもしかめっ面だ。というか、ここにいる全員が不快な思いをしている。

 

雄二「なぁ翔子、神谷。予備のメイド服はあるか?」

 

翔子「……ある。でもどうして?」

 

雄二「とりあえず持って来て欲しい。あと、猫耳カチューシャも頼む」

 

真夏「わかった、今持って来るでー☆」

 

真夏ちゃんがメイド服を取りに控え室へ向かった。

 

雄二「さて。池端、朝木、姫路、島田。化粧道具持ってるか?」

 

サヨ「あるよ」

 

鈴音「ええ、持ってるわ」

 

瑞希「私もです」

 

美波「ウチもだけど……。何に使うのよ?」

 

その間に4人から、化粧道具を出してもらった。

 

雄二「悪い。ちょっと貸してもらうぞ」

 

真夏「坂本くーん。コレでええか?」

 

雄二「バッチリだ、神谷」

 

明久「ねぇ雄二。メイド服を何に使うのさ?」

 

雄二「あのバカ共をお仕置きする為に使うんだよ」

 

省太「なるほど、そういうことか」

 

雄二「(コクッ) 渚、お前の出番だぞ」

 

渚「えっ、ぼく?」

 

雄二の言葉に渚が目を丸くする。

 

雄二「そうだ。 (ゴソゴソ……、ピッ) ……あー、秀吉か? ちょっと手を貸してほしいが、いいか? ……そうだ。今から実行するつもりだ、早いとこ頼むぞ」

 

“ピッ”

 

雄二「周りの面子を考慮すると、お前が適任なんだよ」

 

渚「そう……」

 

こう言われて全てを悟ったらしく、

 

渚「わかった。サヨちゃんたちじゃ危険だし、明久たちじゃ顔バレしそうだから……でしょ? これしか手がないならぼくがやるよ」

 

と言い切った。

 

雄二「決まりだな。すまんが渚、任せた」

 

渚「OKだよ……」

 

そして渚は、Aクラスの控え室へ行った。

 

 

明久side out

 

 

 

 

 

 

渚side

 

 

控え室へ向かったぼくは、既に待機していた秀吉と共に着替えとメイクをしていた。

 

秀吉「うむ。我ながら良い出来じゃ」

 

渚「ねぇ秀吉。ここまでする必要、あるの?」

 

着替えとメイクが終わって鏡を見たぼくは、秀吉にこう聞く。

ちなみに猫耳カチューシャも装着済みだ。

 

秀吉「顔バレしてはいけないのじゃろう? これだけやれば、あやつらはお主だと気付かんよ」

 

渚「そ、そうかなぁ……」

 

秀吉「心配するでない。今のお主は、自分が思っている以上に美少女じゃよ」

 

渚「それって褒めてるの? とっても複雑なんだけど……」

 

秀吉「少なくとも褒めてるつもりじゃ。さぁ、これで悪党を成敗するのじゃ」

 

秀吉の激励を受け取ったぼくは、再びAクラスの教室へ戻って来た。ヤバイ、みんながぼくを見てる……。これを堂々とできる秀吉ってすごいや。……ええい、引き受けたのならちゃんとやらなきゃね。

 

渚「あの、ご主人様。少々よろしいですか?」

 

常村「ん? なんだい、お嬢ちゃん」

 

夏川「初めて見るけど、かわいいな!」

 

あれ? ぼく男だけどなんでときめいてるんだろ。アンタらに言われても全然嬉しくねーよ、気持ち悪りぃ。

 

渚「ありがとうございますぅ(はぁと) 空のお皿がございましたら、お下げしてもよろしいでしょうか?」

 

常村「ああ、頼む」

 

夏川「それよりも、このあと時間空いてる? 空いてるなら俺たちと回ろうぜ」

 

渚「え? い、いいのかなぁ……」

 

とりあえず、応えるような素振りを見せる。ぼくに注目してくれた方がお仕置きがやりやすい。ただ、仮にぼくが女の子だったとしても、コイツらのナンパはお断りだ。

 

常村「おっいいね〜、きっと楽しいぜ〜」

 

渚「でもわたしなんかじゃあ……」

 

夏川「そんなこと言わずにさぁ、頼むよ〜」

 

こんなやりとりをしながら、夏川先輩の手元にさりげなく近づく。その位置はぼくの下半身にある。さぁ、お仕置きの時間だ。

 

渚「きゃっ! ……あの、お尻触ってません……?」

 

すごい涙目になって、夏川先輩を見つめる。

 

夏川「え、ええッ……!?」

 

雄二「オラァッ!!」

 

“バキィッ!!”

