勇者一行の料理人   作:ドゥナシオン

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前回の後書きより

ガルヴァス達とその周辺を出すと言いましたが・・・・がっつり書くと最終決戦時のネタばらしになるじゃぁないですか!!

なんでセルフネタばらししようと思ったのか・・・・とりあえずあの六人の紹介と周辺で落としどころにしてみました。


最終決戦への序曲-新生六大将軍とその周辺-

ガルヴァスの朝は意外と早い。

パレスが常時超高高度を飛行して朝焼けだの夜明け前などは分からないが、ミストの次位には早く、朝食を済ませながら自分に与えられた部隊の運用方法の調整を進め、副官として働くデスカーレに振って後は自室か鍛錬室で過ごし、時折ザボエラの超魔生物としての調整と健診を受けてひきこもる。

 

本当はもっと活発的に動き、他部隊の連携やら大魔王様への謁見やらをしたいが兎に角必要最低限以外出たくない!!

 

本当に必要な事は悪魔の目玉通信で部隊長とやりとりをしているが、本当は直に会った方がより親交を深めあい、背中を併せて戦い抜く気力の一条となるのは隊長格としては分かっているのだが!!本当に出たくない。

 

理由は周囲からすれば物凄くしょぼい。ティファに会わないようにする為というしょうもない理由なのだが、本人は切実な思いがそこにはあった。

 

 

私はお前を憎む

 

 

ハドラーを誑かした娘を許さないと宣言して颯爽と立ち去ってティファはそんな自分に恐れ戦くと思っていたのが蓋を開けてみれば!!

 

 

憎まれる程には私は貴方を知りません。なのでおやつ一緒にいかがですかとか、自分の憎しみに気圧されたのが嘘の様に、数時間後に目がばっちりと覚めたティファが物凄い嫌がる気配を垂れ流す死神に抱っこされての訪問とかってあいつは頭がおかしい!

 

実はハドラーよりも卑劣であるが、ハドラーと同じように世間一般常識を重んじるガルヴァスと、横紙破りを常識として生きてきたティファとしては根本的に相性がいい筈がない。もっと言えば最悪である。

 

しかもティファの言っている事が何一つとして理解できない!

 

戦場では戦い合っても知り合う事に罪は無いかとか・・・・言っている事が意味不明すぎる!!こんな状況で捕虜と敵としてではなくおやつ食べ合う仲間として知り合ったら、お前は百万が一味方の中に戻れたとしても利敵行為をしてきたのかと罪に問われる事請負だわ!!

地上が蹂躙されている中敵と楽しくやってましたとかいう奴が捕虜で通る訳ないだろう!!

自分が相手の指揮官だったら間違いなく百パーセント寝返ったと断罪するわ!!

 

会って数時間後にガルヴァスはティファに会いに行ったことを後悔した。

自業自得と言われればそれまでだが、おやつと共に叩き返した時はあの死神もおかしかった。

 

お嬢ちゃんの好意無にするんだ~、へ~、ふ~ん・・・・・とか・・・お前も私に会いに来ること自体嫌がっておいて断ったら断ったで何故その事で不機嫌が増す!!

 

これはあれだ、娘と付き合っているのか! いえ其れは無いです!! なんだと!俺の娘の何が悪いとかいう面倒な父親と同じ類の奴だ!!

速攻で帰れお前達!!

 

自室から叩き出した後・・・・・本当に嫌だがミストバーンに懇願する羽目になった。

 

私の精神状態の為にもあの二人を近づけないで欲しいなどと・・・屈辱的な事この上ない・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

「キル・・・・結局どうしてあの人が私を憎んでいるのか分かりませんでしたね。」

「なんでそんなに知りたいの?」

「いえ・・・・いざこざを戦場に持ち込んで戦場混乱させるのは望ましくはないかな~と、あんな素敵な人に恨まれたまま戦うのも嫌なので。」

「素敵⁉あいつがかい?」

「はい、心の内側に燃えるような炎を感じました。彼はその業火で己を焼くのも厭わない武人です。

ふふ、クロコダインとは真逆の覚悟でしょうが、私からすればあの人も好もしい武人です。」

 

己の手を汚す事に躊躇いは無く、全ては主に勝利を捧げる為に突き進む。

クロコダインやヒュンケルには逆立ちしても真似は出来まい。

あれは小悪党などが近づけば瞬間灰にされる類の黒き業火だ。

戦う瞬間まで存念を打ち明け合って見たかった。それこそハドラーの時の様に。

 

「・・・・・僕はあいつが嫌いだよ。」

 

やり口の卑劣さをキルはどうしても良しとできない。それが主の為にどれ程貢献しようともだ。

暗殺者が何を気取っていると言われても、赤子殺しも日常としている死神の癖に、人質作戦を幾度も敢行するガルヴァスが嫌いだとは・・・自分でも偽善的で最低だと分かっている。

 

ガルヴァス達は周到だ。

 

常に相手の一番弱いところを突こうと念入りに調べ上げ、弱い戦力から崩し、補給を断って干殺し、重要人物の身内を攫って誘き寄せ打ち取るなど枚強に暇がない。

 

魔界ではその国の主の魂をデスカーレの脱魂魔術で抜き取り、主要人物達を一堂に会させている隙に城下町から蹂躙し、混乱したところを潰した事もある。

 

やり口がどうにも気にくわない。ハドラーは小物の時分、夜襲・朝駆け掛ける時であっても自分がガンガン出るタイプで、裏からこそこそしたことは無いのを知っているだけに、ハドラーの影武者があれなのはどうなんだとそちらでも苛ついている。

 

あそこの者達は本当に表の者達の影武者をする気有るんだろうか?

