バカとテストと僕たちの楽園   作:ウォーズ -IKUSA-

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こんにちは、こんばんは。 エクシリオンです。

ここからストーリーが始まります。
第1話です、どうぞ!



試験召喚戦争編
第1話 楽園の幕開け


明久side

 

 

僕らが文月学園に入学してから2度目の春がやって来た。

通い慣れている通学路を歩いていると、2人の少年が声を掛けてくる。

 

「よう、明久!」

 

「おはよっ、明久っ☆」

 

僕の親友、反田省太と上運天渚である。2人とは1年のときからの付き合いで、登校するときは今のように3人一緒だ。数週間前の振り分け試験のときはあんなことになっちゃったけど、今年も同じクラスでいられるのはやはり嬉しい。

 

「ねぇ、省太。今日はサヨちゃんと登校するんじゃなかったの? なんか一緒に行きたがってたみたいだったけど……」

 

「あー、本当はそうしたかったけど、アイツらに見られたら面倒なことになるし、何よりサヨが危ないからな。だから今日は、姫路さんと一緒に登校するように言ったんだよ」

 

「アイツらって……、FFF団のこと?」

 

「ああ。アイツらは自分がモテないのを棚に上げて、迷惑かける連中だからな……。そんなことしたら余計に女の子が寄り付かないってのによ」

 

「それもそうかも」

 

こんな風に雑談しているうちに、学園が見えてきた。

校門前には西村先生が立っている。1年次の僕らの担任であり、同時に師匠でもある教師だ。

 

『『『おはようございます、鉄村先生!!』』』

 

「おはよう。吉井、反田、上運天。朝から元気なのは良いが、ちゃんと西村先生と呼べ」

 

「「「すいませーん」」」

 

「まったく……。そういうところが直れば優等生なんだがな……。それよりもほら、受け取れ」

 

そう言って僕たちに封筒を1通ずつ手渡した。振り分け結果の用紙である。

 

「あの……、渡すまでもないと思いますけど? 僕たち途中退出したから結果はわかってますよ」

 

「それに態々これを渡すなんて、紙の無駄遣いもいいところですよ。掲示板に張り出した方がよっぽどいいと思います」

 

「お前たちの言うことは尤もだ。だがウチは世間からも注目されている試験校だからな。こればかりはやり方を変えることはできんよ」

 

「へぇー、そうなんですかぁ……」

 

一応封筒を開封して、結果を見てみる。予想通り、僕たち3人はFクラスと書かれていた。

 

「しかし残念だな。お前たちは途中退出しなかったら、確実にAクラスに行けると思っていたんだが……」

 

「でも僕たちは後悔してませんよ? あの状況では、あれが一番正しいと思ったからそうしました。人として恥じることはしてないと、自信を持っています。ね、省太?」

 

「おう。俺の場合は少し違いますが、だいたい明久と同じ気持ちです」

 

「そうか。だが、わからんのは上運天だな。何故お前も途中退出したんだ?」

 

「あの教師が明久たちの悪口を言ったのが許せなかったからです。それに明久たちが退出した以上は、試験を受ける意味が無いと思っていましたからね」

 

正直クサいと思ったけど、この気持ちは本当だ。

 

「友の為に敢えて下位クラスに行くことにしたという訳か……」

 

「「「西村先生?」」」

 

「ふっ……、お前たちは互いを尊重し合えるいい関係だな。Fクラスになってしまったことは残念だが、お前たちがより良い学園生活を送れるように、俺も全力でサポートしよう。この1年間全力で楽しめよ!!」

 

「「「はいッ!!」」」

 

そう言って僕たちは校舎内へ向かった。

 

 

 

「で、デカイ……」

 

「えっと……、ここって教室だよね……?」

 

「うん……、そうらしいね……」

 

僕たちが3階に踏み入れると、通常の3、いや6倍はあろうかという教室……、Aクラスが目の前に広がっていた。教室の窓から中を覗いてみると、まず目に入ったのは通常なら黒板のあるところに大型ディスプレイがあり、その前には専用のプロジェクターが設置されていた。

椅子も普通の高校と違ってリクライニングシートであり、机もシステムデスク、個人エアコン、冷蔵庫、ノートPCも完備してある。

 

「これだけ設備がすごかったら、みんなAクラスを目指したくなるのも納得できるよね……」

 

「ああ……。明久と渚もそうだけど、サヨと一緒に行きたかったな……」

 

「ま、まぁ今年は仕方なかったけど、来年こそはみんな一緒に行こうよ。それよりも、早く僕たちも自分のクラスに急がなきゃ」

 

 

Aクラスを後にして、廊下を進んで行くと2年F組のプレートが掛けてある教室に辿り着いた。……辿り着いたのだけど……。

 

「……何これ?」

 

「俺たちは物置小屋に来たのか……?」

 

「なんとなく嫌な予感がするんだけど……」

 

Aクラスのときとは、違う意味で衝撃を受けた。

 

「なぁ明久、渚。俺……、帰っていいか?」

 

「ぼくも同意見だよ……。見るからに得体の知れないオーラ感じるもん……」

 

「気持ちはわかるけど、新学期早々欠席は流石にマズイよ。確かにFクラスは全クラス中最低の設備かもしれないけど、そんなに酷くはないハズだよ」

 

「「明久……」」

 

「それに西村先生も言ってたじゃないか、『全力で楽しめ』って。もし本当に設備が酷かったとしても、住めば都って言うし。きっとなんとかなるよ」

 

「……そうだな。ここで逃げちまったら、サヨに顔向けできないしな……。……よし、やってやるよ」

 

「ここまで来たからには、ぼくも覚悟決めるよ」

 

「じゃあ決まりだね。さぁ、行こう。ここからが新たなスタートだよ!」

 

そして僕たちは、扉を開けて教室へと入って行った。

これから1年間待ち受ける出来事に、期待(と不安)を抱きながら。

 

 

to be continued……




これにて第1話は終了となります。
いかがだったでしょうか?

感想、誤字脱字・修正点・アドバイスなどがございましたら、是非お願いいたします。

それでは、また次回にお会いしましょう!
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