 

夏川「ぶべッ!!」

 

涙目のぼくを見て動揺した夏川先輩を、雄二が殴り倒す。

 

雄二「白昼堂々と痴漢をするなんて、見上げた根性だなこのクソ野郎!!」

 

常村「待て、痴漢した証拠はどこにあんだよ!」

 

雄二「今ぶっ飛ばしたヤツの手がこの子の尻にあった。俺はキッチリ見てたぜ、間違いない!! オイ、そこの君!」

 

渚「はい……」

 

雄二「坊主頭を頼む」

 

さて。雄二にぶっ飛ばされて延びてる夏川先輩だけど、お仕置きはまだ終わりじゃないんだよね。秀吉から借りたコレを夏川先輩の頭に瞬間接着剤でつけて……と。

 

雄二「さぁ、痴漢の取り調べをさせてもらおうか。センパイ方」

 

常村「くッ……!」

 

夏川「う、ううッ……」

 

夏川先輩の目が覚めた。よし、今だ。

 

渚「きゃぁぁぁぁぁッ!!!」

 

常夏「「なんだぁ?!!」」

 

渚「……(グスッ) お尻だけじゃ物足りず、胸まで触るなんてひどいですぅ……(ひっく) 恥ずかしいじゃないですかぁ〜……」

 

渾身の泣き落としを炸裂させた。

するとみんなが、夏川先輩を冷めた目で見つめる。

 

常村「おい夏川。お前ソレ……」

 

夏川「どしたんだよ、常村?」

 

夏川先輩の頭にくっつけたのは、ピンク色のブラジャーだった。そして夏川先輩は、それを揉んでいる。

 

客N「ブラジャー剥ぎ取ってまで胸触るなんて……。酷いヤツだ!」

 

客T「しかもソレ、頭にかぶってるし……!」

 

客E「き、気持ち悪い!!」

 

客B「こっち見んな!!」

 

夏川「なんてこと言うんだ! 傷付くぞ俺!!」

 

『『『『勝手に傷付いとけ、この変態!!!!』』』』

 

夏川「常村。どうしちまったんだ、俺?!」

 

常村「悪りぃ夏川。否定したいが、俺の目から見ても、今のお前は変態だ」

 

夏川「なんでだよ!」

 

常村「ここは俺たちが不利だ。ずらかるぞ、夏川!」

 

常村先輩が、夏川先輩の傷口をこれ以上広げない為に、撤退を促す。

 

夏川「くっ、わかった常村。……クソッ、取れねーぞコレ!」

 

そう言って2人とも出て行った。

 

雄二「よし、上手いこと追い出せたな。ナイスだったぜ、渚」

 

渚「どういたしまして♪」

 

優子「えっと……。お客様、お騒がせして大変申し訳ありませんでした。お詫びとして、ただ今お越しのお客様は3割引で対応致します!」

 

優子さんがぼくたちが使った方法で対処した。やっぱりこの方法は最適だよね。

 

明久「それにしても、Aクラスを巻き込んでまで妨害するなんて……。竹原先生の意図が読めないね」

 

省太「でも、今のでFクラスが目立つと不都合だってのはわかった。次は何を仕掛けるつもりか、用心しておくに限るぜ」

 

明久「うん、そうだね」

 

ここまで来たら次なる手を考えているに違いない。改めてぼくたちは、黒幕に立ち向かう決意を固めるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

おまけ

 

 

真夏「ところで渚くん! さっき常夏コンビを追っ払ったときやけど、見た目と仕草と声色も完璧やったなー。どうしたらあんなにできるん?」

 

渚「去年、散々女装と『女の子らしさ』をレクチャーしてもらってたんだよ……、玉野さんに」

 

明・省「「あー……、そうだったね(な)」」

 

渚「ちょっとやるくらいならいいんだよ。でも玉野さんはそれが行き過ぎて、しょっちゅう女装を要求するようになったんだ……。正直自重して欲しいよ……」

 

真夏「あはは……。苦労しとるんやなぁ……」

 

渚「うん。とりあえず、わかってくれただけでも嬉しいよ……」

 

ぼくの苦労の種は中々尽きそうにない……。

 

 

to be continued……




本当はもう少し書く予定でしたが、ここでひとまず区切ることにしました。

毎回のことですが、文字数が安定しない……。綺麗にまとめられるようになりたいですね(汗)

ではまた次回、お会いしましょう!
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