「こっちは、愛と平和の為に戦ってんだ! 復讐目的でライダーになったアンタと違うんだよ!!」
場所を、俺と《仮面ライダービルド》との出会いの地であるスカイウォールへと移し、戦いを始める。
戦いの中の問答。葛城は――ビルドは俺がライダーを目指した思いを見透かしたように責めてくる。
確かに、当初の思いは復讐だった――だが、今の俺は違う。
「復讐、復讐……そんな考え、とうに捨てた……」
そう、ライダーに覚醒したあの時に俺は目覚めたのだ。
「俺がライダーになれたのは、東都を倒して、今度こそ自らの手で国を纏めるためだ」
そして、後は全てを親父に託す。
親父ならば、武力に訴えることもせずに平和な国を創ってくれるだろう。
「……その想い、ただ一つ!!」
思わず拳に力が乗る。
対しビルドも、俺の言葉に反発するようにパワーアップする。
『ブラックハザード! ヤベェイ!!』
猛烈な連打。
だがその程度では俺は揺らがない。
「国を纏めることと、支配することは違う!!」
――そうその通りだ。ビルドの言うことは間違ってはいない。
「アンタが力でこの国を支配しても、誰も幸せにはならない!!」
間違って"は"いないのだ――
「詭弁だなぁ……」
だが、ビルドの言葉全てが脆く、弱い。
「愛だの仲間だの理想を追い求める、お前達には解るまい。国を背負う重みを……!!」
弱ければ、重さを負うことはできない。
「貴様に、俺の信念は打ち砕けない」
弱ければ、俺の言葉を打ち砕けない。
◆◆◆◆
ビルドを支援する少女の謎の力の介入により、パンドラボックスの奪還に失敗した俺に次の任務として与えられたのは、再度のパンドラボックス奪還だった。
「戦兎たちはこっちで引き付けておく。お前は、残ってるだろうスマッシュの……赤羽とか言ったか? そいつを片付けてからパンドラボックスを奪えばいい」
「……わかった」
スタークの思惑はわからない。
だが、今は従うしかない。いずれは俺が――
「ローグ……なんでここが!?」
向かった廃工場跡地には、スタークの示した通りにパンドラボックスが置かれ、それを守護するようにビルドの仲間の一人が構えていた。
「パンドラボックスを寄越せ」
一応の投降の勧告。だが、それを受ける様子は向こうにはない。
「そんなことしたら、カシラに向ける顔がねぇ!!」
と、フルボトルを構え、城をモチーフとしたスマッシュへと変身した彼に応じるように、俺もボトルを構える。
「大義の為の犠牲となれ」
相手にではない。これは自分への戒めだ。
胸に秘める大義の為の犠牲、戦いの駒として死ぬことを定めた俺への、自戒。
「……変身」
『クロコダイルインローグ!』
『オラァァァァァ!!』