もう泣きすぎて怒鳴りすぎて頭の中ぐしゃぐしゃだよ
「責任取ってはこんで~。」
疲れたから歩くの面倒、ボラホーンにしがみついて肩に乗っかるもんね。
「分かったがもう少し年頃の娘らしい口をきかんか娘よ。」
「めんどい、かったるい、疲れた。」
ボラホーンの忠告丸無視してたった三言葉で撃破する。
ボラホーンに抱っこされ、ガルダンディーとラーハルトを従えたティファは食堂に向かう。父は途中退席し、三人と自分がしっかりと話し合えるまでそっとしておきその間におじさんに挨拶に行ったらしい。
「初めてお目に掛る。ティファとダイの父でバランと申す。」
「ご挨拶いたみいる。俺こそ嬢ちゃんにいつも世話になってるよ。マトリフだよろしくな。」
バランとしてはダイをディーノと呼びたいが、それは自分の望みであって、果たして息子が良いと言ってくれるか分からずとりあえず無難にダイと呼ぶ。
マトリフもバランの為人は昨日把握済みで、今更何か言うつもりはなく嬢ちゃんの父親で受け入れ仕舞にする。
二人も挨拶をし終えた後食堂に向かう途中でボラホーンの肩にしがみつくティファを発見。
「ティファ、きちんと話せたか?」
「あ!父さん、おじさんもおはよう。降りるねボラホーン。」
二人の姿を認めたティファはぴょんとボラホーンから降りいそいそと二人に近寄りマトリフの方にまずむぎゅっとする。
「へへ、おじさんおはよう。体は・・・心音平常、脈平気、暖かい~。」
「ったく嬢ちゃんは。俺だってこの位いじゃへたばんねえよ。親父さんの方に行ってやれよ。」
「へへへ、父さんもおはよう。」
マトリフから離れれば次はバランに抱き着き少し上目遣いでちらちらと見る。抱っこしてほしい。
「お前は抱っこが好きだな。」
バランは苦笑しながらティファを直ぐに抱き上げる。赤子の頃から自分に抱き上げられ笑ってくれるティファを忘れた事は片時もない。ディーノは妻でなくては駄目だったが、親子四人で暮らしていたあの幸せの時間は色あせる事無く今でも胸を温かくする。
「ひひ、父さん大好きだよ。」
少し照れ臭そうに笑いながら、愛娘は自分の首にしがみついて嬉しい事を言ってくれる。これほど幸せな事が他にあるだろうか・・・
そのままで食堂に行けば兵達は大半が食べ終わり、席が丁度空いている。
「あ!ティファ達遅いよ!!」
「ほらこっちこっち。」
「全員分確保しておいたわよ。」
入ればすぐにダイ達が机と椅子を人数分くっつけて用意してくれていた。
そこには竜騎衆三人の場所もきちんと用意してあった。
ここに座っていいのか?三人が悩むその前に、ティファはさっさかボラホーンの手握って広い端の方に誘導し、二人にも来るんだよと目で凄む。威圧に負けた三人は大人しく席に座り、ティファはボラホーンの横に椅子を持っていき陣取っていただきますを言うとさっさか食事を摂る。
率先してやったもん勝ちだもんね。
果たしてティファの読み通り、ティファが食べればダイもバランの横に自分から行き座らせさっさか食べ始める。それを合図に各々も席に座り朝食が始まった。
「昨日ノヴァから聞いたんだけどハドラーが体調万全になってから決戦に来るようにだって。」
「・・・・・・あんの三流魔王・・・何上から目線なんだよ・・・」
「あ~おじさん、そこはまぁいいとして今日は行かないって伝える方法なんかない?」
「あん!そんなの放っておけばいいんだよ!!」
「あう・・・でもね」
「ふっふっふそこは俺に任せておきなよおチビちゃん!!」
「にゃ!パックさん!!」
お休みお伝えしたいティファはマトリフに相談するが、あの三流魔王に守ってやる礼儀はないと切って捨てた途端パックが異会から出現。
「パック!今までどこほっつき歩いてたんだよ!!」
「いやだな~、俺が居なくて寂しかったかいマトリフちゃん。可愛い可愛いおチビちゃんの甘ったるい可愛いお願い聞きに来てあげたのに。」
にっこりと絡みつくパックにティファは少々引くが、お願いできますかと恐る恐るお願いする。
「いいよ、可愛いおチビちゃん、今手紙書いたら死の大地に置いてきてあげるよ。」
「おい、あんた精霊だろう?死の大地の瘴気平気なのかよ。」
ティファ達見える勢だけではく、人間にも見える様に顕現したパックにポップが尋ねる。確か精霊は清らかな所を好むと先生に教えて貰ったような?
「その精霊なら大丈夫だよポップ、彼なら魔界に行っても生きていかれるよ。」
ポップの疑問に答えたのはようやく昼食を取りに来たノヴァであった。時間を合わせバウスンも共にやってきた。
「久しぶりだねパック。」
「おや坊ちゃんもお久しぶり。相変わらず大勢の精霊達従えてるね~。」
「彼等は僕の友達だ、従えてると言わないで貰おうか。」
何だろう・・・パックさん普通なのにノヴァがピリピリしている気がする・・・
ノヴァはパックがはっきりと言えば嫌いである。潔癖なノヴァは、パックの芝居がかった物言いや時折にじませる毒なんて好きになれる訳がない。周りの精霊達もパックの性質を知っているだけに早く立ち去ってほしい。
「まぁいいや、おチビちゃん、手紙今書いて。」
「・・・・パックさんがいくんですか?」
「ん?君自分で行きたいの?」
「・・・・・・駄目ですよね。」
ティファとしては手紙だけ死の大地の片隅においてはドラーに呼び掛けて立ち去れればいいかなと思うのだが、パックの言葉聞いた途端、食堂に残っている一同の気配が変わったので辞めておく。行くと言ったらなんかすごい事になりそうだ。
「そうそう、俺に任せておきなよ。異界通れば俺は安全だよ。誰に渡せばいい?」
「そしたら手紙今書きます。あて先は魔お・・・・魔軍司令官ハドラーにと言えば本人出てくると思います・・・ガルーダに付き添って・・・」
「要らない要らない、いいから手紙書いてね。」
「分かりました、お願いしますが無理だと思ったらすぐ帰ってきてください。手紙ポイと置けば大丈夫だと思うので。」
朝食の席を離れ、隣の席で直ぐに手紙をしたためる。内容は昨日の毒化騒ぎでもしかしたら自分達も発症する恐れがあるので万一考え決戦お休みします。
まぁ遅効性を考えてもそれは無いだろうと分かっているが、体力的に駄目ですと書くのも癪だし、何よりそちらのせいだと珍しく嫌味も言いたいのでこう書いた。
この文言のせいで夕刻騒ぎになるのだが、ともかく今日は決戦には行かずお休みになった。
決戦前に一回休みです