途轍もない事に対する対応にカールの隠し砦が大騒ぎになっている!!!
「
「ハッ!さらにご報告が!!ロモス王国北西の町は・・・・その・・・」
「・・・何事も報告なさい。」
フローラは今カール騎士団兵士の一人から報告を受けている。
一人の少女の破滅への予言じみた言葉に本気で対処しようと動き、結果その予言は不幸にもも的中してしまったと報告が上がり今それを受けている最中である。
ロモス北西のポルトスの町は、死の大地から飛び立った巨大な鳥のような建造物がロモスへと飛び立ち、巨大な柱を落とされ町は消滅し周辺半径数キロのクレーターが出来たと。
だが、報告には続きがあった。
「その・・・・ロモス王城の様子も気になり見に行った時、ポルトスの町の住民が一人残らず城下町へと逃げ延びていたのです!!」
「それは・・・・・我らが受けた夢の啓示と同じと・・」
「はい。時刻的には勇者ダイ一行が敗れ、陣に出現したのと時を同じくして、町の住民の頭に一斉に声が響いたそうです。」
勇者が敗れ、巨大な敵がこの地を襲う
その言葉は一度ではなく、町の動ける住民全員に伝わりきるまで続いた。
当然聞いた者達は大混乱をきたしたが、声は凛とした声で混乱を治めた。
落ち着け!勇者達は生きている。生きて巨大な敵を打ち取らんとしている!希望は潰えておらん、生きて再戦し勝つことを信じ、お前達も逃げ延び生きよ!!
力強く、どこか神々しさすら伺わせるその声に導かれ
「町は滅んでも誰一人として・・・・・分かりました。引き続き-彼女-の言葉を・・」
「は・・・・しかしフローラ女王・・・・彼女も・・・勇者様達と共に・・」
「・・・沈んでしまったのですか・・」
報告を全て受けたフローラは机に両肘をつき頭を抱えて重い溜め息を吐く。
勇者一同が生き残り、負傷したとはいえ伝説の竜の騎士とその配下も加わり、今回でもマトリフ導師は先の大戦同様に本腰を据えて今大戦に携わり、勝つ希望が強く輝いたと思った矢先の敵の攻撃を-彼女-が託宣を授かった。
尋常一様の様子ではなく、虚偽を言う者にも見えず、勇者達も度々彼女の予言めいた力に救われているとアキームから助言を得たフローラ達は、彼女の言葉を信じてポルトスの町へと助けられる者はいないかと兵を数十名を送った。
だが、託宣と思われることをしたものが、ポルトスの町の住民にも声を掛けていたとは・・・
一体・・・いいえ、こちらの不利になるようなことをしなければ、神でも悪魔でも構わない・・・
町の住民と、彼女が聞いた声はきっと同一人物に違いないと睨んでいるのだが、この際地上の危機を救ってくれようというのであれば何でも使う気でいる。
引き続き託宣を貰った時きちんと伝えて欲しいのだが・・・・ダイ達と共に沈むとは・・・
ここで負ける心の弱い者はいらないななどと気取った事を言ってはいられない!!
何故ならば主軸に考えていた主戦力全てが、たった一人の仲間の為に暗き闇へと心を落としてしまったのだから!!
「フローラ女王、僭越とは思いますが、お疲れなのでは・・」
「・・・・ありがとうございますバウスン将軍。・・・・ご子息は・・」
「申し訳ありません。騎士としてまた勇者としての責務を放ってしまい・・・あの子にとっては、ネイ・・・・ティファが・・あの子と共に生きる事が息子にとって全てだったのです・・・」
辛く苦しそうにバウスンはノヴァの心情を吐露する。
強くなったのも、知識を蓄えたのも、周りとぶつからず味方を増やすことをしたのも全てはティファの力とならん為に!ただそれのみで生きてきたノヴァが、ティファを喪うという事は道を喪うという事なのとフローラに伝えたくて。
だからと言って、責務放棄のいい訳にもならない。この大戦で、大切な物を喪っているのはほかならぬこの女王なのだから。
そのフローラも難しい顔をする。頼りになる中核を喪った時、立ち直るにはそれ以上のきっかけがなければ立ち直れないのは身をもって知っている。
自分はアバンの死を知った時、沈みかけた時に大勢の自国の民が脳裏によぎり、彼等を思い沈まずにギリギリで踏みとどまれた。
王の責務としてだけではなく、十年以上治め守り抜き愛してきた民達の笑顔が自分を支えてくれたのだが・・・・ダイ達にとって、心を呼び起こすものがあってくれるだろうかと危惧をして。
砦が騒がしくとも、一つの広間は静寂が支配している。
その中にはバランもおり、泣き疲れ果て、虚ろな瞳の息子を残った左腕でしっかりと抱えながらも共に苦しんでいる。
利き腕が無くなる負傷をおして、息子と娘を探して砦中をくまなく探そうとしたのをラーハルト達が押し止めようとしたが有無を言わさない目に負け、ダイ達の下へと連れて来た。
後からチウとメルルもダイ達の部屋に駆けこんでティファの状況を知った時、部屋にいた全員が沈んでしまった。
何が勇者一行だ!!俺達は大切な女の子一人守れねぇ役立たずじゃねぇかよ!!!!
嘆き悲しみ、普段敵に対して容赦なく火を噴くポップの苛烈な言葉が自分達に向かった時、希望が焼き尽くされ、心が砕かれた・・・・
ティファが、命を懸けて自分達を救ってくれた意味を考えられない程に・・・・・
夜明け前、それが最も闇が濃い時間帯。
月も消え果て星空も見えなくなるその時が最も闇が濃く、時に夜明けが来ないのかと人々を不安にさせる。
太陽が昇らなければ暗闇は全てを覆いつくしたまま飲み込んでしまいそうで・・・・
その暗さに-魔王軍の偵察部隊-も灯りが取れずに逃げたダイ達を探すのを休んでる。
どこにいようとも見つける気でいるバーンはミストに命じ、あるだけの悪魔の目玉とシャドー・ゴーストを使って探し出す様にと。
-陣-に刻まれていた呪術には、超長距離ではなく長距離程度の威力であった。
ならば逃げた先は寸前まで使っていたカールのサババかその周辺を徹底的に捜索されている。
その索敵部隊が休むほどの濃い闇が、辺り一帯を覆いつくす。
ダイ達を隠す様に。
夜間飛行が出来るモンスター達をも怖れさせる闇夜の中を、神獣ガルーダがダイのいる砦を目指し、超上空から飛来する。
背に乗せた大切な者を、ダイ達に大至急かつ、敵に気取られない為に高度を取り、この時刻に飛んできたのだ
今宵ここまで
ダイ達が敗れた直後、確か一番に攻撃を受けたのがロモス王国のポルトスの町だと記憶しているのでこうなりましたが、違う場合は感想欄で教えて下さると助かります。
ネットで調べても、ピラァが落ち達は分かっても、ロロイの谷とリンガイア以外の落ちた順番が少々怪しい筆者です(;^_^A