(アホキングにはそうそうなるご退場を・・)
あのアホか、バカ殿様キングか。どうりでキルが塔にいる奴を毛嫌いしているのかがよく分かった。
あいつ大魔王バーンの唯一の失敗作だって常々私も思ってたもん。
弱くて頭の中身おがくずのくせに、ミストやキルに妙な敵対意識持ってた勘違い野郎なのは、どうやらここでも同じみたい。
とは言えここまでバカ殿様キングだとは思わなかった。
キルが言ってた不備の説明受けたらあってもいないのに私だって馬鹿だこいつと思ったもん。
「私が篩の対象なのに私の名前がないってなんですかそれ?」
お粗末な鏡通信のメッセージにはまだ続きがあって、キルがうんざりとした口調でこのメッセージにある不備を教えてくれた。
メッセージの後に、塔に行かなければならないものを指定するのは分かる。
勇者ダイ一行で、なんと占い師のメルルさんどころか武闘家見習チウ君もバッチし入ってた。小さなものも見逃しませんの大魔王の用心深さが窺える指示であるはずなんだけど肝心の所がないとかってわけが分かんない。
「あの馬鹿よりにもよって君の名前だけ抜かしてね。本来ならメッセージの後の塔に来るメンバーの頭に君の名を書くようにバーン様から指示されたはずなんだよ。」
なのにそれを無視したんだから愚か者の極みである。
曰く、料理人なる職業など有史以来勇者一行どころか一般職業にもなく、バーン様のユーモアあふれた冗談であり、勇者に付いて来ているおまけの勇者の妹か何かだろうとか勝手に解釈しちゃって抜かしたと、本人から聞いたそうな。
・・・・上司の命令自己判断で削るとかって普通ない。
「キルバーン、こんなバカな奴いる所辞めてこっちに就職しませんか?幸い職探しはせずに済みますし、インスさん、ワイズさん、フォスさん本気であなたと働きたそうですよ。」
私の言葉にお爺ちゃん達は目をキラキラ輝かせてキルをじりじりと包囲しながらお願いポーズしながら迫ってる。夢見る乙女よりも可愛いと思って絆されてきてくんないかな?
ポン
「そっちには行かないけど、塔にいる馬鹿倒してくれたら僕の自筆の感謝状届けて上げようか?」
三人の可愛いお爺ちゃん達に絆され掛けたけど僕はミストたちの側を離れる気は全くないので残念ながらお断りだ。その代わり贈り物くらいしても良いはずだ。
「魔族文字ですか!」
「おお!それは何と素晴らしい!!」
「それは是非に!できれば魔族文字とその下に翻訳された人文字があれば!!」
「ティファ殿!儂等が額縁と保管ケースを作るので是非お貰いなされよ。」
「はい!欲しいのでお願いしますキルバーン!!是非翻訳付きで!」
もうティファ達としては百万ゴールド貰う以上の大興奮だ。
なんとなれば魔族と人間は長い間敵対関係しかなく、偶に地上にいるはぐれ魔族で人と交流している変わり者がいても魔族文字が書ける者は本当に稀である。
ロン・ベルクあたりが書けるかどうか分からないので、聞くのも失礼なのでティファ達のような変わり種からすれば、金貨宝石等に価値を見出せず生の魔族文字こそが宝中のお宝である。
「さっさと塔にいる敵叩き切ってテラン王お救いするのでルール教えてください。」
ルールを教えてティファとお爺ちゃん達と別れの挨拶をしたキルはすぐさまバーンの下に報告に向かったのだ。
今から感謝状の内容検討しないと。麗しく、けれども気障にならない文章考えるのは難しいな。
今回の敵の目掻い潜るのは難しいな。あいつの目って確かステータス・HPやМPを調べるキングスキャンと、体内ダメージ調べられるレントゲンみたいなスーパースキャンがあるんだよね。
別に骨くらい見られてもいいけどHP見られるのは勘弁願いたい。
神様達から教わった、この世界の勇者のレベルカンスト時のHPは750で、ダイ兄は竜の騎士の血も色濃く受け継いでいる特典で1,000台はいけるらしい。竜魔人化すればもっとだとかその倍だそうな。
今は中盤よりは上なので見積もって600くらいはあると思う・・・ちなみに一度だけ大量の神力使って大魔王が地上に出てきた瞬間にステータス測って絶望して私呼んだらしい。この世界のラスボス様大魔王バーンは老紳士の時はHP7,000でМP測れなかったんっだってさ!ほんと嫌になる!