 

デスカール等はヒュンケルの対で不死騎団だがミストと対の方が合っている。

共に暗黒闘気の使い手で、怜悧な所が似通っている。

 

似てないのは山ほどいる。

 

魔影軍団の次期参謀として生み出されたリビングデットのダブルドーラ等は、バラバラにされても頭部と二つの半身の三つを分離して行動できてまた復活するところややたら好戦的な所などどう考えてもフレイザードの枠内だろう。

 

超竜軍団・バランの影武者ベグロムなどは突っ込みどころ満載過ぎる。

単なるガーゴイルで、ドラゴン要素と言えば使役しているワイバーンが精々で、其れであればバランではなく、その配下の竜騎衆が一人、スカイドラゴン・ルードを使役しているガルダンディー枠が精々だ。

他は取り立てて剣がさえわたるわけでも魔法が使える訳でもない・・・・どこにバラン要素があるんだあいつは。

 

ザボエラ枠のメローネという-植物系の魔物-女も全く魔法を使えず専ら茨の鞭で戦っている。

普段は美女に化けているが、本当の顔は醜悪で醜く、中身もまた醜い。己よりも美しいものを見ると痛めつけたくなるサディスト・・・・な所がザボエラとの共通点だとでも言えるのだろうか?

 

多少似ているのは百獣魔団の影武者ザングレイかな?あいつ自身もクロコダイン君と同じパワー型の牛型獣人で、武器も拳の装着可能な手斧と槍に分離するアックス・・・確か本人の名前から来たザンバーアックスとかいうの使ってるしな。

 

度々仲間を庇う動きもあるらしく、これには少し好意を向けられるのだが、如何せんガルヴァスに忠誠誓っているので自分が近づいてのお話しできないだろう。

 

フレイザードと同じく氷炎将軍の異名が被ってしまったという不幸なブレーガンも、三節根から炎と氷を出して真っ向から戦う武闘家タイプという。

 

・・・・・六大将軍の中で強いのは一番はガルヴァスなのは間違いないが、ティファと会わせても問題なさそうなのは上記の二人。

しかし、ガルヴァスがもう配下達にお達しを出しているので最終決戦の戦場以外で会える事は無かろうし、自分としてはどうでもいい。

 

「そんな事いいから、お茶会蹴った事バーン様に謝ってお茶一緒に飲もうよ。」

「いや、流石にそれって・・・」

「大丈夫大丈夫、君がバーン様の膝に乗って御免なさいすれば許してくれるよ。」

「・・・・・・其れってあらゆる意味で大問題過ぎません?」

「一人でお茶しても美味しくないでしょう~。」

 

等と文字通りお茶を濁させてガルヴァス達との接触を断たせてキルであった。

 

 

キルの読み通り、ティファを叩き出したガルヴァスは配下達に注意喚起を行っていた。

 

変な小娘に誑かされんように会う事も姿を見る事もしないように

 

最早ティファに対しては珍獣ではなく猛獣か害獣扱い、其れもすぐにでも撃ち殺した方がいい害獣なのだが!魔王軍内でのあいつの扱いもおかしい!!

 

「いんや~、嬢ちゃまと居る時のミストバーン様はいつもよりもお優しくなるだよ。おらみたいな戦い馬鹿のアークデーモンに優しい言葉くれただよ。益々頑張って地上潰すだよ!」

「バーン様もおひぃ様を膝に乗せている時はいつもよりも頭が冴え渡るらしく天界への策も格段に良いものを多々お出し成されていたな~。」

「料理長たちの機嫌もいいから飯も上手いし、ホント、ティファ様様だ~。おかげで訓練も倍頑張れらぁ。」

「貴殿、ティファ様と合奏申し出たとか・・・」

「おや、ならば貴殿も竪琴の一つでも・・勝利の宴では是非合奏したいものだ。」

 

 

 

お・・の・・・れえ!!

 

士気が上がっているのは良い事だが!!あの娘の正体が知れた時の反応をバーン様達はどうなさるおつもりだ!!

 

捕虜に骨抜きにされていたとあっては魔王軍の面目丸つぶれであり、士気が駄々下がりではないか!!!

 

 

 

 

 

ガルヴァスの危惧は相手が-ティファ-出なければその通りであったが、最終決戦の前日、大魔王から何故ティファを亜そこまで野放しにしていたのかを理由を聞いた時戦慄しそして嬉しくもあった。

 

主の一挙手一投足は全ては勝利のための布石であったのだと。

 

何も知らない哀れな娘だと、ガルヴァスに見られる事をティファは知らずに最終決戦を迎える。




今宵ここまで


思いがけず新生六大将軍のオリジナルキャラクター達をざっとでありますが紹介出来ました。

前書きの通り、今作のガルヴァス達の事を書いてはセルフネタ晴らしにしかならないので、キルバーンの語りで劇場版のガルヴァス以外のキャラクター紹介の回となりましたが、決戦時には上記の原作との違いを出して大いに暴れて貰おうかと今から汗を流しながら戦闘描写を頑張る気満々の筆者です。
(凄いものが書けるとは言っていない。)

次回は勇者サイドのを書いて、最後に主人公に回して最終決戦に持ち込みたいと思います。
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