バカとテストと僕たちの楽園   作:ウォーズ -IKUSA-

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こんにちは・こんばんは、エクシリオンです。

今回は前回の続きからです。同時に鈴音ちゃんとかむいちゃんの初陣となります。

オマケ回ですが、是非見てください。

第30話です、どうぞ!


第30話 鈴音の実力と四つの剣

明久side

 

 

1日の授業が終わって放課後になった。しかし(一部を除く)Fクラスのみんなは、帰る様子を見せずに鈴音ちゃんの周りにいる。転校生ということもあるとはいえ、流石に彼女も困っているようだった。

 

省太「おい、もう鈴音を解放してあげろよ。困ってるじゃねぇか」

 

須川「うるせぇリア充! お前にはサヨちゃんがいるだろうが!!」

 

横溝「だな! 鈴音ちゃんはモテねぇ俺たちに降り立った天使なんだ! 少しは良い思いさせろ!!」

 

『『『『『そうだそうだ!!!』』』』』

 

省太がこの状況を注意するが、興奮しているFFF団(コイツら)はまるで言うことを聞こうとしない。

渚や雄二を筆頭に男子メンバーはため息を吐き、サヨちゃんと姫路さんは唖然とし、美波は呆れたような表情をしている。

 

かむい「鈴音ちゃんが迷惑してるのに、FFF団(コイツら)は……!!」

 

渚「待って、かむいちゃん!」

 

かむい「止めないで渚くん! FFF団(このバカ共)は、O☆SHI☆O☆KIしないと気が済まないの!!」

 

堪忍袋の尾が切れたかむいちゃんがFFF団を粛正しようとしたが、渚がそれを止めた。一応クラスメイトだから、教室内に惨劇が起こるのは避けたかったので助かった。

 

渚「あ、そうだ! 明久、白金の腕輪あるでしょ? 召喚フィールドを展開して!」

 

明久「わかった。科目を『現代国語』にして……と。行くよ、起動(アウェイクン)!!」

 

渚に言われて、腕輪の力で召喚フィールドを展開した。何をするかはだいたい想像はつくけど。

 

省太「よし……。鈴音、召喚するんだ!」

 

鈴音「召喚?」

 

明久「省太の言われた通りにやってみて、鈴音ちゃん!」

 

鈴音「うん! えっと……、試獣召喚(サモン)ッ!!」

 

呼び寄せられた召喚獣は、鈴音ちゃんをデフォルメした姿にロー◯ン◯イデンの水◯燈のようなゴスロリ服を身に纏い、武器は二振りのクロスバインダーソードを携行している。そして何よりも目を惹くのは、背中に装備された大型のウイングユニットだった。例えるなら、スト◯イクフ◯ーダムの翼だ。多分、アレも使えると思う。

 

鈴音「これが……、私の召喚獣?」

 

渚「そうだよ。どうかな、初めて見た感想は?」

 

鈴音「かわいいな。気に入ったかも♪」

 

省太「それは良かったぜ。……良い機会だ、模擬試召戦争やってみないか?」

 

省太が鈴音ちゃんに提案して来た。いずれはやることになるのなら、ここで召喚獣の操作を身に付けてもらうのも良いだろう。

 

鈴音「模擬試召戦争を?」

 

省太「ああ。そういう訳だからFFF団(お前ら)、鈴音と戦ってみろ。もちろん、ここにいる全員だ」

 

サヨ「し、省太くん!? 本気なの!?」

 

瑞希「鈴音ちゃん、今日初めて召喚したばかりなんですよ!?」

 

美波「そうよ省太! いくらFFF団(コイツら)と言っても、それなりに経験積んでるから、鈴音には厳しいわよ!」

 

サヨちゃんたちは、この模擬試召戦争に反対の意を示しているが、省太は冷静な姿勢を崩さない。

 

省太「落ち着くんだ3人共。もちろん、鈴音だけにはやらせない。そうだな……、かむい。鈴音と一緒に戦ってくれるか?」

 

かむいちゃんに参戦を促すと、彼女は2つ返事で了承した。

 

かむい「わかった省太くん、やってあげるわ。前の試召戦争には参加しなかったからね……試獣召喚(サモン)ッ!!」

 

鈴音「かむいちゃん……」

 

かむい「安心して鈴音ちゃん、私も一緒に戦うから。2人でFFF団(ゴミ)を片付けましょう」

 

鈴音「うんッ!!」

 

召喚されたかむいちゃんの召喚獣は、彼女をデフォルメした姿にアレンジの入った改造制服に身を包み、ヘヴィームーンを装備している。

鈴音ちゃんが遠近万能タイプなら、かむいちゃんは純然たる接近戦タイプと言ったところか。

 

かむい「さぁ、アンタたちもさっさと召喚しなさい。戦わずにO☆SHI☆O☆KIされるか、戦って散るか2つに1つよ」

 

横溝「チクショー、どっちを選んでも地獄しかない!」

 

須川「仕方ない、こうなったらやぶれかぶれだ!!」

 

『『『『『おぉーッ!!!』』』』』

 

 

現代国語

 

 

Fクラス

 

朝木 鈴音:514点

 

織幡 叶夢:551点

 

 

 

須川率いるFFF団×40:平均86点

 

 

かむいちゃんは文系が得意だと聞いていたから納得できるけど、鈴音ちゃんも500点を超えたのは意外だったな。初めてにしては上出来過ぎるくらいだ。

 

かむい「鈴音ちゃん、召喚獣にどう動いて欲しいかイメージしてみて。大丈夫、そんなに難しくないから」

 

鈴音「わかった! (近づいて来る黒頭巾を……、撃つ!)」

 

