勇者一行の料理人   作:ドゥナシオン

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短めです


再会は嵐の予感

僕本当に哨戒に出してもらった!

 

「パピィ、スラちゃん!!怪しい奴いないかしっかり見張ろう!!」

「-はい!-」

「-了解!!-」

 

チウの指示に、獣王遊撃隊なる隊員一号二号になったパピラスとスライムは意気揚々と応える。

 

同じモンスター同士、チウの温かさは笛で呼び出された時即座に分かっていたが、パピラスは強さはどうかと挑みかかり、回転しての体当たり一撃で負けてしまった。

スライム事スラちゃんは、勝負というより仲間とはぐれて久しくうろうろしていたのを偶々あの場に居合わせただけで、チウのデコピン喰らった時は面食らう。

 

「これで僕の勝ちだよ、君は僕の配下だ。配下の事は隊長の僕が面倒みる事になる。お腹すいてそうだからこれをお食べ。」

 

美味しそうなリンゴを何の躊躇いも無くくれて、スラは半月ぶりに心の底から安堵して泣きながら貪り尽くし、一生この人の配下になると心に誓った。

 

「僕は今戦っている勇者達の仲間で、あの人たちを助けたいんだよ。」

 

その為に本戦力ではないけれど、遊撃隊を組織して死の大地に偵察を・・・・とは最後まで説明して飛び立つ前に鬼の形相のメルルと砦の兵士に見つかり御用になって、カンカンに怒られた。

 

どうしてばれたのか聞いたら直ぐに分かった。

 

「ティファさんが!チウさんは優しくて仲間思いだから、自分達を楽させるために敵の本拠地の入り口探しに行くかもしれないと教えてくれたんです!!!」

 

そこからは説教の嵐

 

「貴方に何かあれば私は悲しいです!ダイさん達も・・・それに・・・ティファさんの心がどうなるかチウさんだって分るでしょうに・・・・」

 

泣きながら言われた言葉は、最後が特に重く胸にのしかかった。

 

僕が死んだら?ティファさんの心は・・・

 

「ごめんなさい・・」

 

僕は、どうしてこう考えが足りないんだろうとティファさんやヒュンケル達にも諭されてようやく気付く。

僕に何かあったら・・ティファさんの心もその時・・・

 

「-隊長!!鳥の獣人がいる!-」

「-あの人?魔族?もいる!!-」

 

へ?鳥の獣人に・・・・あれは半魔の!!それにもう一人・・・あれは、あの人達は!!!

 

 

 

 

 

 

敵は・・やはり敵なのだろうか・・・・

 

ハドラーの親衛隊達の戦いで確約が敗れかけた事に落ち込みながらも治療をし真相分かった今でもティファは落ち込む。

 

全員死なず、後方砦に最後の一人を連れてきた途端疲れと共に悲しみも押し寄せる中、扉の物凄い開閉音と共に二階奥の治療所まで通る声が響き渡る。

 

 

「ティファさん!!!ダイ君何処!!!!」

 

けたたましチウの声がダイとティファを探している。声が物凄く慌てて。

あの様子では怪我や敵が来た類ではなさそうだが・・・

 

 

「チウどうしたの!!」

 

チウの呼びかけにダイが先に出る。

 

「お・・・落ち着いて・・・聞いて・・」

「や、チウの方が落ち着いてね。」

「そうだぜチウ、そんなんじゃダイだって分かんねぇよ。」

「実は・・・今さっき!!」

「そこからは私が自分で言ってもいいかね?」

 

チウの慌てぶりにダイと一緒に出てきたポップが落ち着かせようとすると、落ち着いた深みのある声が割り込む。

 

これは・・・この声は!!!

 

「父さん!!!」

 

ダイとポップが声のする扉の方に目をやると同時にティファの驚いた声がした。

 

「父さんどうしたの?よくここが分かった・・・・あ、ティンクが教えたんだ。」

「えへへ、ティファ、お父さん-達-連れてきちゃったわよ。」

「ああ、ティンクがお前の居場所を教えてくれてここまで来れた。」

 

そしてチウに連れてこられたのだと。

 

ダイとポップは固まり、対照的にティファは何の拘りもなくバランに近づき素早く脈をとる。

秘密の部屋で熱を出したバランが心配ですぐさま身体チェックだ。

 

「私はもう大丈夫だティファ。其方と-あの者-のおかげでな。」

 

ザムザの事はぼかしながら、バランは優しくティファの頭を撫でるのをダイは羨ましい。

 

ちょっとティファ!どうして父さんと仲良くなってるの!!俺も・・・俺だって・・

 

やはり十日も一緒に入れ親子関係を築けたのが大きくバランは素直にティファを撫でられるが、ディーノも撫でていいものかと躊躇いが生じる。

 

触るなと振り払われたら生きて生きる意欲零になる!!

 

「あのよティファ、ヒュンケルの時とおんなじか?」

「んみ?」

「俺達のいないところでその・・・」

「うん・・・・父さん助けて十日間一緒だった。」

「そうか。だってよダイ、お前もゆっくりどうしたいか考えな。」

 

メガンテした相手が目の前にいてもポップは平然とし、ティファがバランと打ち解けている理由を察して聞いてみれば案の定であった。

 

自分達の知らないところでは、余りよろしくないがティファの十八番だ。

だがバランはあの時点・・いや、今も大逆者であることに間違いはなく

 

ちらちらと息子が見ているのは分かるがその前にティファに引きさわせなければいけない者達がいる。

 

「でもチウ君よく父さんの事分かったね。」

「いや・・・塔の時の水晶の映像に・・・」

「あれ?あれって父さんの・・・」

「ティファ、お前に会わせる者達がいる。入れお前達。」

 

キルが渡した水晶の投影時・・・出てきたのは・・さっきティンクはこう言った

 

お父さん-達-と

 

入ってきたのは・・・・

 

「ガルダンディーさん・・・・ラーハルトさん・・・・」

 

自分がよく知る二人が入ってきた・・・

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