勇者一行の料理人   作:ドゥナシオン

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直ぐに男の正体がばれたので速攻で出します。


豪魔軍師・ガルヴァス

皮肉なものだ、光りたる表の軍団が次々と撃破され、その中においてハドラー殿は失意に落ちる事無く、寧ろ己を更に高みに上げて遂には超一流の戦士になったのだから・・・其の力をもっと早くつけてくれれば魔王軍は今頃世界征服を果たしていただろうに・・・

 

 

ティファとの邂逅を終えて部下を引き連れ下がらせた自室でガルヴァスは一人溜め息を吐く。

 

 

自分はハドラーと時を同じくしては大魔王に拾われた。

 

ハドラーは地上で勇者に敗れ、自分は魔界の権力闘争に敗れ死掛けた所を。

 

命を継がれ目が覚めたと自分に、最初に掛けられた言葉は-影-として生きる事。

これから作る魔王軍の六人の団長とそれを束ねる魔軍司令官も決定している。

その軍団と指令が赴けない所に、影達がカバーする様にとの仰せだった。

 

聞いた時は憤然とし、腸が煮えくり返る思いは今も忘れていない。生かされたことは確かに大恩あれど、尊厳迄踏みにじられる事になろうとは・・・・

 

何時か-ハドラー-とってかわる積りであったのだがな・・・・

 

初対面の時は実力も中身も自分とさして変わらない者であった。・・・認めたくはないが小物感も似通っていたな。

そのような者の一歩後ろの影に入れられたのだから野心を持つなという方が無理であろう。

 

だが、ある日を境に突然ハドラー殿は変わられたと耳にし、超竜軍団の長バランが敗れたタイミングで完全に一人になった時に会いに行った。

変わったといえど、この事態にはさしものハドラーも焦燥感に駆られて悄然としているか焦りで醜態を晒しているかと思えば、そんな素振りは全く見れず本当に驚いたものだ。

 

容姿は髪を撫でつけてとさかが無くなり、それを除いても纏う気配すら変わり、威厳が増していた。

 

何を言われたわけではない。会いに来た自分を見た時も口うるさく言わず、どうしたと一言問うてきたのみ。

自分はあの時何と答えたか覚えておらず、気が付けば自室に戻って・・・・違うな、あの時俺は逃げたのだ。

 

それまで自分と同格か、手段を問わずに戦えない見識の狭い甘い男だと侮っていた男の突然の変貌ぶりに打ちのめされて。

 

苦悩する俺に、十数年振りに大魔王様直々のお言葉を掛けられた。

 

以前より妖魔司教ザボエラに研究させていた、完全生物になってみないかと。

 

表の団長たちは次々に敗れ、それどころかフレイザード以外は勇者の下に集い魔王軍に反旗を翻していたのは知っていたが、あの人間を憎むバランまでもが-人間と敵対を二度としない-と宣したという。

 

其れは不味い!

その原動力が無くなれば、あの者は遠からず他の軍団長同様に魔王軍に反抗しよう。あれの子供達こそが勇者なのだから。

 

聞けばその勇者の妹によって軍団長達は改心後に仲間達との絆を深め、以前以上の力を発揮し、バランを完全改心させたのもその者であると。

 

近いうちにその者達と激突をするという。その前に、-影の軍団-を俺も含めて強化したいのだがどうかと問われて二つ返事でその命を受けた。

 

すなわち完全生物の力の一部分を移植する事。

 

 

影の六代将軍は、表の六団長と違い弱い。

 

それを補う為の【豪魔六芒星の魔宝玉】を与えたのだが、親子の情に流されたであろうが、超竜軍団の長を下せるような勇者相手に勝てる見込みは無い。

 

とは言え完全改造している時間も無いという。聞けば超魔生物の研究はこのほど完成され、完全超魔生物に改造できる素体数は一人分でもうハドラー殿が使っているという。

 

だが一部分の能力で超再生能力は授けられずとも超竜将軍・ブレーガンに物理耐性が高い皮膚を、戦士系の百獣将軍・ザングレイと魔影将軍・ブレーガン、そしてベグロムは二つ目ではあるが物理攻撃の高いトロルキングの筋力を、妖魔将軍・メロネーには己の命を削るが魔炎気を発せられる核を埋め込まれた。デスカーレと魔影将軍・ダブルドーラは特には内臓改造は施される事なく終わったのは、それ以上の戦力増強ではなく、持っている能力と使いどころを研究班と共にみがけとのおっ達しであった。

 

 

 

そして私も含めた全員の体に黒水晶が埋め込まれ外から暗黒闘気を補充できる体となった。

 

私自身は筋組織の改造と皮膚の下に物理防御の高いフォレストドラゴンの皮膚を埋め込まれた。・・・・流石に外側では魔族の姿を捨てる事になり美学に反するので難易度が高く、失敗すれば皮膚定着すらできないと言われたが成功して何よりだ。

そして課題も出され、暗黒衝撃はを完全にしろとの事であった。あれは暗黒闘気の技の中でも、闘魔滅砕陣や傀儡掌、最終掌をも上回れる爆発的なパワーがある。扱いきれない己の未熟を何とかしろと言われ、魔界に戻され瘴気が濃く、バラモスクラスのバケモノ級しかいない場所に放り込まれ、命懸けで会得をしてきたが・・・・戻ってくれば、表の軍団は実質壊滅、ハドラー殿も離反したという言葉を聞いて、元凶に会ってみれば・・・・・・あのような小娘にうつつを抜かしおって!!再会した時はハドラー殿をズタズタにして説教三昧にしてからバーン様に執り成しを願うか・・・・

これまでの実績も鑑みて命だけはとりとめて欲しいものだ。

 

再会が待ち遠どおしい。




今宵ここまで・・・・・

なんて根拠が薄い改造具合!
超魔生物の研究で皮膚や筋組織改造までできるようになった魔王軍!
魔力核の移植も考えましたが流石にそこまでは都合がよすぎる気がしたので底上げはここまでとなりました。

ブレーガンは兎も角、ガルヴァスは見た目が変わりすぎるので、皮膚を一度剥がし皮膚組織が死なないように保存し、フォレストドラゴンの皮膚を移植した後に元の皮膚を戻し、高い再生能力でフォレストドラゴンの皮膚と融合した設定です。
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