FクラスE「何ぃッ!?」

 

鈴音ちゃんの召喚獣が、ソード・メガビームキャノンをFFF団の1人に命中させて一撃で戦死させる。

 

かむい「良いよ鈴音ちゃん、その調子!」

 

鈴音「ありがとう、かむいちゃん! (なんかわかって来た気がする。次は……、飛ぶ!!)」

 

すると、ウイングユニットが展開されて空中飛行した。その姿を見たFFF団は動揺を隠せない。

 

FクラスJ「ず、ズルイぞ! 空を飛ぶなんて!!」

 

明久「仕方ないでしょ? そういう装備なんだからさ」

 

鈴音「(今度はアレを使ってみよう。……行って!!)」

 

次にウイングから無線攻撃端末(ドラグーン)を射出して、死角から攻撃を仕掛けて一気に6人を戦死させた。

 

かむい「やるわね鈴音ちゃん! 私も負けてられないわ!!」

 

 

「「「「ぎゃぁぁぁッ!!」」」」

 

 

かむいちゃんも負けじと、固まっていたFFF団を捉えて斬り捨てる。2人共高い点数で圧倒しているが、一応試召戦争を何度か経験しているFFF団は、生き残るヤツもいた。

 

かむい「しぶといわね……。正直鬱陶しいからさっさと終わらせるわ、“腕輪発動”!!」

 

FクラスB「な、なんだこりゃあ!?」

 

FクラスI「体が動かない……!!」

 

かむい「今私が使ったのは、“マッドサンエンス”の“超麻痺”よ。これを喰らったら60秒間は動けないわ。……鈴音ちゃん!」

 

鈴音「なに、かむいちゃん?」

 

かむい「FFF団(コイツら)を一網打尽にするチャンスよ、腕輪を使って!」

 

鈴音「うん、やってみる……!」

 

そう言って鈴音ちゃんも腕輪を発動させると、召喚獣が全武装を展開する。

 

 

 

鈴音「ソード・メガビームキャノン、ドラグーン、スタンバイOK。ターゲット ・ロックオン……。“全方位一斉射撃(オールレンジ・バースト)”、いっけぇぇぇぇッ!!」

 

「「「「「うわぁぁぁッ!!!」」」」」

 

フ◯ーダムやスト◯イクフ◯ーダムを彷彿とさせる大技で、残ったFFF団(ゴキブリ共)を戦死させた。

 

西村「戦死者は補習ぅぅぅぅッ!!」

 

「「「「「嫌だぁ、鬼の補習は嫌だぁぁぁぁッ!!!!!」」」」」

 

何処からともなく現れた西村先生が、FFF団を全員担いで補習室へ連行して行った。毎回思うんだけど、あの人本当に人間なのかな?

 

省太「初めてとしては、上出来だな。お疲れ、鈴音」

 

サヨ「 かむいちゃんも一緒だったけど、初めてなのに召喚獣をここまで操作できるなんて、すごいよ鈴音ちゃん!」

 

鈴音「ふふっ、ありがとうサヨ。でも無駄な動きも結構あったし、課題も見えて来たと思うの」

 

かむい「そうね。だけど、空を飛べるのは大きなアドバンテージだから鍛えたら化けるハズよ。……良し、決めたわ」

 

明久「かむいちゃん?」

 

かむい「明久くんたちが強いから今までの試召戦争は参加しなかったけど、次からは私も戦うわよ」

 

かむいちゃんが参戦宣言すると、渚が反応してこう言う。

 

渚「なら、新しい呼び名が必要だね」

 

明・省「「呼び名が?」」

 

渚「うん。かむいちゃんってぼくたちと同じくらい強いでしょ? だから、それに相応しいのにしたいのさ。でも“四天王”って言うありきたりなのは、つまんないからね。うーん、どうしよっか……」

 

少し考え込んでしばらくすると、閃いたようにこう言った。

 

渚「……ねぇ、四つの剣(フォー・ブレイド)ってどうかな?」

 

明・省・か「「「四つの剣(フォー・ブレイド)?」」」

 

渚「そう。 Fクラスと、この中で強い上位4人にちなんでだよー☆ 良いでしょ?」

 

すごく目を輝かせて僕たちを見る渚にノーと言えずに、

 

かむい「そうね、良いと思うわ」

 

省太「“ノイン・マイスターズ”と違って非公式だけど、俺たちの存在を示すという意味じゃ悪くないな」

 

明久「僕は渚が気に入っているなら、ケチは付けないよ」

 

渚「本当? やったー! かむいちゃんも入れて、今日からぼくたちは四つの剣(フォー・ブレイド)だよ!!」

 

こう答えると、渚はとても嬉しそうにしていた。……まあ、いつまでも“御三家”のままなのもどうかと思っていたので、結果的にはこれで良かっただろう。

 

こうして鈴音ちゃんとかむいちゃんの初戦闘、四つの剣(フォー・ブレイド)の誕生と、 心強い仲間(ともだち)を得た1日になった。

 

 

 

to be continued……




これで清涼祭編は終了となります。

四天王じゃ個人的にパッとしなかったので、ああいう風になりました。ツッコミどころが多々ありそうですが……(汗)

本当はまたオリキャラを出す予定でしたが、次回以降に持ち越そうと思います。……強化合宿編までには出るかも?

そしていつものごとく、オリキャラ募集をしております。
気になった方は活動報告を覗いて、応募してみてくださいませ。

次回から如月グランドパーク編です(予定)。
こちらも楽しんでもらえるように、頑張っていこうと思います。

では、また次回お会いしましょう!

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