如何話それたが、今はそこじゃない。ラスボスが勇者よりもステータス高いから、こっちは知恵と勇気と友情で団結して皆で力合わせて戦えばいいんだから。
何が言いたいかというと現時点の私のHPは800ほどある。どう考えておかしいだろうと目立ちすぎることこの上ない。しかもキングスキャンの能力に相手の使える能力まで検出できる機能付きだった場合、私の式とハイエントが暴かれたら非常に不味い!だってこの能力ダイ兄にも言ってない。能力隠してる味方なんて疑う対象以外の何物でもない。説明する時期は考えてるけどそれは今じゃない。
「遠距離攻撃で全能の目とやらを潰してから一気に畳みかけましょう。」
メッセージから相手の能力はもしかしたらでごまかし説明したら、あっさりと全員信じてくれたので作戦迄提案してみた。こういうことは日頃の行動が物言ってくれてるのをひしひしと感じられて嬉しい、頑張ってる甲斐があるな。
「具体的にはどうすんだ?」
ティファの日頃の見識の高さから説明と作戦には納得したが、具体的な案はどうすんだとポップは尋ねる。他の仲間にダイを取り押さえさせながら。
キルに目をキラキラさせて近づいて、感謝状貰う約束取り付けた妹は今からでもデルムリン島に連れ帰って、お仕置きして自分の帰りを待っているように言い含めて閉じ込めておきたい!情念をどろどろに纏わせたダイのやばさにさしもの親友ポップも妹の危機を感じて取り押さえの号令を一行に発して押さえつけさせている。
「落ち着いてダイ!大丈夫、あのキルバーンは私達も倒す対象だから。」
「そうだぞダイ!ティファは知識欲で多少暴走しただけだ。」
「女の子には優しくですよ!」
ダイ達がドタバタしている間にティファとポップが中心になって作戦はサクサクと進められ、決まった頃にティファはダイの下に自らおもむき、ダイの顔をむにゅっとつまんで一言申し上げて終わらせた。
「私はダイ兄達が一番だよ。」
にっこりと何の迷いもなく。
その言葉にダイは本当かどうかなどと愚かな事は聞かずに大人しくなってマァム達の拘束を解いてもらい、すぐさまティファを抱きしめる。
「俺にとってもティファ達が一番だよ。感謝状貰ったらあいつ直ぐに倒そうね。」
・・・・どうやら勇者様の地雷は妹君だと周りは勉強した。
作戦決まったのでサクサクと一行と50名程の騎士・兵士を連れて塔の目の前まで来た。
途中に待ち構えていた元尖兵のモンスター達にはなるたけ手を出したくないので戦闘起こるかどうかのギリギリの距離まで近づいて、獣王クロコダインと神獣ガルーダに闘気練りこんだ威圧のある雄叫び上げてもらい、弱い仔は気絶して強くても実戦出たことない仔達には耐性がないのか弱ってくれたのでダイ兄、ヒュンケルも武器抜かずに当身で気絶させて終われてホッとする。無駄な血が流れないのに越したことはないもん。
作戦はこうだ。
とにかく塔の周りのモンスター達を気絶させて、付いて来てくれた人達に手足と翼拘束してもらって塔以外の戦力を全て削ぐ。
これは直ぐに終われて後残るは塔の中の戦力とマキシマムだけだ。
テラン王様の居場所もメルルさんのおかげで分かってる。
キルが帰った後すぐさま水晶を取り出して見つけてくれた。塔の中で眠ってる。日が差した部屋なので分かりやすく、ダイ兄達が下の階で暴れて敵の目を引いて、その間にポップ兄がトベルーラで窓を覗き込んで探し出しす。
私の役目は王様助け出す時だ。爆裂呪文で塔を攻撃した場合、マホカンタ系の守りが付けられていたらポップ兄死んじゃう。
魔法が駄目なら雪白で壁を切断するのが一番効率的だ。大砲が魔界の材質に効かないのは一昨日の鬼岩城戦で嫌というほど知れたのでその案も早々に通ってる。
人質救出した後はダイ兄が紋章全開の大地斬をしてくれるのがベストなんだけど、それはポップ兄や魔導士さんたちに大反対にあった。
魔界から出現したばかりでまだ空間が不安定かもしれないところに大技ぶち込んだら下手したら大陸の3分の1が消し飛ぶエネルギー暴走が発生する恐れがあるそうな。
遠距離一撃攻撃はその恐れのせいであえなく断念。目を使われる前に視界に入らず倒したかったのだがパプニカ消滅の恐れがあるのなら仕方がない。
本当にいい手が・・そうだ!あの手があった!!・・・ふっふっふ、待ってなさいよキングマキシマム!貴方の無駄に長かった数百年の歴史は今日で終わりだ!!
ドラクエ11の勇者のレベルカンストと、歴代のラスボスのステータスを参考にして
初ステータス欄らしきものを書いてみました。
本当に長くなってしまいましたが次で篩の篩編はラストになります。
物語もようやく中盤に差し掛かり、終わりまで書き切ります。